スポーツ推薦で入学した大学時代。全く踊れなかった孔明が新宿歌舞伎町のカリスマダンサーに!?VIPルームに堂々と座る孔明に群がる女性達。

 

■スポーツ推薦で入学した大学生活

大学に入学!これからエンジョイおきらく学生ライフがスタート!・・・・とは残念ながらすんなりは行かない。

何せ大学には、受験勉強などは一切せずに、走る・跳ぶ・当たる・倒す・持ち上げる等の運動種目と、形だけの作文・面接という試験、「スポーツ推薦」で入学してしまったのだから。

楽の後には苦が待っている。

「サークルだ!」「コンパだ!」「何だ!」と、日中浮かれているクラスメイトたちを横目に。

辛く悲しい大学1年生、体育会下っ端人生のスタートだ。

昨年までは高校3年生。

体育会の最上級生と言えば、まさしく神様。

神様からゴキブリちゃんへと一気に再転落だ。

当時、日常に使用されていた言葉を、下記に列挙したので、そこからどんな生活を送る羽目になってしまったか、想像してみて欲しい。

 

■体育会単語集

しばき:
ぐーや、キック等で、ボコボコにされる事。たまに道具(椅子等)を使っても。

しめ:
4年生の命令で、2年生に呼ばれ、「教育的指導」と称し、あらとあらゆる陰湿ないじめを受ける。結構長い時間続くのが特徴だ。

ボーズ:
「坊主頭」の意味。頭をバリカンで、暇な先輩にかられてしまう。

やらかし:
下っ端の仕事上で、ミスを起こす事。「やらかし」をすると、4年生の指示で、様々な判決が下される。

おつき:
1年生は必ず4年生の誰かの専用のおつきになる。練習道具の整備や支度、タバコ・ジュースの買出し等、全て責任を持つ。

グランド:
練習で気合が入っていなかったり、4年生の気分が悪かったりすると、「1年グランド」という声がかかり、「やめ」という声がかかるまで、永遠にグランドの周りを走っていなければならない。

えんげい:
練習後や練習前先輩たちの気分が優れない時や、合宿中は「えんげい(=演芸)」という指示が突然かかる。

何か芸を即座に考え、実行しなければならない。その時のトレンドをしっかりと把握してやらず、寒すぎる「えんげい」をやってしまうと、逆に「やらかし」とされてしまう事がある。

下克上:
後輩が先輩をぶっ飛ばしたり。倒したりする事。人間同士の組織ですので、たまに起こる。「下克上」がおこる範囲としては2代以内。

例えば1年生だったら3年生まで。2年生だったら4年生までの範囲内というのが殆ど。1年生から4年生はまずない。

という事で、いくら先輩でも、実力が無いのに「いばっているだけだ」という事が分かってしまうと、下っ端が何か精神的に追い詰められた時、たまにこの「下克上」が発生してしまうのだ。

ごっつあん:
先輩が後輩に飯等をご馳走する事。たまにはこういう事もある。そして食べ終わった後は、「ごっつあんです。」と言うのがマナーだ。

 

・・・今考えると、よくそんな事に耐えられたな、と思ってしまうが、意外に人間慣れると出来てしまう。

それが「当たり前」という感じになってしまうのが不思議だ。

 

■面白法則

どの体育会の部活にも見られるであろう、絶対共通事項があるので、面白いので紹介させて頂く。

色々な体育会出身の友人達に聞いたのだが、聞いた人全員から「あったあった」「いたいた」と言う共感のコメントをもらっている。

いや、体育会だけでなく、サークルや、クラブ。どんな所でも恐らく一緒ですよね。
はたまた会社も・・・。

絶対共通事項:

▼初め後輩にいきがっている先輩ほど、プレーが下手。

初め入部したばかりの時、部内の仕事、練習と、必ず1年生を指導したがる先輩がいる。

そしてその人達は必ず、何も知らない1年生に対して、いきがって接してくる。

「お前ら、大学の体育会を甘く見てるとしばかれるぞ!」って感じで。

けれども、1年生達はしばらく経つと知る事になってしまう。

あの先輩ってあんなにプレー下手だったんだ・・・。

弱かったんだ・・・。

そして、その先輩は既に説明した、「下克上」の対象となってしまうのだ。

結局はどんな上下関係のルールの中にあっても、個々の人間性と実力って大切だ(笑)。

 

あんなこんなの、1年生という下積み生活も今となっては良い思い出だ。

時間が経つのは本当に早い。

体育会の生活自体、山あり谷ありと色々あったが、僕は高校時代から「アメフト」を続けて、スポーツ推薦入学。大学でも引き続き燃えてやっていたので、ある程度の結果を残せて当たり前。

体育会での武勇伝をここで紹介しても、面白くもなんとも無いので、特にお話はしない。

という事で、僕が大学生活のほとんどの時間を費やしていた体育会生活“以外”の部分を、「氷山の一角」ではあるが紹介させて頂く。

 

■孔明ダンサー?になる

実は1995年。

僕が大学1年生のときに燃えていたのが、ダンスです。

ダンスといっても、社交ダンスではありません。

「HIP HOPダンス」と呼ばれるものだ(たまに「レゲエ」)。

実は僕、「HIP HOPダンス」が何ぞやとも未だに知らないのにも関わらず、体育会での練習が終わった後、「クラブ」と呼ばれていた所に夜な夜な通い、

「HIP HOPダンス」(たまに「レゲエ」)のカリスマ

「クラブ」の顔

「VIPルームの主」

「孔明とお友達になればお友達が増える」

と言う様な「称号」を持っていたのだ。

全て計画的にその称号を手に入れるべく、考え、行動をしていたのだが。

 

★ここで言う「クラブ」とは★

この「クラブ」というのは、「ハコ」と呼ばれる部屋で、DJがレコード盤等を巧みに操つり、大音量にて曲を流す。

客は、そのDJの曲に合わせ、踊ったり、時には叫んだり、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、見知らぬ人や友達との会話を楽しんだりするのである。

通常夜10時頃からオープンし、朝の5時頃には閉店となる。

当時東京・横浜地域では空前の「クラブ」ブーム。

部活の下積み期間の辛さを紛らわす為に、沢山のお友達を作り、大学生活を少しでもエンジョイするには、いかに「クラブ」で顔になるかというのが、当時の僕にとって「キーポイント」となっていた。

結果、僕は限られた範囲ながらも、この「クラブ」にて顔になる事に成功し、ブームが去ってしまうまでの1年間。楽しい学生生活を満喫する事が出来たのだ。

「HIP HOPダンス」の踊り方も、ろくに知らなかったにも関わらず・・・。

 

■孔明はじめての「クラブ」

初め、「クラブが今ブームだよ」「楽しいよ」という情報を持ってきたのは、同じ部活の西山だ。

1995年夏がこれから始まろうとする直前の事だった。

西山と僕は、「アメフト」でのポジションも、ルックスも、全然共通点が無いのだが、色々面白い事を考え、行動に移すという部分で波長が合い、大学1年の夏前には親友となっていた。

西山は「クラブ」がブームになっているという情報を既に入手しており、既にたった一人で、夜な夜な「クラブ」に通っていたのだ。

最初聞かされた時、僕はショックを受けた。

何せ、自分が全く知らない世界で、西山は既にエンジョイする術を見つけていたからだ。

 

得意そうに僕に自慢していた。。

「黒人の知り合いがいる」

「DJの知り合いがいる」

「沢山の女の子の知り合いがいる」

「HIP HOPダンスを朝まで踊っている」

彼の口から発せられる全ての言葉が、当時の僕の常識や知識の範囲を超えてしまっていた為、興味の気持ち、知りたい気持ち、うらやむ気持ち等、色々な気持ちが複雑に絡み合い、衝撃を受けた。

けれども西山は本当によい奴である、西山の口から「孔明。今日一緒に行く?」

好奇心の気持ちを抑えきれずにいた僕は、すぐさま「行く!行く!是非に!」と即答。

勿論、その日の練習は集中できなかった。

早く練習が終わる事だけを考えていたのだ。

そしてその日の練習後の夜11時頃。

西山と一緒に、僕の車に乗って、新宿に行く。

「西武新宿線新宿駅」横の細い道路に路上駐車をし(後々ずっとここが車の駐車場所になる)、「新宿歌舞伎町」のメインストリートの中に入った。

メインストリートに入るとすぐに、怪しい(?)黒人が西山の所に寄ってきた。

「ハーイ。ニシヤマサーン。」

おおっつ。こいつ本当に黒人と知り合いだ。

衝撃を受けた。

しかも思いっきり日本語で話しかけてくるではないか・・・。

彼の名前はクリス。

後々僕も仲の良い友達になるのだが、簡単に言えば「クラブ」への客呼び込み、兼、運営をしている黒人だ。

「キョウモオキャクサンタクサンイルヨ」

僕たちはこの黒人と一緒に、「新宿歌舞伎町」にあったクラブ「AISA」に行った(今はつぶれた。)。

入り口で入場料1,000円(西山は既にクリスと友達になっていた為、友達価格)を支払い、中に入る。。

中は若者達で超満員状態だ。

「HIP HOP」や「レゲエ」の曲がガンガン室内に鳴り響いている。

しばらくすると黒人クリスが女性達を連れてきて、僕たちに紹介しだす。

「カレラハ、ワタシノトモダチ。キミタチノトモダチニナッテクレルヨ。」

「ハコ」に入って約10分。何の苦労もなく、女性のお友達が出来てしまった・・・。

全てが未知の体験。

常識の範囲外。

僕は大きな衝撃を受けざるをえなかった。

しかし、それと同時に、メラメラと心の中からやる気が沸いてきた。

「これだ!」と・・・。

それから僕の「クラブ」に対する研究と検証・実行の追及が始まったのだ。

 

■1ヶ月でカリスマになれる魔法の「クラブ」成功術

一度興味を持った事は、とことん追求し、実行してみないと気がすまない僕は、それから毎日の様にその「クラブ」に通い、研究をした。

そして気づいた事。

思いついた事。

その中で、良かれと思った事は全て実行に移してみた。

その研究の成果を、この場を借りてレポートさせて頂く。

今から明かすのは、「クラブ」の存在を知り、たった1ヵ月後には、僕がある意味カリスマ的存在になる事が出来た秘密の方法だ。

1、ダンサー系の服を買い揃える

僕が「クラブ」通いを始めてまず始めたのが、周りの人達(DJ、黒人、ダンスの上手い人、VIPシートに座っている人)の観察だ。特に服装・・・。

とにかくひたすら観察しまくった。

そして特徴をこっそりメモに取る。

「クラブ」に入ってなじむ為には、まずは服装から入らなくてはならないと考えたからだ。

月曜日部活がオフの日に、すぐさま自分のイメージする、「HIP HOP」ダンサー系の服を、西山につきあってもらい、買い揃えに行った。

そしてキャップ・Tシャツ・ズボン・ジャケットを2種ずつ購入した。全てXXLサイズだ(笑)。

最初、西山以外の部活の人たちには、「クラブ」通いをしている事を内緒にしていた為、服装ががらりと変わった僕を見て、「何でいきなりそんな格好してるんだ?」と先輩や同級生たちからからもからかわれた。

後ほど、彼らも、その理由を「衝撃」と共に知る事になるのだが・・・。

購入したその日の晩から、その格好でクラブに繰り出す。

クリスも「SOO COOL」と言ってくれたので一安心だ。

まだ「クラブ」通いして間もなかった為、他の客は誰も僕の服装が急に変わった事など知る由も無い。

格好を変えた僕は、いよいよ本格的な活動に移る。

 

2、友達をひたすら連れてくる

僕は観察を続けた。

「クラブ」にて「COOL」なのは一体誰か?

でも、その答えは非常に簡単だった。

「VIPシート」に座っている奴らが「COOL」なのだ。

だから僕は、「VIPシート」に座るにはどうしたら良いのかを考えた。

答えはすぐにみつかった。

呼び込みと運営をしている黒人達に気に入られば良いのだ。

徹底的に・・・。

その黒人たちは、何を基準に客と仲良くなろうとするのか。

その答えは簡単。

この手のクラブの収入は男からのみ。

つまり彼らの収入源である男を沢山連れてくる客が、上顧客なのだ。

沢山の男達を連れて来て、「こいつと仲良くすれば、沢山儲けられる」と思わせれば良いのだ。

通常、この手の中規模の「クラブ」では、大型の有名店と違って、女性は無料(タダ)となる。

女性に対しては無料でドリンクも2杯まで飲めるよ!をうたい、彼女らを連れてくるだから。

そして、後は女性が沢山いるという事を売りにして、有料である男性達に呼び込みをかけるのだ。

彼らにとっての収入源は「男性のみ」。

これにすぐさま気づいた僕は、毎回友人を連れてきた。

小学校・中学校・高校、考えつく限りの友人達を毎回連れてきた。

毎回違う人達を。

 

ここで一つポイントが・・・。

友人を連れて来る時は、いきなり直接「クラブ」に入らず、必ず先に路上で、そのクラブの呼び込みをしている黒人達を探し挨拶。

友人の紹介をしてから、黒人と一緒に「クラブ」に入る。

友達を連れてきたという事を、必ずアピールするのだ。

3回連続でこの様にして、友達を連れてきた僕は、すぐにクリス初め、黒人達に名前を覚えてもらう事に成功する。

「新宿歌舞伎町」のメインストリートに入ると、すぐに「クラブ」の黒人に声をかけられるようになるまでに、時間はかからなかった。

そして、しばらくすると、僕自身の入場料が無料になった。

更には、必ず誰かを連れてくるという事を、十分アピールできた2週間後には、晴れて「VIPシート」へと通される様になったのだ。

これを、「はしご」という形で、最初に西山に連れて行ってもらった「AISA」だけでなく、「キングストーン」、そして他、「新宿歌舞伎町」近辺のクラブで数件同じ要領を繰り返した。

いつしか「新宿歌舞伎町」メインストリートの、「クラブ」呼び込み黒人のほとんどに、名前を覚えられ、いくつかの店でも同じ様に「VIP待遇」を受けられるようになった。

ここまで来るのに、1ヶ月もかからなかった。

 

3、「VIP待遇」のパワー

「VIP待遇」になると、下記の特権がもれなくついてくることを知った。

・入場料無料(2ドリンク無料)

・「VIPシート」や、他ソファー等に優先的に座ることが出来る。もしくは、勝手に通される。

・頼んでもいないのに黒人が勝手に、外から連れてきた女性達を最優先で連れてくる。

・「VIPシート」に座っているという事で、他の客が「すごい人」なのだと勝手に勘違いしてくれる。

・男の友達も出来やすい。

・DJと友達になりやすい。

・DJと友達になると、更に「特別な人」だと勝手に周りから勘違いされる。

・ダンサーの格好をしているので、周りの人たちは、ダンスがうまいから「VIPシート」に座われるのだと勝手に勘違いしてくれる。

・噂が噂を呼び。踊っても何もしてないのに、「カリスマ」だという目で見られるようになる。

なんて簡単な事なんだ。誰でも出来るし考えられそうだ。と思われるかもしれないが、実はこんな簡単な事なのに、一見さんはともかく、常連さんでさえ気がつかない。

常連さん達は毎回同じメンバーで来て、自分達が一生懸命踊り、必死に女性とお話しようとしているのだ・・・。

こんな簡単な事にも気づかない。

不思議だ。

結果、後からこの世界に登場した僕が、「VIPシート」に座っているのだから。

 

4、ダンスは踊らない

僕が終始徹していた事が1つある。

それは、ギュウギュウ詰め「満員御礼」状態の時以外は決してダンスを踊らない事。

絶対に。

その理由は単純明快だ。

一度でも踊ってしまったら、僕が全く「HIP HOPダンス」なんか踊れないことが、いとも簡単にばれてしまうのだから・・・。

それでは、一体どのように、僕がカリスマダンサーである事をアピールしていたのだろうか?

その秘密をあなたにだけ明かそう。

 

「クラブ」の中が満員御礼。

ギュウギュウ詰めになったら、颯爽と僕が、「VIPシート」からスッと立ち上がり、人ごみを押し分けながら、ハコの中心に向かう。

そして、「踊る」のだ。

「踊る」といっても、曲に合わせて上下に体を揺らしているだけ。

みんなが盛り上がっているタイミングを見計らい、曲にあわせて叫びだす。

「人気の曲」になった時にポイントを稼ぐチャンスが生まれる。

僕が声高らかに叫ぶのだ!

「ウォーオ!ウォーオ!」

「ヨッ ヨッ ヨー!」

両手を広げ手を頭上にかざし、だらっとした感じに天から仰ぐ形で、掛け声と共に、周りを盛り上げるのだ。

目を見開き、ギュウギュウ詰めの中、躍っている周囲の人達と目を合わせ、周りの人達に自分の踊りと叫び声にシンクロさせるのだ。

それを数回繰り返していると、手を天にかざした「カリスマ(?)」の僕を中心に、みんな手の振りと掛け声を合わせてくる。

これで終了・・・。

僕が「クラブ」を仕切っている、「カリスマダンサー」、「VIP」である事を証明させるには十分過ぎる。

こうして僕は、「VIP待遇」と共に、「何処でダンス習ったんですか?」という訳の分からない質問をされるくらいの「カリスマダンサー」となる事に成功したのだ。

 

5、一番人気の有名「クラブ」は行かない

僕がもう一つ終始徹底していた事があった。

それは、雑誌等でも紹介されている「本物の有名店」には決して行かないという事。

僕の活動範囲の周りでは、「フーラ」とか「リングス」などなど(今あるのだろうか?)の「本物の有名店」が六本木や渋谷にあった。

これらの「ホンモノ」の有名店には、「ホンモノ」のダンサー達が大勢いる。

どんな所かと、1度ずつ位は行ったが、あくまでも中の様子を見ただけ。

ここは本物だと思った所にはそれ以後2度と足を踏み入れなかった。

入場料も割高だ。

僕は、はなっから自分が「カリスマ」と成りえないと思ったクラブには行かなかったのだ。

別に本当にダンサーを目指していたのではないからね。

そういう「本物の有名店」は会話のネタとして、一度見に行くだけ。

通いつめても、僕にとってのメリットは皆無なのだから。

中小規模の無名クラブでも満員御礼となっていた、空前のクラブブームの当時。その中小規模のクラブで「カリスマ」になれば十分だ。

 

6、部活のメンバーをいよいよ連れて行く

夏休みのシーズンに入ると、さすがに「夜の情報テレビ番組 トゥナイト2」(今あるのだろうか?)等でも、「空前のクラブブーム」だという事が何度も取材として取り上げあれていた。

大学の部活のメンバー達の間でも「クラブ」に関しての話題がチラホラと挙がってきた。

「時は来たり」。ここでいよいよ、西山以外の部員に「僕の真実」を明かす時が来たのだ。

僕が最初、西山にされた事を、今度は部活の仲間たちにしてあげる番だ。

しかも、僕の場合、以前の西山と違って、既に「VIP待遇」。「カリスマダンサー」だ。
(そこら辺西山は欲があまりない。基本的に彼は自分がよければそれ以上望まない人間なので・・・。)

後は説明の必要は無い。

部メンバーたちの反応 → 衝撃。閉口。僕への尊敬。女性を沢山紹介されて大感謝の気持ち。

黒人達の反応 → まだまだ僕は友人のネットワークを持っている。更なる「VIP待遇」。

後々、2年生の「怖い」と恐れられる人達も連れて行き、これで僕の部内での待遇は少し変わった。

一度僕にアレンジをされた先輩からは、僕は「しめ」時の的から自然と外れる。

 

以上、僕が実際に1995年度に燃えていた、魔法の「クラブ」の成功術だ。

残念ながら、この空前のブームは、1996年なるとあっさりと去ってしまった。

中小規模のクラブは一気に閑古鳥状態。

建て続けにつぶれていってしまった。

ブームが去った理由はよく分からない・・・。

日本語が喋れた黒人クリスたちは、今何をやっているのだろうか・・・。

 

さて、ここまで散々明かして誠に恐縮だが、魔法の「クラブ」成功法、今現在は使う事が出来ないと思う。

何故ならば、この方法は、「クラブ」大ブームだったからこそ成り立っていたのだから・・・。

また再び「クラブ」大ブームが来る事を一緒に祈ろうではないか。

 

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