異常行動はタミフルのせいなの? タミフルが処方される以前にも、インフルエンザで異常行動が発生することは知られていましたし、 タミフルを服用してもしなくても、また、タミフル以外の薬を服用した場合でも、異常行動の報告があるそうです。 毎年11月に入ると、インフルエンザが気になりますね。 出典:タミフルと異常行動等の関連に係る報告書(厚生労働省), いずれの薬でも、また、薬を服用していなくても、満遍なく起こっていることがわかります。, つまり、タミフル®の10代ヘの投与再開は、安全が確認されたから解禁されたというよりは、異常行動に注意が必要なほかの薬と同じ扱いになったと捉えるべきだということです。, 頻度はそれほど多くないとはいえ、死につながるような事態に結びつく可能性のある異常行動。どのように注意すればよいのでしょうか。, 岡部所長は、「異常行動が起きること自体は止められませんが、異常行動が重大事故につながらないように防ぐことはできます」と言います。, たとえば、「窓際に寝かさない」「窓や扉はしっかり施錠する」などの注意をすれば、異常行動が起きたとしても、転落などの重大事故は防げるという考え方です。8月21日に出された厚生労働省の通知にも、こうした観点から医療従事者や患者・家族らに注意喚起を求める内容が盛り込まれました。, また、異常行動がみられるインフルエンザの患者さんには、下記の傾向があることがわかっています。, ・小学生くらいの小児から未成年の男性に多い(女性でも発現する) 因果関係は不明であるものの 、本剤を含む抗インフルエンザウイルス薬投薬後に、 異常行動等 の精神神経症状を発現した例が報告されている。 日本で処方される抗インフルエンザ薬は、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタの4種類です。 インフルエンザによく使われるインフルエンザ薬は、 タミフル 、 リレンザ 、 イナビル です。. おじさん薬剤師の日記 ,
06 ・イナビル® 3.7件 インフルエンザの異常行動とは?イナビルでも起こる? インフルエンザの異常行動とは、インフルエンザにかかった患者が抗インフルエンザ薬の使用の有無に関わらず、急に走り出したり、ベランダから飛び降りるなどの異常行動を引き起こすことです。 2020 All Rights Reserved.
2018年8月21日、これまで原則禁止されてきたタミフル®の10代への投与制限を解除するなどの通知が厚生労働省から出されました。, これに伴い、タミフル®を含む抗インフルエンザウイルス薬の添付文書が一斉に改訂されています。, しかし、この改訂には注意すべきことがあります。いずれの薬を服用していても、または、薬を服用していなくても、インフルエンザ患者には「異常行動」が現れる可能性があると記載されたことです。, そこで、患者や家族らに説明するために看護師が知っておきたいインフルエンザ治療薬のポイントをまとめました。, 抗インフルエンザウイルス薬の「使用上の注意」の改訂について(厚生労働省)を基に看護roo!編集部で作成, 異常行動は、急に走り出したり、部屋から飛び出そうとしたり、意味不明の言葉を発するなどの精神症状で、インフルエンザ罹患時の小児にまれに起こることが知られています。, 2005年から2006年にかけ、タミフル®服用後の中学生の転落死が相次いだことを受け、社会的にも注目されるようになりました。因果関係は不明ではあったものの、万が一の重大事故を防ぐため、2007年からタミフル®の10代への投与が原則禁止されてきました。, しかし、その後、タミフル®の服用と異常行動や突然死との関係についての検討が重ねられた結果、因果関係は明確ではないと判断され、今回、10代への投与が再開されたわけです。, インフルエンザの異常行動に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、自身が代表研究者を務める「インフルエンザ様疾患罹患時の異常行動の情報収集に関する研究」の調査結果を踏まえ、次のように話します。, 「2007年からほぼ10年にわたる疫学調査で、タミフル®を服用していなくても、リレンザ®やイナビル®を服用していても、異常行動が報告されました。また、アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)のみの服用や薬を何も服用していない場合でも報告がありました。研究班の結論としては、薬を使うことで後押しをしている可能性はあるかもしれないけれど、薬を使わなくても発現しているので、インフルエンザ自体にこういった症状が出るのだろうとの考えに至りました」, あくまで報告ベースですが、2009年から2016年までの抗インフルエンザウイルス薬ごとに10代のインフルエンザ罹患者で異常行動が報告された100万処方あたりの件数は下記の通りです。, ・タミフル® 6.5件
2月半ば、「インフル薬服用の中2男子が転落死」というニュースが流れました。インフルエンザにかかり、抗ウイルス薬による治療を受けていたそうです。「薬が原因で異常行動を起こし、転落してしまったのではないか」と受け止める人もいますが、本当に関係はあるのでしょうか?
ゾフルーザ錠を体重80kg以上の方が飲むと自己負担額が3000円を超える | おじさん薬剤師の日記, 高血圧の初期治療に関する具体的な指針と血圧をはかるときの姿勢について(2018年2月)NEJM. スポンサードリンク 02, 子宮頸がんワクチンは安全なの?危ないの?結局どっちなの|私たちが知りたいHPVワクチンのこと(3). 効果や副作用について知りたい方は、ネットで公開されている情報をまとめましたので、是非最後までご覧ください。. また、抗インフルエンザ薬で治療する、しないにかかわらず、インフルエンザの際には異常行動がないか(特に発熱して2日間)注意しましょう。厚生労働省のパンフレットを載せておきますので、参考にし … 原則禁止されてきたタミフルの10代への投与が再開。他のインフルエンザ治療薬の添付文書も一斉に改訂され、薬の種類、服用の有無にかかわらず、インフルエンザ罹患者に異常行動が現れる可能性があると記載された。その理由を川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長に聞いた。
(adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({}); アルビオンのおすすめファンデーション!スマートスキンホワイトレアの特徴や使い方は?, アルビオンのおすすめ乳液!アクティベーションモイスチュアミルクⅠの使い方や口コミを紹介!. 生活を楽しく健康に過ごすために役立つ情報やアイテム、グッズ、スポット、イベントなどを紹介します。, インフルエンザの治療薬リレンザには、どんな効果や副作用があるの? そんなインフルエンザには、「抗インフルエンザ薬」と呼ばれる薬があります。 インフルエンザウイルスは感染力が強く、あっという間に人から人へと感染してしまいます。 タミフルをはじめとした抗インフルエンザ薬は、インフルエンザの増殖を抑える事で、治癒を早めてくれる非常に有効な治療法になります。 しかし2006年にタミフル服用中の10代のインフルエンザ患者さんに異常行動が相次いで認められました。 ・ラピアクタ® 36.5件(ラピアクタ®は使用例が少数で、ほかの薬との比較は困難) ・リレンザ® 4.8件 インフルエンザの薬; タミフル ; タミフルの副作用・異常行動やショック症状; タミフルの副作用・異常行動やショック症状. (adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({}); Copyright© 抗インフルエンザウイルス薬の服用後に異常行動(例:急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロするなど)が報告されています。また、これらの異常行動の結果、極めてまれですが、転落等による死亡事例も報告されています。 抗インフルエンザ薬「タミフル」は、服用後に異常行動が認められたことで有名ですが、リレンザでも報告があがっています。 異常行動については、明確な原因はわかっていませんが、多くの場合、 お薬の服用を開始してから48時間以内 に起こるようです。 インフルエンザに小さいお子様や高齢者が感染すると、重症化することも多く決して侮れない疾病ですね。 ・発熱から2日間以内に発現することが多い, 岡部所長は、「男性に圧倒的に多くはありますが、女性だから大丈夫というわけではない点に注意が必要です。また、目覚めた時に起きやすいことが知られています。いつ目覚めるかはわかりませんので、対応は難しいところですが、インフルエンザにかかった小学生以上の子どもでは、中学生や高校生を含め、時々様子を見てあげることが大事」と言います。, 「インフルエンザは基本的には放っておいても治る病気です。薬が心配なら使わなくてもいいわけです。薬は早く熱を下げる点では有用ですが、肺炎や脳症を防ぐかどうかについてはさまざまなデータが交錯していて、『間違いなく効く』とも『間違いなく悪い』とも言えません」, あと、異常行動と同様の症状が現れることで知られるインフルエンザの急性脳症にも注意が必要です。, この点については、異常行動と急性脳症では症状の進行具合に違いがあることから、岡部所長は、「異常行動は短時間で消失するものですが、急性脳症はどんどん悪くなっていきます。症状が進行していくようであれば、できるだけ早く医師に診てもらった方がいい」と強調しました。, 重大事故につながらないよう、また、保護者が不安にならないよう、看護師が説明などで果たせる役割は大きいのではないでしょうか。, 今春、薬価収載されたゾフルーザ®について紹介している新薬「ゾフルーザ」はこれまでの薬とどう違う?もぜひご一読ください。, タミフルと異常行動等の関連に係る報告書(厚生労働省 薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会), ◆フィジカルアセスメントの問題◆以下の中で、意識障害の評価指標ではないものはどれでしょうか?, 令和2 「インフルエンザウイルスにかかると5~19歳の100万人に6人の方で異常行動を発症ことが報告されました。異常行動の発現頻度ではインフルエンザの薬を使用しない方、薬を使用する前の方で異常行動の発現頻度が高いというデータとなっています。」 インフルエンザ薬と異常行動. 今回は、この抗インフルエンザ薬の中から、小児から大人まで幅広い年齢層で服用できる「リレンザ」についてご紹介いたします。
06 ・服用なし 8.0件 異常行動といえば、服用後に中学生がマンションから転落死するなど「タミフル」を思い浮かべるが、異常行動の件数は23件と特別多い数字ではなかった。また抗インフルエンザ薬を使用していない患者でも16件の異常行動が確認されている。 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会においてインフルエンザ様疾患罹患時に見られる異常行動と服用薬剤との関連についてNDB(National Data Base)における処方数を分母とする発症率について検討が行われました。, 2009/2010~2015/2016までの7シーズンで39610万人の5~19歳の人がインフルエンザにかかっているというデータが開示されています。5~19歳までの人口はおよそ1700万人(2016年現在)ですので、年間で考えると約560万人(5~19歳の33%)の方がインフルエンザにかかっている計算となります。, 7シーズンで報告された異常行動の人数は233人(重度の合計)ですので、インフルエンザに罹患した5~19歳の100万人中6人(17万人に1人)が異常行動を発症する確率と計算できます。, 上図をどのように解釈するかは人によるのかもしれませんが、表1(服用薬剤別患者数)が多ければ、表2(異常行動報告数)が多いように私は感じます。, 小児科の門前で勤務していて感じることは、5歳以下の小児ではイナビルやリレンザのような吸入薬を使用することが難しいため、タミフルドライシロップが処方されることが多く、小学生以上になるとイナビルの吸入が主流になる印象を私はもっています。実際のNDBデータでも5~9歳ではタミフルの処方数が多く10代ではイナビルの処方数が多いというデータとなっており、処方数に比例する形で異常行動報告数が多くなっています。, 表3(服用薬剤別の100万人当たりの異常行動発症率)ではラピアクタが処方さえる方の異常行動発症率が高いように感じます(有意差あり)。病院により判断は異なるのでなんとも言えませんが、インフルエンザの重症例でラピアクタを使用するケースが多いのであれば、インフルエンザの症状とラピアクタの使用判断、異常行動との関連性について、なにかしらのデータが見えてくるのかもしれません。, 海外で使用されていないイナビル吸入粉末剤はインフルエンザ治療に効果が「ある」のか「ない」のか, また、「5剤薬剤服用なし」での異常行動発症数が一番多いことに関しては、薬剤服用前に異常行動を発症した場合、「服用なしでの異常行動」にカウントされるためと考察で記されています。, 出産前の妊婦がインフルエンザワクチンを接種すると、乳児のインフルエンザ感染リスクを低下させる, さらに「5剤服用なし」でのインフルエンザ罹患数が2位であることに関してはインフルエンザ発症から48時間を経過していれば抗インフルエンザ薬は処方されないためと解釈できます。, というデータとなっていますので、インフルエンザ罹患者の約9割の方には抗インフルエンザ治療薬またはアセトアミノフェンが処方されていることが確認できます。「5薬剤服用なし」の11.9%の方に関しては、解熱剤および抗インフルエンザ薬が不要であるため、それ以外の症状を緩和する薬(鼻水止め・咳止め・痰切り)などが処方されていたのかもしれません。, “5薬剤服用なし群“が”イナビルのみ、タミフルとアセトアミノフェン、リレンザとアセトアミノフェン“よりも異常行動発症率が有意に高い, 10代において“5薬剤服用なし群”が“リレンザのみ、アセトアミノフェンのみ、イナビルとアセトアミノフェン”よりも異常行動発症率が有意に高い, 異常行動を発症したために病院を受診したのか、それとも5薬剤服用していなかったために異常行動を発症したのか、このあたりが分かりにくい感じがしました。, 厚生労働省は考察の中で、今後の調査では服用の有無に加えて、異常行動発症前でのインフルエンザとしての受診の有無、受診した際の抗インフルエンザウイルス薬及びアセトアミノフェン処方の有無を調査項目に追加することを検討したいとまとめています。, 調剤薬局でインフルエンザ治療薬を患者様へお渡しする際に、患者様やそのご家族から「異常行動」に関するワードは度々でてきます。今回の厚生労働省のNDBデータをもとにして、インフルエンザと異常行動に関する説明文言としては, 「インフルエンザウイルスにかかると5~19歳の100万人に6人の方で異常行動を発症ことが報告されました。異常行動の発現頻度ではインフルエンザの薬を使用しない方、薬を使用する前の方で異常行動の発現頻度が高いというデータとなっています。」, 「〇〇の薬を飲むと異常行動の引き金となるというデータはありませんので、症状を緩和するために安静にしましょう」, 上記に加えて、以下の厚生労働省が開示しているインフルエンザと異常行動への注意喚起を盛り込む感じかと思われます。, 抗インフルエンザウイルス薬の種類や服用の有無によらず,インフルエンザと診断され治療が開始された後,少なくとも2日間は,保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することを原則とする旨の説明に加え,次の注意喚起の例が考えられます。, ・玄関及び全ての窓の施錠を確実に行うこと(内鍵、補助錠がある場合はその活用を含む。),, 等,小児・未成年者が容易に住居外に飛び出ない保護対策を講じることを医療関係者から患者及び保護者に説明すること, (2) 一戸建てに住んでいる場合は,例えば,(1) の内容のほか,出来る限り1階で療養を行わせること, 厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知(薬生安発1127第8号,平成29年11月27日付より抜粋), -抗インフルエザ治療薬 -アセトアミノフェン, イナビル, インフルエンザ, タミフル, ラピアクタ, リレンザ, 異常行動, 発現頻度, このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。, ゾフルーザ顆粒2%分包製剤の発売は2018-2019シーズンは発売しない 1回飲むだけで効果が得られる抗インフルエンザウイルス薬“ゾフルーザ錠”の新剤形「ゾフルーザ顆粒2%分包」は塩野義 …, カルシウム拮抗薬がインフルエンザウイルスの感染を予防する 北海道大学の研究チームが降圧剤「カルシウム拮抗薬」を投与することでインフルエンザウイルスの感染を予防するというデータを公開しまし …, インフルエンザ治療薬“ゾフルーザ錠”が3月14日発売 2018年3月7日、中央社会保険医療協議会 総会においてインフルエンザ治療薬“ゾフルーザ錠”の薬価が了承されました。医薬品の卸へ確認 …, 1回飲みきりインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ錠(バロキサビルマルボキシル)」が 承認審査(治験薬記号:S-033188), 1回飲みきりインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ錠(バロキサビルマルボキシル)」が承認審査(治験薬記号:S-033188) 先駆け審査指定制度の指定をうけている1回飲みきりインフルエンザ治療 …, 2017~2018年シーズンにおける抗インフルエンザウイルス薬と異常行動の関係 2017~2018年シーズンにおける抗インフルエンザ薬の有無と異常行動に関する集計が報告されました。 結論 …, 貼り薬が剥がれたら?貼ったまま入浴は?切って使える?貼り忘れたら?(エクセルダウンロードあり), ジョンソンエンドジョンソン製の新型コロナウイルスワクチンで原因不明の症状発症(2020/10/14), フォシーガ錠(SGLT2阻害薬)が米国で慢性腎臓病に対する画期的治療薬に指定される, リバスチグミンテープ(イクセロン/リバスタッチ)のGE薬物動態比較データ(エクセルファイル). 19, 令和2 抗インフルエンザ薬のタミフルを服用後に死亡につながる大きな事故が起こったニュースを記憶している人も多いのではないでしょうか。 厚生労働省では、異常行動の発生状況のデータから「抗インフルエンザ薬の種類や使用の有無と異常行動には特定の因果関係がない」としています。 しかし、抗インフルエンザ薬との因果関係は確認できなくても、インフルエンザの患者に異常行動がでることは事実としています。インフルエンザを発症した場合は、異常行動が起きないように注意することが大切です。 …