取引を承認するためのPoWとPoSとPoB

仮想通貨の基礎知識

ビットコイン(Bitcoin)など仮想通貨のシステムは、中央の組織がない代わりに、P2Pに参加している人によって、取引などが正しいかどうかの証明・確認がされることになっている。

その場合、誰が、正しいかどうかを証明する権利を持つか?

ビットコイン(Bitcoin)の場合だと、大きな計算量が必要となる問題を一番速く解いた人(マイナー)に権利が与えられる。この証明方法を、Proof of work(PoW)と呼ばれるものになる。

実は、この部分に懸念事項が挙げられている。1つ目は、難易度が高い計算問題を解くために高性能のパソコンと多くの電力が必要になってしまうこと。2つ目は、将来的に、ビットコインが全て採掘されてしまうと、計算を解いた報酬として、手数料だけしか手にできなくなること。手にできる報酬が少なくなれば、多くのマイナーが撤退する可能性があり、そうなると、計算を解く難易度低下して、外部からの攻撃に弱くなる可能性がある。

この欠点を克服しているとされているのが、Proof of stake(PoS)。

マイニングに成功する確率が、保有している仮想通貨上のコイン量によって決まる仕組みになる。自分が保有しているコインなので、仮想通貨のシステムに何かを仕掛けてしまうと、コインの価値が下がってしまうため、攻撃を防ぐことができ、安全を確保できるというもの。

もう1つの方法としては、Proof of Burn(PoB)が挙げられる。仮想通貨上のコインを燃やしてしまう仕組み。実際には、使えないように特定のアドレスに送るという作業をすることで、承認の権利を受け取ることが可能となる。

様々存在しているアルトコイン(Altcoins)の中で、
ピアコイン(Peercoin)は、PoWとPoSの2つが採用されており、
ネクストコイン(Nxt)は、PoSが採用されている。

ピアコイン(Peercoin)とは?

Peercoin (PPC) price, charts, and info | Crypto-Currency Market Capitalizations 2016-02-08 16-25-35

ピアコイン(Peercoin:PPC)は、アルトコイン(Altcoins)の中でネットワークの安全のために最初にPoSを採用した仮想う通貨。

PoWも利用されているが、ネットワークの安全のためではなく、ただしくピアコイン(Peercoin:PPC)を分配する目的のためとされている。

プレセールや公開前のマイニングはなしで、公平に分配される形で2012年にリリースされ、2年が経過した2014年8月1日時点での市場規模は、2,000万米ドルになっている。2016年2月時点では、規模は、960万米ドル、発行量は、22,974,253PPCとなっている。

ピアコイン(Peercoin:PPC)の価格は、下記3つの要素によって決定され、

・PoWによるマイニング
・PoSによるマイニング(年1%程度まで)
・取引量(手数料として0.01PPCがかかる)

2014年第1四半期までは、年5%以下の範囲で持続的に価格が上昇していた。その後は、より落ち着いた形で価格がじわじわと上昇していく見込みとされていた。

ネットワーク維持のために、30日以上(Peercoin:PPC)を保有すると、年1%の報酬が提供される。

より小さいブロックチェーンを利用しているので、Wallet情報をより短時間で同期させることが可能。

ネクストコイン(Nxt)とは?

Nxt (NXT) price, charts, and info | Crypto-Currency Market Capitalizations 2016-02-08 16-27-19

ネクストコイン(Nxt)は、デジタル通貨だけではなく、デジタル経済のインフラとなる。
デジタル通貨・暗号通貨は、インターネット上でお金を送金する手段となっている。
アルトコイン(Altcoins)として、第二世代の暗号通貨となる。

暗号通貨2.0として、

・分散型プロトコルで、P2Pで処理が行われるので、中央組織がない。
・現実世界のお金(政府によってバックアップされた通貨)によって、影響を受けない。

という特徴を持っている。

ネクストコイン(Nxt)が他の暗号通貨と異なるのは、

ビットコインの送金処理における問題は、多くの専門家から解決するのが難しいと考えられている。
多くのアルトコインは、その問題を解決するために、ビットコイン(Bitcoin)のソースコードをマイナーチャンジしたもので、

ネクストコイン(Nxt)は、全く新しいデジタル経済のビジョン持って、ビットコイン(Bitcoin)のプロトコルの上に乗っかるのではなく、プラットフォームを1から作り上げてリリースしている。

既存の暗号通貨は、1つ・2つの目的のために作られているけれど、Nxtは

・デジタル通貨
・スマートコントラクトでの不動産所有権
・株式のオンラインでのやりとり

などにもさまざまな可能性に対応していて、さらに既存の暗号通貨の欠点を克服しているものとなる。

また、Nxtはの供給量は限られているので、価値が下がることがなく、またインフレーションも発生しない。

多くの暗号通貨は、新しいコインを作りだし、ネットワークの安全を守るために、PoWの技術を利用している。そのために、特別なPCと多くの電力消費が必要となる。Nxtは、PoSを利用しているので、電力を多くは必要とせず、

PoSでは、ネットワークのセキュリティーが、Nxt保有者によって保たれることになる。取引手数料を稼げる割合は、保有しているにより決定される。すなわち、PoWのように高価なハードウェア機器を買い揃えられる数少ないマイナー(採掘者)によって維持されているのではない。

1つの大きな組織によって、51%以上を独占された時に発生するネットワーク上の問題があるけれど、Nxtの場合は、90%以上保有する人が現れたとしても、ネットワークを安全に保つことができる。

2013年11月24日に、10億Nxtが創りだされて、73の利害関係者に分配された。当時の時価総額は、800,000米ドル。
送金処理やメッセージ送信などでの各種手数料は、1Nxtとされている。

2015年6月には、投票システムがリリースされ、Nxtのアカウントを持っていれば、誰でも世論調査を実施することが可能となっている。

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