仮想通貨/暗号通貨ヘッジファンド驚異のリターンを読み解く

仮想通貨の最新トレンド

Bitcoin(BTC)の価格が、一時、1BTC=4,400米ドルを突破し、2017年8月に史上最高値を更新。2017年は、確実に仮想通貨/暗号通貨の年と言われるだろう。

市場規模は・・・

1月1日時点で、17,700,314,423米ドル
5月27日時点で、66,402,867,359米ドル
8月20日時点で、145,632,082,751米ドル

年初から、約8倍程度に。

どんどんと新しい仮想通貨/暗号通貨が誕生しているので、1つの仮想通貨/暗号通貨当たりの価格が、平均して約8倍になったわけではない。

けれども、ほとんどの仮想通貨/暗号通貨は、大きな値上がりを見せていて、まさに先行者利益の状態になっている。

8月まででリターン2,129%

ヘッジファンドによる仮想通貨/暗号通貨への投資で、年リターンが、8月までで2,129%に達したと発表された。

情報元:「Cryptocurrency Hedge Fund Returns 2,129% YTD」

ヘッジファンドの運営元の法人は、「AltMoneyFund」2017年8月22日時点でのポートフォリオは、

9%:Factom
8%:Monero
8%:NXT
7%:Stratis
6%:Lisk
5%:Zcash
5%:Syscoin
4%:LBRY Credits
4%:Ardor
4%:Synereo AMP
4%:PotCoin
4%:BitShares
4%:Golem
3%:Viacoin
3%:Dogecoin
3%:Omni
3%:Litecoin
3%:Namecoin
3%:Vertcoin
など

になっている。

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(*ZeroHedgeの記事より)

「AltMoneyFund」が、作成しているPDFの資料では、

投資のプロセスは、

・テクニカルのボトムアッププロセスを利用
・強気な見通しの通貨を分析、投資する
・運営メンバーによる完全自由裁量による
・30銘柄以上に分散する
・テクニカル分析を受け入れる

大まかな投資手法は、

・全体の15%以上はノーポジション
・20%をUSDTで保有するようにつとめる
・ショート(売り)はしない
・レバレッジ・マージン取引はしない
・運営メンバーによる取引は、完全に自由裁量である
・アルゴリズムとシステム取引は、自由裁量取引にかなわないという信念を持っている

1月:+12.00%
2月:ー15.50%
3月:+138.06%
4月:+79.35%
5月:+253%
6月:+85%

2017年7月25日時点での
ポートフォリオは、

8.49%:NXT
6.04%:Dash
5.56%:LBRY Credits
5.27%:Lisk
5.22%:Factom
5.16%:Syscoin
4.94%:Synereo AMP
4.51%:Bitshares
4.31%:Zcash
4.23%:Monero
4.12%:Omni
4.07%:Dogecoin
3.77%:Ardor
3.74%:Viacoin
3.48%:PotCoin
3.45%:Golem
3.12%:Namecoin
など

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(*AmfのPDF資料より)

取引所Poloniexとは・・・

「AltMoneyFund」は、信頼できるプロバイダー(供給元)として、Poloniexを挙げている。

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Poloniexは、2014年に設立されたアメリカのデラウェエア洲を拠点としている仮想通貨/暗号通貨取引所。ビットコイン(BTC)を始めとして、2017年8月末現在で、68種類の仮想通貨/暗号通貨が取引可能で、世界最大級の取引量を誇っている。仮想通貨/暗号通貨に、じっくり取り組むには、口座を保有しておくべき取引所の1つになる。

「AltMoneyFund」のポートフォリオ銘柄は、全てPoloniexで購入できる。ただ、仮想通貨/暗号通貨同士の取引所なので、日本円や米ドルを入金して、取引できるわけではない。他の取引所で、日本円や米ドルを入金して、仮想通貨/暗号通貨を購入した後に、Poloniexの口座に送付することで、取引が可能となる。そのため、仮想通貨/暗号通貨を売却して、日本円や米ドルに戻す際も、他の取引所が必要となることを意味する。

本人確認として、・顔写真付きのID写真・上記IDと自分が一緒に写っている写真を提出し、本人確認が終了していれば、1日:25,000米ドル相当まで口座から引き出し申請が可能。

ただ、ユーザー数が大幅に増加しているためか、Poloniexのサポートに連絡しても、なかなか返信がもらえないといった声があり、また、アメリカベースの取引所なので、サポートは英語が基本となるため、利用する際にはリスクがあることを事前に知っておく必要もある。

ちなみに、取引所によって、取り扱っている仮想通貨/暗号通貨の銘柄は異なっていて、日本をベースとした取引所では、多くの銘柄を取り扱っていないのが現状になる。

「AltMoneyFund」のポートフォリオ

驚異的なリターンを出している「AltMoneyFund」のポートフォリオ。

2017年7月25日時点では、37銘柄が挙げられている。これまでどういったポートフォリオを組んでいたのかは、分からないが37銘柄を見て言えるのは・・・

1)ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、時価総額でランキング上位銘柄の保有割合が低いこと。

2)日本で話題によく上がるRipple(XRP)やNEM(XEM)が含まれていないこと。

3)Poloniex上場の約67銘柄中、37銘柄で驚異的なリターンを実現しているので、Poloniex銘柄は優良であること。

4)分散投資が有効であり、どの銘柄も大きく価格が上昇していること。

7月25日時点の36銘柄(Gnosis(GNO)除く)の保有率を、1月1日時点での時価総額に基づくランキングでみると・・・

・1位から50位まで:22銘柄・71.33%・51位から:14銘柄・28.64%

1位から10位:7銘柄・16.82%
 Bitcoin(BTC)0%
 Ethereum(ETH)1%
 Litecoin(LTC):2.94%
 Monero(XMR):4.23%
 Dash(DASH):6.04%
 Augur(REP):0.44%
 STEEM(STEEM):2.7%

11位から30位:7銘柄・27.15%
 Factom(FCT):5.22%
 Dogecoin(DOGE):4.07%
 Zcash(ZEC):4.31%
 Lisk(LSK):5.27%
 Bitshares(BTS):4.51%
 Ardor(ARDR):3.77%
 Tether USD(USDT):0%

31位から50位:8銘柄・27.36%
 Stratis(STRAT):1.13%
 Golem(GNT):3.45%
 NXT(NXT):8.49%
 Peercoin(PPC):1.62%
 Siacoin(SC):0.91%
 Syscoin(SYS):5.16%
 Namecoin(NMC):3.12%
 PotCoin(POT):3.48%

51位から75位:6銘柄・12.38%
 Synereo AMP(AMP):4.94%
 Gridcoin Research(GRC):0.07%
 BlackCoin(BLK):0.05%
 DigiByte(DGB):2.9%
 Decred(DCR):0.3%
 Omni(OMNI):4.12%

76位から100位:5銘柄・9.37%
 Vertcoin(VTC):2.63%
 Expanse(EXP):1.86%
 Burst(BURST):0.97%
 Nautiluscoin(NAUT):0.17%
 Viacoin(VIA):3.74%

100位以下:3銘柄・6.89%
 FoldingCoin(FLDC):0.2%
 LBRY Credits(LBC):5.56%
 Einsteinium(EMC2):1.13%

1月1日時点での上位50位の銘柄を集中して保有していることが分かる。

レバレッジを効かせることなく、「買い」だけの戦略であるため、時価総額ごとに分散している形だろうか。

(*時価総額のランキングは、「CryptoCurrency Market Capitalizations」参照)

1月1日から7月25日までの価格の上昇率は・・・

1位から10位:7銘柄
ー平均913%

11位から30位:6銘柄(USDT除く)
ー平均1,240%

31位から50位:8銘柄
ー平均2,275%

51位から75位:6銘柄
ー平均2,448%

76位から100位:5銘柄
ー平均1,468%

100位以下:3銘柄
ー平均2,541%

(*7月25日の価格/1月1日の価格ー1の%表記)

約半年で、伸び率が高かったのは・・・時価総額が、31位から75位までと、100位以下の各銘柄になっている。

ちなみに、Poloniex銘柄で、8月25日現在で、時価総額が、31位から75位に該当するのは・・・

MaidSafeCoin(MAID)
Siacoin(SC)
Dogecoin(DOGE)
0x(ZRX)
Gnosis(GNO)
Decred(DCR)
GameCredits(GAME)
Ardor(ARDR)
Bitmark(BTM)
NXT(NXT)
DigiByte(DGB)
BitcoinDark(BTCD)

内、
8月22日時点で
「AltMoneyFund」のポートフォリオ
に含まれているのは・・・

Siacoin(SC)
0x(ZRX)
Gnosis(GNO)
Ardor(ARDR)
NXT(NXT)
DigiByte(DGB)

になり、2017年1月からの流れが、2017年8月以降も続くと仮定すると、上記が有望な仮想通貨/暗号通貨ということができる。

8月22日と9月19日時点の価格などを比較してみると・・・

中国でのICO禁止・取引所閉鎖による影響で、軒並み仮想通貨/暗号通貨が暴落している中で、DigiByte(DGB)は調子が良いという結果になっている。

2017-09-20_12-42-44

「AltMoneyFund」の保有銘柄数は多いが、これらの仮想通貨/暗号通貨の動向を重点的にチェックすることで、仮想通貨/暗号通貨の知識を増やすことができるだろう。

チャンスはいつまでも待ってくれない

と・・・ここまで、ヘッジファンドの運用レポートから、読み取れる事実を述べてきた。仮想通貨/暗号通貨の知識がないメンバーは、

「よくわからないけど、リターンがすごいことになってるんでしょ・・・」

という理解だろう。ただ1つ言えることは、仮想通貨/暗号通貨が怪しいと感じて、これまで投資していなかったとしたら、絶好の投資チャンスを逃してしまったこと。

時価総額が大きく、有名どころの仮想通貨/暗号通貨である

Bitcoin(BTC)だと・・・
現在:4,300米ドル
2016年1月1日:430米ドルからすると、→900%アップ
2017年1月1日:963米ドルからすると、→347%アップ

Ethereum(ETH)だと・・・
現在:334米ドル
2016年1月1日:0.95米ドルからすると、→35,058%アップ
2017年1月1日:8.24米ドルからすると、→3,953%アップ

Ripple(XRP)だと・・・
現在:0.21米ドル
2016年1月1日:0.060米ドルからすると、→3,400%アップ
2017年1月1日:0.065米ドルからすると、→3,131%アップ

(*8月25日価格/1月1日価格ー1の%表記)

1万米ドル=約100万円を2016年1月1日に投資していたら・・・

Bitcoin(BTC)=約10万米ドル=約1,000万円
Ethereum(ETH)=約351万米ドル=約3億5,100万円
Ripple(XRP)=約35万米ドル=約3,500万円

2017年1月1日に投資していたら・・・

Bitcoin(BTC)=約4万4千米ドル=約440万円
Ethereum(ETH)=約40万米ドル=約4,000万円
Ripple(XRP)=約32万米ドル=約3,200万円

という結果になっている。

このまま静観して、株式投資など、他の投資手法を模索する、もしくは、副業ビジネスに取り組んで、資産を大きくしていくか?

仮想通貨/暗号通貨の数年の歴史を振り返り、資産の一部を仮想通貨/暗号通貨にして、市場の動向を確認し、資産を大きくしていくか?

今のタイミングでの決断と行動が、数年後の資産額に大きな違いをもたらす可能性がある。大きな波が来た時に、掴み取ることができるのか?チャンスはいつまでも待ってくれない。

過去のことをいくら研究しても、傍観者のままで、知識は増えても、資産は増えない。現在と未来をいかに手にしていくか?が重要になる。

追伸

仮想通貨/暗号通貨の一覧については、「CryptoCurrency Market Capitalizations」を参照するのが良い。一覧で、市場規模・現在価格・供給量などが表示され、各仮想通貨/暗号通貨の値動きもグラフで確認できる。「CryptoCurrency Market Capitalizations

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