©カラー/EVA製作委員会, 当ブログは『新劇場版』と旧劇場版では、物語や世界がつながっていないと考えている。これは再三にわたって強調している。したがって、旧劇場版の設定を安易に流用することはできない。できないが、「ヒトも使徒になりうる」という着想だけを『新劇場版』の考察に拝借するのは許されるのではないか——というより、そう考えることで、考察がより深まっていく。, とあなたは疑問に思うかもしれない。当ブログの個人的な感覚ではあるが、「ヒトこそが人知のおよばないモノ」とする考えに違和感はない。, 「生命の神秘」などと表現されることもあるように、「自分自身」のことが世のなかでもっともわからない、といえないだろうか。, そんな哲学的な解釈を持ち出さなくても、単純に「ヒトはオーパーツの例外」と考えることも可能だろう。, 人類が自分たちを「発見」したことになり、やや不自然な気もする。しかし、「自分たちの存在が〈リリス〉より先にあった」と考えて、自分たちに「1」、〈リリス〉に「2」の番号を付けるのは不合理とまではいえない。, ミサトはもちろん、ゲンドウや冬月が「自分たちが〈第1使徒〉、〈リリス〉が〈第2の使徒〉」と認識していたとしても、なんら不都合は生じない。, 人類にとって、なにごとも自分たちの存在が大前提となるのは当然。自分たちが存在しなければ、〈リリス〉はおろか〈使徒〉も存在しない——存在していたとしても意味はない。その意味を考える〈自分〉が存在しないのだから。この点に議論の余地はないだろう。, とするならば、〈リリス〉が「この星の生命の始まりでもあり終息の要」であっても、自分たちの存在を「別格」とするのは不自然ではあるまい。, ここまで、なんだかモヤモヤした思いを抱えながら読みすすめてこられたかもしれない。心のなかでこんなツッコミを入れていることと思う。, たしかに、「第1使徒の僕」と、カヲルは自分をはっきりと「使徒」と言っている。これは厳然たる事実。, 一度 覚醒し サードインパクトの
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[準備編 その4]13番目の使徒に堕とされる, 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の謎を本気で解明する[その5]あれから14年たってるってことよ, 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[準備編 その3]インフィニティとインパクト, 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の謎を本気で解明する[その3]父さんは何をやってるんだ, 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の謎を本気で解明する[その4]ちょっとは世間を知りニャ!, 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の謎を本気で解明する[その1]何をいまさらなんだよっ!, 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の謎を本気で解明する[その2]ミサトさん どういう事なんですか?, 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の謎を徹底的に解明する[準備編 その1]0706作戦 LIVE. ゼーレが黙っちゃいませんよ, したがって、〈初号機〉の覚醒は、〈死海文書〉に記述されていない。〈メタフィクション(仮想現実)〉説を前提とするならば、〈死海文書〉とは、〈ゼーレ〉のこしらえたもの。だから、人類にとっては世界の絶対的な法則だ。, かりに、ゲンドウがなんらかの手段で〈死海文書〉に手を加えることができるとしよう。〈初号機〉を〈第11の使徒〉にあてはめ、カヲルを「ないはずの13番目」に引きずりおろした。そう仮定しよう。, 〈使徒〉の番号について、そのような恣意的な運用が許されるのであれば、「あと8体」の〈使徒〉は人類が適当にこしらえ、それを殲滅して数を合わせればいいではないか。, 実際、『シン・エヴァ』のアヴァンでは、冬月がつくったとおぼしき「使徒もどき」が登場している。, icon-arrow-circle-down 〈使徒〉は人工的につくれることが示唆されている。, 『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』 実際、『シン・エヴァ』のアヴァンでは、冬月がつくったとおぼしき「使徒もどき」が登場している。 〈使徒〉は人工的につくれることが示唆されている。 『シン・エヴァンゲリオン劇場版 avant 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』 ©カラー リリンの言う アダムと同じ リリスと呼ばれる 18番目の使徒なのよ, 『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』
こちらの記事で言われていることと整合性があると思いますので、ぜひ一読して頂ければと思います。, 映画・音楽・ゲーム・本など、いろいろなジャンルの作品をみなさんといっしょに楽しむ〈ネタバレなし〉ブログです。フリーランス・ライターのユニット〈Gyahun工房〉が趣味を全開にしてお届けしています。, じつをいうと、剛力彩芽のことは顔と名前ぐらいしか知らなかった。お仕事ぶりを拝見し…, 『カルト』は「フェイク・ドキュメンタリー(モキュメンタリー)」というやつで、「本…, サブタイトルは「ある映写技術者のつぶやき」。『まわし者』は、映写機を「操作する人…, 「精神的に向上心のあ・る・もの」が必ずしも幸福になるとはかぎらない。だから、向上…, フリーランス ライター ユニット〈Gyahun工房〉としてインタビュー 取材 ライティングを行なっています。ライター歴22年。2019年5月よりフリーランス。読んだ人がちょっとだけ幸せになるコンテンツづくりをめざしています。〈ぎゃふん工房〉は、趣味の活動を行なう際のプロジェクト名です。, 最新号『Gyahun⑪ 今日からはじめる痴的生活』は2020年1月1日にリリース。. 碇指令… 初号機をトリガーとするとは… 世界のほうを変えていく, カヲルは人類のことを「リリン」と呼び、少なくとも自分とは異なる存在であることを示唆している。もしも、カヲルが「自分はゲンドウやシンジたちとおなじ存在である」と認識しているなら、「僕たちの言うニアサードインパクト」とか「僕たちは自らではなく世界のほうを変えていく」「さすが僕たちの王」などと表現するはずだ。, ここまで、ゲンドウやシンジたちを「人類」「リリン」「ヒト」などと表現してきた。これらは基本的におなじ意味(人類=リリン=ヒト)と考えてかまわない。, 〈ヒト〉と〈リリン〉を区別する必要があるのは、カヲルについて述べるときだけだ。カヲルは〈ヒト〉ではあるが、〈リリン(人類)〉ではない。この区別が、のちに考察するように、〈死海文書(正典)〉と〈死海文書外典〉のちがい、ひいては「第1使徒の僕が13番目の使徒に堕おとされる」の謎を解くことにつながっていくのだ。, なお、当然ながら、ミサトはもちろん、ゲンドウでさえも、「第1使徒=ヒト」と認識していても、そのなかにカヲルも含まれていることは知る由もないだろう。, icon-arrow-circle-down 『序』において〈第4の使徒〉が襲来したとき、ゲンドウと冬月が次のような会話を交わす(なお、この会話は劇場公開時には存在せず、ソフト化の際に追加されたもの)。, ゲンドウたちが語るところによれば、「使徒=生命の実を食べたモノたち」は「ヒト=知恵の実を食べたモノ」を滅ぼすための存在だ。, 〈使徒〉は〈知恵の実〉を食べた人類を滅ぼすための存在であるが、同時に人類は〈生命の実〉を食べた〈使徒〉を滅ぼすための存在でもある。, 『ヱヴァ』とは、とどのつまり「人類がエヴァを操って〈使徒〉と戦うお話」なのだから、これはごく当たり前の事実。謎解きというほどではない。, あたかも〈リリス〉が、〈ヒト〉vs〈使徒〉の対決を観戦しているようなイメージが浮かんでこないだろうか。, 先に、「リリスとの契約」の詳細は不明としたが、この生存競争に関わるものだと想像できる。, 〈リリス〉は〈ヒト〉vs〈使徒〉の生存競争における審判のような存在。〈ヒト〉は〈使徒〉に勝てば、〈リリス〉によって、より高みの存在になれる, ミサトの語る「この星の生命の始まりでもあり終息の要ともなる」は、まさに「生存競争」の「始まり」や「終息」を司るのが〈リリス〉であることを意味していたわけだ。, そういった内容が〈死海文書(正典)〉に書かれているのだと考えられる。そして、「高みの存在」になるための方法が〈人類補完計画〉なのだろう。, 契約の一方の当事者は自分(第1使徒=ヒト)なのだから、〈第2の使徒〉である〈リリス〉と契約したとしても、「〈第1使徒〉を差し置いて……」なんて問題は生じない。, icon-arrow-circle-down 〈第1使徒〉は〈ヒト〉とする。〈ヒト〉は「自分たち」、〈第2の使徒〉の〈リリス〉は「生存競争の審判」、〈第3〉〜〈第12〉は「生存競争の相手(殲滅対象)」とした。, 長々と〈死海文書(正典)〉の謎を解明してきた。これでようやく、今回の考察の4分の1がおわったところだ。, 〈死海文書(正典)〉のことはおおよそわかったとしよう。では、ゲンドウたちに開示されていない〈死海文書外典〉とは何なのか? この謎を解かねばならない。, じつは〈死海文書外典〉の謎を解く鍵は、〈第11の使徒〉に隠されている。〈第11の使徒〉については劇中でなにも表現されていない。〈第1使徒〉と同様に、その正体を突きとめなければ前に進めないのだ。, ひとつ目の可能性は、『破』から『Q』の間、いわゆる“空白の14年間”に襲来し、そして殲滅された〈使徒〉。つまり、劇中には登場していない。これをかりに〈使徒Y〉とする。, 〈使徒Y〉も、先の〈第1使徒〉の可能性として挙げた〈使徒X〉と同様に、劇中の人物はその存在を知っているが、作品を観る者は知らない〈使徒〉になる。, にもかかわらず、じつはこの可能性がもっとも高い。おそらく制作陣は意図的に〈第11の使徒〉を描写していない。“後出しジャンケン”でいくらでも適当な〈使徒〉をでっちあげられるし、あえて『シン・エヴァ』でふれない手もある。〈第1使徒〉よりも困ったシロモノだ。, あなたがそんな鑑賞態度をとったとしても非難には値しない。またそれによって『ヱヴァ』の物語が愉しめなくなることもない。, それでも、『ヱヴァ』の謎解きが物語をより堪能することにつながるのであれば、万策が尽きるまで食らいついてみたい。, 〈第10の使徒〉は『破』のラストに登場。〈第12の使徒〉は〈Mark.06〉だ。後者は〈サードインパクト〉のときに〈リリスの結界〉に封じこめられている。, したがって、〈第11の使徒〉は“空白の14年間”といっても、『破』のラストから〈サードインパクト〉までの間に襲来したことになる(過去の考察では、短くて数日、長くても数か月としている)。, だとすれば、「だれがどうやって〈使徒Y〉を倒したのか?」。そんな素朴な疑問が頭にうかぶ。, 劇中の描写から、シンジ(初号機)とレイ(零号機)はありえない。可能性があるとすればアスカだが……。, あなたが、当ブログの考察を注意深く読んでくださっていれば、ここで「あっ!」と〈第11の使徒〉の正体にお気づきになるかもしれない。, だが、〈第11の使徒〉の正体を明かす前に別の可能性も検討してみたい。なぜなら、〈死海文書外典〉の内容に深く関わるからだ。, 巷では「第11の使徒=(覚醒した)初号機」とする説もささやかれている。この説を検証してみる。, まず、覚醒した〈初号機〉は、〈第10の使徒〉の殲滅から〈サードインパクト〉発生の間までに登場していることにまちがいないから、〈第11の使徒〉の条件を満たしている。, また、『破』においては、アスカの乗る〈3号機〉が〈使徒〉として処理されている。つまり、エヴァも〈使徒〉に認定されることがあるわけだ。とすると〈初号機〉を〈使徒〉と考えても問題はない。, そして、〈使徒〉はエヴァでなければ殲滅できないが、〈初号機〉と戦えるエヴァが稼働していなかったので、宇宙に放出された。そんな想像もできる。, さらに、ゲンドウの企みによって〈初号機〉が覚醒し、そのことで〈第11の使徒〉になった。それによって〈使徒〉の番号がズレた。だから、「ないはずの13番目」が生まれた。そんな考えかたも可能だ。, このように「第11の使徒=初号機」は一定の合理性をそなえているように、一見おもえる。, なぜゲンドウには「8体」と具体的に〈使徒〉の数がわかっていたのか? あと1体かもしれないし、100体かもしれないではないか。, これは過去の考察で述べたとおり(そしてあなたも想像するように)、〈死海文書〉に〈使徒〉の数が書かれているからだと考えられる。, 数の揃わぬうちに 『シン・エヴァンゲリオン劇場版 avant 1(冒頭10分40秒00コマ) 0706版』世界上映決定! 本年7/4(木)〜7/7(日)の期間でフランス・パリにて行われるjapan expo。 トリガーとなってしまった 生命体の源みなもとから生まれた 映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開日が、2021年1月23日に決定。10月16日に公開された特報・第3弾の映像内にて発表された。 EVANGELION: 3.0+1.0 Trailer2.5 June,2020 JAPAN
©カラー, なぜ〈使徒〉の襲来を待って、甚大な被害を被りながらもエヴァで戦わなければならないのか。, また、素朴な疑問として、〈死海文書〉でもともと想定していた〈第11の使徒〉はどこにいってしまったのだろう? この問題も解決できない*6。, *6:これは、かりに当ブログの〈メタフィクション(仮想現実)〉説を採用しなくても生じる問題である。, やはり〈死海文書〉には「あと8体」の〈使徒〉がまちがいなく記述されていて、ゲンドウがそれをいじることは不可能と考えざるをえないのだ。, たしかにゲンドウは「ないはずの13番目」の〈使徒〉をこじつけた。それはすなわちゲンドウが〈死海文書〉の定めた絶対的な法則を破った——とも考えられる。, これも「ゲンドウ君の狙いは『ないはずの13番目を創ること』」と言っているように思える。, 「第1使徒の僕が13番目の使徒に堕おとされる」の謎を解くためには、思いこみを正さなければならない。もしかすると、制作陣によって巧みに観る者の思考が誘導されているかもしれないのだ。, あなたは、当ブログが意図的に〈死海文書〉と表現していたのにお気づきだろうか? さっきまで〈死海文書(正典)〉とか〈死海文書外典〉と書いていたのに。, 劇中で描写される出来事や登場人物の言動が、どの計画にもとづいたものなのか、つねに意識しておきたい。, そもそも〈第11の使徒〉の正体を探っているのは、〈死海文書外典〉の真相を探るためだ。, しかし、「第11の使徒=初号機」と考えても、〈死海文書(正典)〉と〈死海文書外典〉のちがいはわからない。, *7:もちろん、「〈正典〉と〈外典〉を区別する必要はない」と考えることは可能だ。その考えかたを採用すれば、「第11の使徒=初号機」説は成りたつ可能性がある。, これは〈第11の使徒〉を、シンジ(あるいは初号機+シンジ)やヴンダーと考える説も同様だ。おなじ問題に突きあたる。, もっともな質問だ。お答えする——お答えするが、今回も、少しだけあなたにも考えてみていただきたい。そのほうが『ヱヴァ』を味わいつくせるからだ。, 〈第11の使徒〉も、じつは『ヱヴァ』の物語にすでに登場している。だから、まったく知らない存在が問いに対する答えになるわけではない。あなたは絶対にそれを目にし、名前もよく知っている——というより、これまで何度も名前を出している。, リトルマガジン『Gyahun⑪ 今日からはじめる痴的生活』リリース【無料プレゼント中】, こんにちは。こちらの記事に死海文書についての私の考察を全てまとめたのですが、10までと11からでは全く性質が違うことが分かりました。 シン・エヴァンゲリオン劇場版 特報2.5 西暦2020年6月公開. 映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開日が、2021年1月23日に決定。10月16日に公開された特報・第3弾の映像内にて発表された。 Copyright © ぎゃふん工房の作品レビュー All rights reserved. 【新劇場版】シン・エヴァンゲリオン劇場版:||ネタバレ考察!公開は2020年春に決定!qまでのストーリーも紹介。マリと8号機が登場!最新情報まとめ【エヴァンゲリオン考察】 ガフの扉を開いたエヴァ初号機は 「エヴァンゲリオン」の関連作品をご存知でしょうか?1995年にテレビで初めて登場して以来、絶大な人気で映画を含む様々なメディアで展開されている作品です。そんな「エヴァンゲリオン」の最新映画が2020年に公開されることが決まり、話題を呼んでいます。 結論から言おう。〈死海文書(正典)〉で定められた〈第1使徒〉の正体は〈ヒト〉である。これが当ブログが出した答えだ。, そんなふうにあなたはお思いになるだろう。結論を導き出すまでの思考過程を述べていくので、どうか納得していただきたい。, 『ヱヴァ』の謎解きに行きづまったら、どうすればいいか? これまで何度かそうしたように、旧劇場版にヒントを見出すことだ。, 私たち人間もね 自らを変えていく存在だからね ニアサードインパクト, 生命とは本来 世界に合わせて しかし リリンは自らではなく