海外送金時にオトクなサービス

サラリーマンのキャッシュフローと資産分散

「海外の銀行口座へ送金するのは、手数料がとても高いな・・・」

「Yahoo!ファイナンスで確認した、為替レートと大きく違うな・・・」

「指定された金額を送金したつもりなのに、20米ドルも不足しているなんて・・・」

日本から海外の銀行口座へ送金する際は、日本国内の銀行口座へ送金するのとは、段違いに手間と費用がかかる。

マイナンバーの提出が必要であったり、送金目的が明らかになる書類の提示が必要であったり、送金前に準備しておかなければならない項目がある。

そして、送金当日に着金確認できるケースは珍しく、ほとんどが翌日以降なので、ちゃんと着金するか不安を覚えることになる。

日本で働き、生活の拠点を持っていると、海外へ送金する機会はほとんどない。

けれども、これまで「生涯収入5億円倶楽部」では、日本に一極集中させるのではなく、他の国・地域への分散も重要になる旨をお話ししてきた。

中でも、日本から飛行機で、4時間30分ほどの距離に位置する金融都市・香港が、1つの選択肢になると。

もちろん、香港に渡航して、HSBCやCitiなどの大手金融機関で、口座を開設しても、その後何もしなければ、単なる自己満足だけで終わってしまう。

香港で銀行口座を持って、何をやりたいのか?

・外貨を保有したい
・香港や中国市場の株式を買いたい
・ETFを買いたい
・ファンド商品を買いたい

明確にして、さらに資金の目処が立った上で、活用を決断する必要になる。

今回は、具体的に香港など、海外の銀行口座を活用するメンバーに、日本からの送金サービスの情報をシェアさせて頂く。

海外への送金手数料を比較してみる

数年前に比べると、海外への送金は手間がかかるようになっていて、送金時に、犯罪による収益の移転防止に関する法律等の規定に基づいて、身分証明書・マイナンバー・送金目的を証明する書類の提出が求められるようになっている。

銀行窓口を訪れて、送金手続きをすると・・・

担当者が不慣れな場合、かなりの時間を要してしまうことになる。

そのため、海外への送金を年に数回予定している場合には、インターネットで送金手続きが完了できるように、各サービスを比較して、口座を開設しておくほうが良い。

海外送金する際に、どれくらいの費用がかかるのか?

・ゆうちょ銀行
・楽天銀行
・SBIレミット
・ウェスタンユニオン

各サービスを比較してみる。

9月10日時点で、日本から香港に25万円送金で、シミュレーションしてみると・・・

・ゆうちょ銀行:
/1件:2,500円
/為替手数料
/口座登記料(受取人の口座に入金する際に受取機関が収納する手数料)
/仲介手数料(送金処理を仲介する機関が収納する手数料)
→ 支店窓口で確認することになり、合計252,500円以上かかる

・楽天銀行:
/送金手数料:750円
/海外中継銀行手数料:1,000円
/換算レート:1円 = 0.069930HKD
→ 合計251,750円で、17,482.5HKD着金見込み

・SBIレミット:
/送金手数料:1,480円
/換算レート:1円 = 0.069900HKD
→ 合計251,480円で、17,475.08HKD着金見込み

・ウェスタンユニオン:
/送金手数料:5,000円
/換算レート:1円 = 0.069542HKD
→ 合計255,000円で、17,385.53HKD着金見込み

・為替レートは、楽天銀行が良く
・送金手数料は、SBIレミットが安い

という結果になる。

銀行などによる海外送金サービスは、為替手数料などが加算されるために、Yahoo!ファイナンスなどに表示されている為替レートを元に計算した金額にはならない。

けれども、Yahoo!ファイナンスなどに表示されている為替レートをそのまま採用しているサービスがある。

そのサービスを利用すると・・・

/送金手数料:2,475円
/換算レート:1円 = 0.07245HKD

→ 合計250,000円で、17,932.69HKD着金見込み

送金手数料は、送金金額の1%になり、送金金額から差し引かれる形になる。

・楽天銀行
→ 合計251,750円で、17,482.5香港ドル着金見込み

・SBIレミット:
→ 合計251,480円で、17,475.08香港ドル着金見込み

・ウェスタンユニオン:
→ 合計255,000円で、17,385.53香港ドル着金見込み

・今回のサービス:
→ 合計250,000円で、17,932.69香港ドル着金見込み

送金手数料が、楽天銀行やSBIレミットと比べると、高くなっているが、

これは、

・被仕向銀行手数料
・中継銀行手数料

などの手数料が、原則追加でかからない形になっているため。

楽天銀行と比較すると、
→ 日本側で1,750円、香港側で450.19香港ドルの差
=合計7,963円の差

SBIレミットと比較すると、
→ 日本側で1,480円、香港側で457.61香港ドルの差
=合計7,796円の差

ウェスタンユニオンと比較すると、
→ 日本側で5,500円、香港側で547.16香港ドルの差
=合計13,052円の差

大きな差となっていることが分かる。

「TransferWise」での送金がお得な理由

そのサービスは・・・「TransferWise」になる。

「TransferWise」のサイトを開くとすぐに、送金金額と送金先から、手数料と為替レートが、確認できるようになっている。

送金前に、手数料を全て明示される形で、為替レートは、Yahoo!ファイナンスなどで表示される本当の為替レート=仲値が適用されている。

他の海外送金サービスよりも、かなり安いけれど、どうしてこういったことが可能になるのか?

その秘密は・・・

「TransferWise」では、顧客の送金マッチングを行っており、

・日本国内
・送金希望先の国内

2回の国内送金をしている。

たとえば、

Aさんが、日本から香港にお金を送りたい
Bさんが、香港から日本にお金を送りたい

この2つの送金を
「TransferWise」がマッチングさせて、

それぞれの国・地域の「TransferWise」口座を利用して、お金のやり取りをする形になる。

1)
Aさん、Bさんがそれぞれ国内送金
ーAさんが、日本の「TransferWise」口座に送金
ーBさんが、香港の「TransferWise」口座に送金

2)
「TransferWise」がそれぞれ国内送金
ー香港の「TransferWise」が、Aさん指定の香港口座に送金
ー日本の「TransferWise」が、Bさん指定の日本口座に送金

つまり、海外送金を実施していないため、手数料がかからない。

運営元は、イギリス法人のTransferWise Ltdと、各国に展開している子会社になる。

現在日本から送金できる国・地域としては・・・

アメリカ、カナダ、トルコ、ジョージア、モロッコ、コロンビア、チリ、メキシコ、ブラジル

ヨーロッパ、イギリス、スウェーデン、デンマーク、ハンガリー、ノルウェー ルーマニア 、チェコ、ポーランド 、ブルガリア、スイス、リヒテンシュタイン

ロシア、ウクライナ、クロアチア、

南アフリカ 、アラブ首長国連邦、パキスタン、スリランカ、インド、バングラデシュ

ニュージーランド、オーストラリア、中国、香港、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドネシア

など。

各国通貨に対応しており、「Transfer Wise」指定銀行口座へ国内送金後、各国の指定銀行口座へ現地通貨で入金される形で、最大送金可能金額は、100万円になっている。

「TransferWise」の口座開設は簡単

スマートフォンアプリがあり、口座を開設するのも手間がかからない。

アプリをダウンロードして、facebookアカウントを連携すると、メールアドレスの入力・確認だけで、口座開設が完了する。

あとは、送金時に必要となる個人情報を入力し、

本人確認のために、

・マイナンバーカードを持っている場合
ーマイナンバーカードの表面と裏面の画像をアップロードする

・マイナンバーカードを持っていない場合
ー顔写真付きの身分証明書の表面と裏面
ーマイナンバー通知カードの表面もしくは発行3ヶ月以内の住民票それぞれの画像をアップロードする

2から3営業日ほどで、本人確認書類内に記載の住所に、アクティベーションコードが郵送されてくるので、受け取って認証すれば、全ての手続きが完了となる。

初回の送金のみ、10万円以下だと、アクティベーションコードの到着を待たずに、送金手続きが可能。

着金金額を固定させたい場合のオプション

「TransferWise」では、支払いのために、着金金額を固定させたい場合のオプションがある。

送金手続きを行っているタイミングでは、為替レートが固定されない。

そのため、送金手続きに時間がかかってしまうと、為替レートが変動する可能性がある。

不動産購入資金や、ファンド購入資金のため、着金金額を指定したい場合は、送金額固定デポジットを差し入れることで、確実に指定金額を着金させることができる。

送金額の3%を追加した金額を「為替レート保証デポジット」として、送金額と併せて入金しておき、送金完了時に発生した余剰分は、後日指定の口座宛に、手数料なしで返金される。

これで、過不足なく確実に送金できるので、後日の追加送金などの調整が必要なくなる。

送金先によっては、手数料と送金可能限度額が変わる可能性があるので、都度「TransferWise」のサイトで、最新情報を確認することを推奨する。

日本から海外の銀行口座へ送金を予定している場合は・・・

送金にかかる費用が安く、また確実に着金金額を指定できるオプションもある「TransferWise」が1つの選択肢になる。

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