自己啓発は嘘

新・サラリーマン処世術

もう間もなく、僕が約12年近く勤務していた会社を、「円満退社※」してから。丁度一年が経過しようとしている・・・。
(※「円満退社」とは大抵、円満じゃない退社をした人が、自爆的につい使ってしまう言葉。。。)

日本より南に位置する、中国広州と言えども、12月末ともなれば、10度前後と、冬を感じさせられる肌寒さ。一年前の今日の僕は、有給消化中で既に会社に行く必要は無くなり、行きつけのコーヒー喫茶に行って、タバコをふかしながら、煙の行く先を、ただボンヤリ眺めているだけだった。

長年の習慣からなのか?朝7時には起きてしまう。出社しなくても良いのだと、トイレに行こうと起き上がった時にようやく思い出す。始まる長い一日。「完全に退社するまでは駄目」と、本社人事部から「メルマガ」の発行も禁止されていたので、他にやることもそれ程思いつかない。

家の中にいたままでは、家族に余計な心配かけてしまうような錯覚に、僕自身が陥ってしまう。到底慣れないその状況。僕は正直どうしていいかも分からずに、ただぼおっとすることしかできなかった。

・・・そんな過去・・・と言うか、実際はついこないだの出来事を回想しつつ、今日は「変わる」ということをテーマに、お話をさせて頂くことにする。

▼突然訪れる無

「啓発」系の方々が、「あなたは変われます!人間やろうと思えば何でも出来ます!変われば楽しい未来が待っています!」

眩しすぎる笑顔と、少しだけ大きすぎる声で、元気ハツラツに言ってきてくるので、いぶかしく感じた記憶があるが、

「変わる」ことで、単純に明るく楽しい未来になるわけではないこと。多くの苦痛を伴うものだと僕は知った。

・・・変わる。

・・・その過程において、同僚、知人、友人・・・結果として従来の人間関係の大部分を断ち切ることになる。その上で、新しい世界での、新たな人たちとの関係を深めていくことになるからだ。

本当は、これまで出会って来た人たち全員とも、引き続き変わらぬままの関係でいたいのに、その願いは叶わない。世の中はどうやらそういうふうには出来ていないらしい。

たとえば一年前のあの時のように、僕が「変わった」と周りが判断してしまった瞬間から・・・まず最初に、彼らの顔の表情からは突然笑顔が消える。オフィスの中を歩く時には、誰とも目が合わないのに、なぜか背中にだけは鋭く冷たい視線を感じてしまう。

これまでずっと毎日のように、電話やメールでやり取りをしていた人たち、ある日を境に、その一切が無くなってしまうのだ。徐々にフェードアウトして行くというよりは、残酷な程に突然訪れる無。「変わる」こととは、これほど多くの痛みが伴うものか?僕はこの身を持って体感してしまったのだ。

「孔明さん、それはあなたが単に弱いだけじゃないですか?」

そう言われてしまうと、僕には反論できない。

他の人たちはどうだかは知らないが、僕にとっては隠しようの無い、事実なので仕方がない。だから「弱い」・・・そう嘲り笑われたとしても、僕はただそれを受け入れることしかできない。

▼本当に僕は変わったのか?

「変わってしまったね・・・。」周りからの評価の通り、果たして僕自身は本当に「変わってしまった」のか?

よく考え確認してみると、実は、周りからの評価程には、僕自身の内面部分はそれ程、変わっていないことに気づく。本来なら、自分自身そのものが、大きく変わっていてもいいはず。

けれども、どう確かめてみても、昔から知っている人たちに、「変わった」と言われるようになった後も、基本的な思考回路は、物心ついたころからのそれと同じ。性格に至っては寸分違わず全く同じ。僕は僕。あの頃の僕と今の僕。僕自身は何も変わっていないはずなのだ。

にも関わらず・・・。周りは僕を「変わってしまった」と断言する。僕は実際変わったのか?変わっていないのか?どちらなのだろうか?

▼変われない自分と変われる自分

「啓発」系の方々が、僕の発言に対して、どう言うかは分からないが、僕自身の経験から素直にお話してしまうと、人間、内なるもの、元々持っているものは、そうそう変わりたくとも、変われるものでは無いと思う。

たとえ「勉強」を一生懸命したとしても、ありとあらゆる切り口で、誰かに啓発してもらったとしても変わらない。周りがどうこう評価分析しようとも、、自分自身の内面系の大部分は全く変わらない・・・と。

では、一体、自分自身のどんなことなら変えられるのか?

さらには、変わった結果として、周りから見れば、これまでと全く違う自分になり、これまでの人間関係の大部分を失うという、代償の下にはなってしまうが、従来とは、全く違うステージでの結果を、どうすれば実際に叩き出せるようになれるのか?

思考回路、性格の変化は一切無い(できない)ことが大前提で、結果を大きく変えていく。それを実現化させるためのポイントとは?

▼確認できた3つの変化

内面的な変化は一切ない(できない)かわりに、変えられたことがある。あくまでも経験則でしか無いが、僕の変えられたことは次の3つ。

・目標
・立ち位置
・歩み方

僕の場合を例に、もう少し具体的にお話させて頂くと・・・

【目標】
それまでは、どんなにがんばったとしても、なんとか「生涯収入5億円」位が限界だろうと、思い込んでしまっていた。それが”あること”がキッカケとなり、「お金」の本質を理解することができたお陰で、20倍の目標を持てるようになった。

【立ち位置】
それまでは、「生涯収入5億円」を最終目標とした、自分なりの「価値の創出」を考え、そのレベルでの自分の「立ち位置」をとっていた。それが、最終目標が20倍になったことで、そのレベルに見合った、自分ができる「価値の創出」を考え、それを実現化させる僕自身の、社会での「役割」を認識した。

【歩み方】
それまでは、「生涯収入5億円」を最終目標とした、「歩み方」をしていた。それが、最終目標が20倍になった事で、それに基づいた「歩み方」を意識する。意識した状態でその道を既に歩んでいる人たちから、直接情報収集。自分なりの「歩み方」を構築していった。

“あること”がきっかけで「目標」が変わり、次に「立ち位置」が変わり、そして「歩み方」が変わった。その結果、僕は周りから見て「変わった」とみなされるに至った。

さらには、多くの犠牲や苦痛を伴いながらも、結果として、従来とは異なったステージでの、結果を叩き出し始めることができたのだ。僕は内面的には何一つ変わっていないのに。

2011年度・・・一度も振り返ること無く、無我夢中で突っ走ってきた年。気づけばいつの間にか終わりに近づいている。

「もうすぐ今年度も。。。そう言えば昨年の今頃は・・・。」

そんな回想から発展してしまった、僕自身の年末棚卸しに、お付き合い頂く形になってしまったが。今日僕がお話させて頂いたこと。あなたならどう考えるだろうか?あなたの考え、機会があれば僕にもお聞かせ願いたい。

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