ビットコイン(Bitcoin)を決済に利用できるカードを2つ作成してみた。
ビットコイン(Bitcoin)の決済は、お店側の対応が必要で、アメリカなどでは導入がどんどんと進んでいるようだが、日本や東南アジア各国では、まだまだ店舗数が少ないのが実際のところ。
今回作成したカードは、通常のdebitカード、Prepaidカードと同じなので、多くのお店で利用が可能となるため、ビットコイン(Bitcoin)による決済の幅が広がることとなる。
これまでのように値上がりしたタイミングで、売却するのもいいが、保有しているビットコイン(Bitcoin)を利用することもできるようになるので、より気軽にビットコイン(Bitcoin)が扱えることになる。
今回作成したカードは、e-coinとxapo。
e-coin
運営元は、イギリス法人である、 Wirex Limited (CRN 09334596) 1 PRIMROSE STREET, LONDON, EC2A 2EX, UK
カード発行元は、Wave Crest Holdings Limited とされている。
サイト右上の「SING UP」からアカウント作成し、カード発行手続きを勧めていくことになる。
カードの発行手数料は、0.027030BTC。有効期限は3年。
e-coinは、6月28日に申し込み、手元に届いたのが、7月7日だった。
カードが届いてから、アカウントにログインし、カードを認証して、PINコードをメールアドレスに送付すると、利用の準備が整う。
カードのブランドは、Wave Crest Holdings Ltdによって発行されたMasterCard International。
カードのタイプは、Prepaid。
口座を認証することで、
カードへのロードは、
1日:2500USDまで
一生:無制限
ATMでの引き出しは、
1台ごと:1,000USD
24時間ごと:2,000USD
手数料規定としては、
ATMでの引き出し(国内):2.5USD
ATMでの引き出し(国外):3.5USD
海外取引手数料:最大3%
月間手数料:1USD
海外取引手数料以外については、通常の銀行口座を利用した手数料とほぼ代わりがない。
Googleの「Authenticator」のアプリをiPhoneにダウンロードして、認証をすることで、iPhoneとの連携も可能となっており、サイトのログイン時に6桁のパスワード確認が入るようになる。
いわば、銀行のトークン、セキュリティデバイスのような役割をiPhoneが担うことになる。
「e-coin」は、「wirex」にリブランディングしたということで、名称とカードのデザインが変更になっている。どちらのサイトでもログインが可能。
ただ、「wirex」のサイトでは、アカウント内のビットコインの状況などは、確認できない。(2017年1月1日現在)
「e-coin」のサイトで確認することとなるので注意が必要。
wirexのiPhoneアプリでは、
・口座の取引内容
・ビットコインのアドレス
・ビットコインカードへのトップアップ
などが可能となっている。
「wirex」に関する動画は、Youtubeチャンネルで視聴可能。
https://www.youtube.com/channel/UCAI8wK4Z9vxYM08lp3C7d_A
2016/11/16 6:30日本経済新聞 電子版では、創業者のパーベル・マットビーブ氏がインタビューに答え、
最大の目玉は、従来は1日以上の時間がかかることもあったビットコインを現金化する手間を削減し、最大10分と処理を短くしたこと。まもなく日本語対応アプリを配信開始するほか、2017年には日本円への両替に対応する。
と答えている。日本での対応を強化する理由としては、日本からの利用が最も高い伸びを見せているからとのこと。
日本でも、投資商品としてではなく、生活に密着した形でビットコインが利用できる日が近づいている。
また、2017年3月に、SBIから300万米ドルの出資があり、さらに注目を集めている。
「SBI ホールディングス」)の 100%子会社で、ベンチャーキャピタルファンドの運用・管理を行うSBI インベストメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:川島 克哉、以下「SBIインベストメント」)は、同社が運営する「FinTech ファンド」を通じて、Wirex Limited(本社:英国ロンドン、以下「Wirex 社」)への出資を行いましたのでお知らせいたします。
2017年4月11日に「Wirex2.0」発表
e-coinのサイトは、自動でwirexのサイトにリダイレクトされるようになり、完全に統合が完了している。
アカウントで、ビットコインの保有数とプラスチックカードへのチャージ金額など、利用状況が確認可能となった。
Masterブランドのカード廃止
Masterブランドで発行されていたプラスチックカードが利用できなくなるという案内が、2017年5月16日に届いた。
これまで当社ではVisaとMasterCardを発行していましたが、このたびVisaへ統一します。これに伴い、MasterCardブランドのプラスチックカードをお持ちのお客さまに、Visaブランドでプラスチックカードを再発行することになりました。
お客さまはMasterCardブランドのWirexカードをお持ちのため、今後は新しいVisaカードがいまお持ちのMasterCardの代わりとなります。新しいVisaプラスチックカードはモバイルアプリやWirexウェブサイトから簡単にご注文いただけます。
Visaへの統一によって近日中にサポート予定の「カード間の残高移動」が実現します。またVisaカードをお持ちの複数のWirexユーザーの間で資金を送受信できるようになります。
また移行に際して、無料でVisaバーチャルカードを発行できるキャンペーンを行います。
Visaのプラスチックカード発行申請を標準配送で6月28日にしたところ、6月30日に追跡番号付きの配送が追加される形になり、指定住所に到着したのは、7月17日となった。
以前は、通常配送だったので、ポストに投函されていたのだが、追跡番号付きの配送となったため、今回は受取が必要となった。
発送元は、ドイツで、カードの台紙は、「MyChoice CORPORATE」で、カードのアクティベーションの方法が記載されている。
Activate your card
on cardholderonline.com
or
call +44(0)113-320-0312
or
on “MyChoice Card” mobile app
しかし、この方法でアクティベートするのではなく、Wirexのモバイルアプリを利用する形になっている。
アプリをダウンロードして、ログインすると、預入しているBTCの数量とカード番号などが表示される。
新しく発行されたカードは、「配送中」の表記になっているので、そのカードをタップしてみる。
すると、「カードをアクティベートする」という画面が表示され、カード番号の末尾4桁と有効期限の入力が求められる。
その後、「アクティベートする」をタップすると、アプリ内で、「配送中」表示だったカードに、氏名と有効期限と末尾4桁が表示される。
同時に、登録しているメールアドレスに、「Your card has been activated」というメールが届く。
カードを利用する際に求められる暗証番号については、カードが届いた台紙部分には記載がなく、アプリで表示されるカード部分をタップし、「暗証番号を取得する」をタップすると、メールで暗証番号が送付されてくる。
ちなみに、カードのデザインは、以前の緑・青色から、黒色に変更になっている。
xapo
Xapoは、香港法人で、カルフォルニアのパロアルトにオフィスを構えている。
xapoは、6月29日に申し込み、手元に届いたのが、7月8日だった。発行手数料は、 0.03186671BTC。有効期限は3年。
到着したタイミングでは、カードの表面に認証のために、mychoicecorporateへの電話が必要と記載されている。
xapoのサイトにログイン後、認証手続きが可能となっている。
ちなみに、カード発行元は、e-coinと同じく、Wave Crest Holdings Ltdで、クレジットカードブランドは、VISA。対応通貨は、GBP、EUR、USDとなっている。
カードのタイプは、debit。
カードの表面には、認証のために電話が必要と記載されているけれども、xapoのサイトにログインして、認証手続きを進めることが可能。
カードのPINを確認するためには、ログイン後のページで、PINを見るための一時パスワードの発行手続きが必要。メールで送られてきた一時パスワードを確認し、ログイン後のページに入力することで、PINが30秒間表示される形となっている。
手数料規定としては、
年会費:12USD(初年度無料)
ATMでの引き出し(カード指定通貨):2.5USD
ATMでの引き出し(それ以外通貨):3.5USD
海外取引手数料:最大3%
口座を認証すると、
POSでの利用
1回の限度額:10,000USD
1日の限度額:20,000USD
一生涯の購入:無制限
ATMでの引き出しは、
1台ごと:1,000USD
24時間ごと:2,000USD
一生:無制限
となっている。
どちらのカードについても、手数料などでは大きな違いがないが、カードのタイプが、debitとPrepaid点が大きな違いとなっている。
debitとprepaidの違いとは?
debitは、使用時のレートで都度、ビットコイン(Bitcoin)換算され、ビットコイン(Bitcoin)が引き落とされる。
prepaidは、ビットコイン(Bitcoin)を指定通貨に両替して、カードにチャージする形になる。つまり、自分でビットコイン(Bitcoin)の価格を見て、チャージするタイミングを図ることになる。
ビットコイン(Bitcoin)のまま保有しておきたい場合には、debit形式のほうが適していると言える。
アカウントの認証については、身分証明と住所証明のデータをアップロードする必要がある。
AML and KYC regulationsの規定で、金融機関だけではなく、決済関連業者でも最近は顧客情報を厳しくチェックしているようだ。
最新の情報については、申込時にサイトで確認されることをオススメする。
カード発行会社のサービス終了
Wirexのカードを発行しているWavecrest社が、2017年10月15日をもってヨーロッパ圏外へのサービス提供を終了すると発表。
これを受けて、Wirexカードが使えなくなるとされていたが、新しいカード発行会社と最終調整中とのこと。
2017年10月15日以降もVISAブランドのカードが利用できる見込みとなっている。
従来の #wirexカード は #2017年10月15日 以降日本だけではなく、ヨーロッパの地域以外のすべての国にお住まいのお客さまが対象でご利用出来なくなります。#新しいカード の先行予約 は以下のリンクからお願い致します。https://t.co/QFn4Z5ga3e
— Wirex Japan (@WirexJP) 2017年9月6日
xapoでのビットコイン(Bitcoin)オーダー失敗
xapoでは、ビットコイン(Bitcoin)を購入すべくオーダーして、指定口座へ送金したけれど、オーダーがキャンセルされてしまう事態に・・・
HSBC香港から、指定の口座に振込していたのだが、
BEING REFUND HK☓☓☓☓☓☓ DATED 29JUN16 FOR USD663.30 RETURNED BY PAYING BANK AS THEY NEED CORRESPONDENT BANK TO PAY FOR BENEFICIARY BANK. LESS OUR CHARGES USD32.00
受け取り側の銀行手数料としての32USDが不足しているので、返金処理となり、口座には、手数料として2USDが徴収され、661.30USDが戻ってきていた。
送金時には、送金手数料を送金者負担にしていたのだが、失敗した。ちなみに送金先の口座は、リヒテンシュタイン(LIECHTENSTEIN)になっていた。しかし、32USD手数料というのはなかなか大きいので、良かったかもしれない。
なお、xapoは、一部ユーザーから、ビットコインをデポジットした後に、書類を要求され、ビットコインが凍結されたという情報があった。
アカウント認識のための個人情報が提出済かどうかが不明であるため、なんとも言えないが、すぐ使えると思って送ったビットコインが凍結されるケースがあることは、事前に知っておかなければならない。