Coin Marketcap を確認すると、仮想通貨/暗号通貨の市場規模は、2018年6月6日現在で、3,443億米ドル(344,330,654,245米ドル)になっています。
では、他の市場はどれだけの規模があるのでしょうか?
「COMPARING THE WORLD’S MONEY & MARKETS」のサイトを見てみると・・・
2017年10月時点で・・・
通貨・紙幣:7.6兆米ドル
金(ゴールド):7.7兆米ドル
世界の株式市場:73兆米ドル
世界のお金供給量:90.4兆米ドル
世界の負債:215兆米ドル
世界の不動産:217兆米ドル
仮想通貨/暗号通貨の市場規模が、1兆米ドルになったとしても、株式市場や金の時価総額に比べると、まだまだ小さいということになります。
大きく報道されて、注目を集めているものの、まだ市場が拡大しているタイミングであることがこの数字からよく分かるのではないでしょうか。
市場規模は法定通貨建て+仮想通貨建てのダブル
ただ、仮想通貨/暗号通貨の市場規模については、ICOなどの新規発行によりどんどんと膨らむ形になっています。
法定通貨 → 仮想通貨/暗号通貨 → ICOなどでの新規発行
という流れで、法定通貨が直接流れ込んでいません。
たとえば、
法定通貨 → イーサリアム(ETH)→ 新規発行トークン
といった形でトークンが発行されます。
トークンの価格は、新規発行時点でのイーサリアム(ETH)のレートにより決定されます。
法定通貨で1億円分のトークンが、イーサリアム(ETH)ベースで発行されたとすると・・・
トークンの市場規模=1億円 → 法定通貨建てとイーサリアム(ETH)建ての両方
で成立してしまいます。
トークンが発行された分、イーサリアム(ETH)の市場規模が減少することはありません。
つまり、
法定通貨 → イーサリアム(ETH)
法定通貨 → 新規発行トークン
この2つが共に成立している状態になるということです。
そのため、市場規模は、ICOなどでの新規発行により、どんどんと拡大していくことになります。
中には、調達したイーサリアム(ETH)を市場で売却しているプロジェクトもあるので、長い目で見ると、市場規模は、法定通貨建ての価格に近づいていくかもしれませんが、すぐには是正されない状態にあります。
Coin Marketcapに掲載されている市場規模は、法定通貨建てのみではなく、仮想通貨/暗号通貨建ても含まれているので、実態よりも大きくなっていることを認識しておく必要があります。
投資会社の仮想通貨取引への参入
アメリカの大手投資会社が、ビットコインなどの仮想通貨/暗号通貨の取引へ参入しています。さらに、ブローカー・ディーラーライセンスを修正して、証券と区別されるであろう仮想通貨/暗号通貨の取扱も可能とのことです。
「One Firm Is Way Ahead of Wall Street on Bitcoin」
アメリカのペンシルバニア州・フィラデルフィアにある金融会社のサスケハン・インターナショナル・グループ(SIG:Susquehanna International Group)。
株式、オプション、ファンドのような伝統的な投資商品を扱う最大の企業の1つです。
過去2年間で、10数人のトレーディングデスクを構築し、プライベートで数百万ドル相当のビットコイン(BTC)などの仮想通貨/暗号通貨の取引をしています。
現在、500人の顧客からなる小規模グループとの取引を開始して、拡大する計画を立てています。
この動きは、大きな主流の投資家に受け入れられているという兆候になります。
また、サスケハン社は、先物取引のサービスなどを提供するために、規制当局に提出したブローカー・ディーラーライセンスを修正しました。この変更により、規制当局によって証券と区別された仮想通貨/暗号通貨の取引が可能になります。
仮想通貨/暗号通貨を取り扱う上で最も重要になるのが、ハッカーなどの侵入による盗難です。
サスケハン社では、1日以上保持している仮想通貨/暗号通貨を保管するための独自のシステムを構築しました。
ハッカーを抑止するために、秘密鍵は会社のコンピュータシステムの他の部分に接続されていないオフサイト施設内のデバイスに保存されるものです。
サスケハン社のデジタル資産グループ責任者であるバート・スミス氏(Bart Smith)は、
「仮想通貨のテクノロジーと資産クラスは、金融サービスの一部を変えようとしており、永遠に存在すると考えている。」
とお話されています。
ライセンスの変更申請をして、証券と認定された仮想通貨/暗号通貨の取扱も可能になるということは・・・
他の投資商品と仮想通貨/暗号通貨が並ぶということになります。
投資会社がどんどんとこのような流れになってくると、より多くの資金が仮想通貨/暗号通貨市場に流入してくる可能性がとても高いと言えます。
その一方で、仮想通貨/暗号通貨のみの取引所というのは、存続が難しくなってくる可能性があるとも言えます。