イーアリアム(ETH)の価格が、2020年3月13日の1ETH=90米ドル台から、8月2日に1ETH=400米ドル台まで、約5ヶ月で4倍以上上昇しました。
ビットコイン(BTC)の価格は、1BTC=3,840米ドル台から、8月2日に1BTC=12,000米ドル台ですから、3倍ちょっとです。
イーアリアム(ETH)の価格が大きく上昇した背景には、DeFi(ディーファイ)が関係しています。もちろんDeFi関連のアルトコインも大きく価格上昇しています。
今回はDeFi(ディーファイ)の用語と基礎を見ていきます。
専門用語が多く、しっかりと調べて学ばないといけないので、メディアへの露出が少なく、気がついている人が少ないですが、昔から注目しDiFiの波に乗っている投資家達は、かなりのスピードで資産額を増大させています。
なぜDeFiを利用するのか?
暗号資産(仮想通貨/暗号資産)には、金利がありません。そのため、貸出(レンディング)したり、担保に他の暗号資産(仮想通貨/暗号資産)を借りたり、運用したいという需要があります。
集権型の取引所に、貸す・借りるの機能はあるのですが、取引所に暗号資産(仮想通貨/暗号資産)もしくは法定通貨を預けて、金利を受取る・金利を支払うことになります。
貸す・借りる共にほとんどのケースで期限が設定されています。
DeFiは、Decentralized Financeの略、分散型金融システムの意味を持ち、 銀行や取引所などの中央管理システムが取引を仲介することなく、価値の移転が成立するのです。
つまり自分のウォレットからの操作で貸す・借りるができるので、いわば銀行業を各投資家たちができるのです。そのため利用が急増しています。
用語確認
まずは用語の意味が分からないとお話が進まないので、定義からです。
DeFiとは?
分散型金融システム Decentralized Finance
銀行や取引所などの中央管理システムが取引を仲介することなく、価値の移転が成立する。
CeFiとは?
集権型金融システム Centralized Finance
銀行や証券や保険会社などの中央管理システムがあり、そこが取引を仲介する形です。
CEXとは?
集権型取引所 Centralized Exchange
従来の証券会社や暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)取引所。
顧客と取引所ごとの取引になる。暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)の取引所の場合は、法定通貨の取扱いがあるケースが多い。
DEXとは?
分散型取引所 Decentralized Exchange
P2Pで構成されたプラットフォームで、運営元が存在しなくても取引が可能。ウォレット間で直でトークンを取引するケースも該当。
オラクルとは?
ブロックチェーンと情報をつなぐ仕組み。
アメリカのオラクル社が開発・販売している、データベース管理システムとは別もの。ChainlinkやBand Protocolなど。
WBTCとは?
Wrapped Bitcoin
ビットコイン現物をカストディアンへ預け、引き換えにイーサリアムネットワーク上にビットコインとして発行されたトークン。他にimBTC・hBTCなどがある。
tBTCとは?
カストディアンなど仲介者が排除された形で、ビットコインを担保に発行されたイーサリアムネットネットワーク上のトークン。他にpBTC・renBTCなどがある。
InstaDappとは?
分散型金融スタートアップ企業で、MakerDAOで構築された分散銀行のインターフェースを提供している
AMMとは?
Automated Market Maker
DEXの一種で、自動マーケットメーカー
Uniswapとは?
イーサリアムのネットワーク上にある、固定レートですぐにトークンの交換が可能なDEX・AMM。他に、Curve、Balancer、Bancor Networkなどがある。
Compoundとは?
暗号資産融資サービスで、ガバナンストークンはCOMP
AAVEとは?
イーサリアムベースのレンディングプロトコルで、Compoundなどと同じ トークンはLEND
MakerDAOとは?
ステーブルコインDaiの発行と管理を行うプロジェクト
Daiとは?
差別のない安定した分散型暗号通貨 1DAI=1USDがベース
Synthetixとは?
DeFiプラットフォーム、デリバティブ取引所 トークンはSNX
Opynとは?
DeFiプラットフォーム、オプション取引が可能
DAOとは?
Decentralized Autonomous Organization
組織の分散化、自動・自律化の意味。
DeFiを構成する各プロジェクト
DeFiは、レゴブロックをつく合わせるようなイメージで、複数のプロジェクトにより構成されています。
従来の金融と異なるのは、許認可等が必要なく、プロジェクトの国・地域に依存することなく、成立する点が優れています。
各役割の一覧は、MESSARIがまとめたものが分かりやすいのです。
A parallel DeFi ecosystem is quietly rising up on Cosmos.
And projects like Band, Kava, Terra, & THORChain provide many of the critical building blocks to do so.@RyanWatkins_ and I unpacked what may be the first ecosystem with traction beyond Ethereum.
— Wilson Withiam (@WilsonWithiam) August 6, 2020
イーサリアムネットワークだけではなく、CosmosのネットワークでもDeFiの構築が可能です。
この一覧に掲載されていて、ステーブルコイン以外で、独自トークンがあるものは、軒並み価格が高騰しています。
DeFiの立役者Uniswap
DeFiの立役者は、Uniswapと言われています。
イーサリアム開発者のハイデン・アダムス(Hayden Adams)さんが発明したものです。
トークンの上場の基準がなく、オープンソースで開発されていることから、誰でも利用が可能です。
大きな機能としては、スワップ・送付・プールの3つがあります。
利用する際は、自分のイーサリアムのウォレットをUniswapと接続することから始まります。
ウォレットの残高が、Uniswapに反映されたら、スワップ等の取引ができるようになります。
注意点としては、プールされている量によって、価格が決まるので、他の取引所のレートよりも不利になっている可能性がある点です。