2017年末から2月6日にかけて、暴落した仮想通貨/暗号通貨市場。2月6日から末にかけて、半値戻しをしましたが、そこから一進一退の状態で、さらなる下落が来るのでは?と投資家の中で、懐疑的に見る動きが高まっていました。
そんな状況下で、1つのビックニュースが飛び込んできました。それが・・・2018年2月26日大手仮想通貨取引所Poloniex(ポロニエックス)のCircle(サークル)傘下入りです。
*Poloniex(ポロニエックス)は・・・2014年に設立され、現在はマサチューセッツ州を拠点としている仮想通貨/暗号通貨取引所です。法定通貨の入出金はできず、仮想通貨/暗号通貨同士での取引のみが可能で、上場している仮想通貨/暗号通貨は、約70銘柄です。2017年前半までは、取引量が最大規模の取引所の1つでした。
*Circle(サークル)とは・・・オンラインでの支払いを、より簡単に、便利にする仕組みを開発している企業で、スマートフォンでテキストを送るように、手数料や国境なしに送金が可能になります。
ニューヨークを拠点としている巨大金融グループのゴールドマン・サックスや中国で最大の検索エンジンを提供する百度などから1億4,000万米ドルもの資金を調達しています。
Circle(サークル)が、Poloniex(ポロニエックス)を買収したことで・・・
・取引所の運営、サポートが大きく改善される
・主要出資社のゴールドマン・サックスが仮想通貨/暗号通貨に本格的に参入する
・アメリカ証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)下で、取引所が運営される可能性が出てきた
・アメリカ金融自主規制機関(FINRA:Financial Industry Regulatory Authority)登録のブローカー・ディーラーを目指すことになる
これまで大きな隔たりがあった金融業界と仮想通貨/暗号通貨業界で、融合が加速することが期待され、この情報を受けて、仮想通貨/暗号通貨の価格は上昇を見せています。
Big news from the Poloniex team today!https://t.co/nZdjsKzWBl
— Poloniex Exchange (@Poloniex) 2018年2月26日
ベネズエラのICOが成功すると・・・
ベネズエラが、国家では初となる仮想通貨/暗号通貨を発行しています。独自の仮想通貨である「Petro(ペトロ)」のICOです。
原油を価値の裏付けとする形で、1億ペトロが発行される予定。1ペトロ=60米ドルで、原油1バレルに相当し、1億ペトロ=60億米ドル規模になります。先行販売初日だけで、7億3,500万米ドル分が売れたそうです。
一般販売はまだで、上記サイトでは、「Pre-Sale」のボタンから、個人情報を入力する画面が確認できます。
*ICOとは・・・Initial Coin Offeringの略で、仮想通貨/暗号通貨を発行し、資金を調達する手法になります。株式市場での上場であるIPO(Initial Public Offering)と資金調達するという点では同じですが、会計事務所など第三者からの監査基準や取引所への上場基準などが無いため、誰でもできるというのが現状になります。
ベネズエラは、南アメリカ北部に位置する連邦共和制国家で、正式名称は、ベネズエラ・ボリバル共和国。ブラジルとコロンビアなどと国境を接しおり、世界有数の石油産出国で、天然資源が豊富にあります。
1830年に、ベネズエラ共和国として独立、首都:カラカス、人口:約3,150万人(2016年、世界銀行発表分)通貨:ボリバル・フエルテ、1米ドル=10ボリバル・フエルテの固定為替制
2013年3月に、チャベス大統領が、任期途中で亡くなったため、マドゥーロ大統領が就任しています。治安や経済情勢の悪化が進み、国民の不満が高まって、情勢が不安定化しており、南米で最も高いインフレ率や物資不足等の問題を抱えています。(*外務省ベネズエラ基礎データより抜粋)
2014年以降に、原油価格が大きく下がったため、石油など天然資源の輸出で、外貨獲得が難しくなり、対外債務は1,400億米ドル規模。国債や国営ベネズエラ石油の社債の利払いなど、大規模返済の期限が2018年4月に迫っており、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性があると見られています。
そんな中で、2017年8月25日に、アメリカのトランプ大統領が、ベネズエラに経済制裁を科す大統領令に署名しました。独裁体制になっているマドゥーロ政権の資金源を断つのが狙いで、アメリカの金融機関に対し、・ベネズエラの国債・国営ベネズエラ石油会社の社債の新規取引を禁止する内容です。
「Petro(ペトロ)」のICOは、こういった状況を覆すために実施されているものです。ただこのICOには、・原油の埋蔵量の信頼性に欠ける・アメリカの経済制裁に抵触するといったお話があります。
さらに金を担保にした「Petro Gold(ペトロ・ゴールド)」の発行も予定しており、ベネズエラに続く形で、イラン・トルコといったアメリカと関係が良くない国々が、ICOの実施を企んでいます。
ICOによって資金を簡単に調達されてしまうと、アメリカによる経済制裁が、上手く機能しなくなる可能性が高く、これらの国々によるICOは、仮想通貨/暗号通貨にとって規制強化の流れが考えられ、さらに、ICOで集めた仮想通貨/暗号通貨が、法定通貨へ換金されることで、売り圧力が強まることも考えられます。
制度・規制が、これから整えられる段階である仮想通貨/暗号通貨。1つの規制によって、大きく価格が下落する可能性があるため、
取り組む場合は、あくまで自己責任の上で、最悪飛んでしまっても問題ない、資産の一部だけにとどめておく必要があります。
生活費や1年以内に使用する予定のお金を入れる形で、前のめりになって、億超えを狙ってしまうと、価格下落に耐えられなくなり、手放してはいけないタイミングで損切りし、大きく資産をマイナスにしてしまいかねません。
ロビンフッド(Robinhood)のサポート16銘柄
「仮想通貨/暗号通貨に可能性を感じているけれど、どれを購入したら良いのか分からない・・・」という声を聞く事があります。
銘柄を選定する簡単な方法の1つとして挙げられるのが、資金が流入しやすい場所にある仮想通貨/暗号通貨に注目するというものです。
2017年12月に、仮想通貨/暗号通貨価格が大きく上昇したのには、日本人投資家からの資金流入でした。
取引所の口座に法定通貨を入金して、その取引所に上場している仮想通貨/暗号通貨を購入します。
つまり、法定通貨が入金可能な取引所を、チェックすることで、期待値が高いと言える銘柄を選定できます。
アメリカで、株式トレーディングアプリを提供しているロビンフッド(Robinhood)が、仮想通貨/暗号通貨の取引サービスを、2018年2月22日にスタートさせました。
これまでに400万人以上が、口座開設したと報道されています。
日本の取引所で話題になったコインチェック(Coincheck)では、約26万人が、5億2,300万XEMを保有していました。
日本とアメリカなので、単純比較はできませんが、400万人という数字が、どれほど大きなものであるかは、この数字から分かるのではないでしょうか。ロビンフッド(Robinhood)でサポートされているのが、
・Bitcoin (BTC)
・Ethereum (ETH)
・Bitcoin Cash (BCH)
・Bitcoin Gold (BTG)
・Dash (DASH)
・Dogecoin (DOGE)
・Ethereum Classic (ETC)
・Lisk (LSK)
・Litecoin (LTC)
・Monero (XMR)
・NEO (NEO)
・OmiseGO (OMG)
・Qtum (QTUM)
・Ripple (XRP)
・Stellar (XLM)
・Zcash (ZEC)
です。
これらの銘柄については、ロビンフッド(Robinhood)経由で、法定通貨が流入しやすく、価格にも影響が出やすいと言えるのです。