カナダ移民政策と中国人富豪

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中国人海外移住者が、2013年現在で930万人に上り、中国GDPの3%に当たる2兆8,000億元が中国国外に流出しています。
(ボストン・コンサルティング・グループ調べ)

▼カナダの移民政策

カナダ政府がは、「投資家移民制度」の廃止を決定しました。

制度は、

・160万カナダドルの資産を保有(約1億5,000万円)
・80万カナダドルを(約7,500万円)
 無利子で政府認可の投資案件へ5年間参加

している外国人が、永住権を取得できるというもので、中国本土の資産家から申請が殺到していました。

本来の目論見は、資産家が海外から流入することで、国内経済の発展、税収のUPに寄与してくれるだろうというものでしたが、実際は、中国国内での事業収益など資産をカナダに移すのみで、国内経済の発展に寄与する形とならず、

さらに、

・地域に溶け込もうとしない
・相場より高い価格で不動産取引をする
・生活費が高騰する要因を作っている

など行動が批判の対象となったため、投資家移民制度廃止の要因となりました。

その一方で、カナダの不動産業界では、投資家移民制度の廃止で、中国人投資家の投資熱がさめて、高級不動産の価格が下がってしまうのではないかと懸念されています。

胡潤研究院(ルパート・フーゲワーフ)とVisaConsultingGroupが共同発表した「2014VisaConsultingGroup・胡潤中国投資移民白書」によると、

中国人富豪の海外移住者の40%は海外で不動産を購入し、そのうち、70%が自己居住目的で、30%が投資目的で、平均投資金額は、600万元(約1億円)とのこと。

永住権やロングステイ制度は、各国の政策により随時変更されるので、自身で取得条件のハードルが低いそして、その国に住んでみてもよいと感じるようであれば、早く取得に向け行動したほうが良さそうです。

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