香港にある某金融会社の会議室での勉強会。
通貨の両替の中に発生している大きな差益(アービトラージ)。同じ香港ドルの両替だけで、香港と日本では16%違った。
たとえば僕が1,000香港ドルを日本円に両替しようとした時のこと。
1,000香港ドルを香港で日本円に両替したら11,313円になった。
けれども、日本に帰国した後で、1,000香港ドルを日本円に両替したところ・・・何と、たったの9,640円にしかならなかったのだ。
11,313円-9,640円=1,673円
香港と日本の間に存在する、価格差アービトラージ。たったの1,000香港ドル分でこれだけの差。
仮にこれが1万香港ドルなら、16,730円の差になる。
仮にこれが10万香港ドルなら、16万7,300円の差になる。
仮にこれが100万香港ドルなら、167万3,000円の差になる。
香港に飛行機に乗って移動してからお金を両替するだけで、167万3,000円分のお金が得になるということだ。
僕たちが香港に魅了され、わざわざ飛行機に乗り込んで香港に出向いてしまう理由の一つである。僕たちが香港を活用している理由なのだ。
両替、為替リスク、インフレ、通貨分散・・・通貨にまつわる日本と香港の差益(アービトラージ)は色々とある。
【やっぱり金だよ。漢だらけの香港視察の旅】の中でも、一つでも多くの差益(アービトラージ)を見つけて貰いたい。そういうお話から勉強会はスタートした。
何でみんな躍起になって香港HSBCの口座開設をするのか?
今、僕たち日本人が香港HSBC銀行(HSBC Hong Kong)や香港Citiバンク(Citibank Hong Kong)を始めとする香港の銀行に、口座を開設する動きが激しくなっている。それはなぜか?
- 日本人が銀行口座を開設できる間口がドンドン狭くなっているからだ。世界中。日本人に対して口座開設や金融商品を進めていると、日本から各銀行にクレームが入る恐れがあるということで、香港のを始め各国の銀行が、日本人に対して口座を開設を促すことに消極的になっている。その内・・・アメリカ人が今そうであるように、アメリカ人は香港で口座を開設することができない・・・そういうことになってしまう前にみんな急いで香港で口座開設をしているのだ。
- 香港は金融制度が優れているからだ。日本のような「ペイオフ1,000万円」などの制度は無い。なぜなら全額保証だからだ。香港には預金残高全額保証の制度があるからこそ、日本の資産家だけでなく、世界中の大富豪たちが信頼してお金を香港の銀行に持ってきているのである。
- 香港ドルという通貨を持つことが有利に働くからだ。香港ドルという通貨は、中国本土の高官・富裕層に守られている。かつての、ヨーロッパにおけるスイスのような位置づけである。また、香港と米ドルはドルペック制で同じ動きをしている。米ドルが香港ドルの価値を担保してくれているのだ。
仮に・・・ドルペック制が仮に外れたら、香港ドルは米ドルに対して4割以上も上がると言われている。今は、米ドルと同じ動きをしているがために、押さえつけられている状態なのだ。
こういう「もしも」・・・の時に対してのプラスαも、狙うことができる通貨だという事だ。
僕たちが今、香港HSBC銀行(HSBC Hong Kong)や、香港CITIバンク(Citibank Hong Kong)などの、香港の銀行に口座を開設。躍起になって日本からお金を移動して、香港ドルに両替している理由でもある。