金融秘密度指数、日本は12位

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金融秘密度指数 (Financial Secrecy Index:FSI)Tax Justice Network(TJN)が毎年発表しているランキングになります。2015年度のランキングで、日本は、12位になっています。

金融秘密度指数の指標とランキング

TJNは、2003年に設立された組織で、活動目的は、金融の世界的な広がりやタックスヘイブンなど金融に関するさまざまな制度を変更することです。

FSIは、15の要素に基づいて102の国・地域をランク付けしています。

15の要素は、

利益を得るオーナーに関する情報
・銀行の秘密度
・信託と財団の数
・登録企業の所有者情報

企業の透明性
・公開会社の所有者情報
・公開会社の情報公開制度
・世界展開企業の財務情報

税と金融規制の効率性
・非居住者への支払いについての報告制度
・税務当局による納税者情報の把握
・脱税を回避しているか
・シェルカンパニーなどの有害組織の許可
・FATFに準拠したマネー・ロンダリング判断基準
・自動情報交換制度への参加
・2国間条約の締結、欧州理事会・OECDへの参加
・国際条約の批准状況
・マネー・ロンダリングなどの犯罪問題での協力体制

になります。

2015年度のランキングは、

1位:スイス
2位:香港
3位:アメリカ
4位:シンガポール
5位:ケイマン諸島
6位:ルクセンブルク
7位:レバノン
8位:ドイツ
9位:バーレーン
10位:アラブ首長国連邦
11位:マカオ
12位:日本

となっています。

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FSIでの指摘と今後

FSIの中では、非課税もしくは、軽減課税の状態で、個人に保有されているお金が、21兆から32兆ドル。

不正な国際送金が、年間1兆から1.6兆ドル。

オフショア国家への資産逃避によって、アフリカの国々は、1970年以降、1兆ドル以上を喪失しており、ギリシャ、イタリア、ポルトガルなども資産を失っているとされています。

スイスの銀行による口座情報の開示などさまざまま形でメディアが報道していますが、ランキングが示しているように、スイスの秘密主義の崩壊は、まだまだ先になるだろうというのが現実です。

2017年からOECD各国で口座情報の自動交換などが実施されますが、オフショアの秘密ルートと、世界的な仕組みを直接捕捉する以外、全ての問題を解決するのは難しいとしています。
(TJN ホームページより抜粋)

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