HSBC香港を活用しているメンバーは、香港域外への送金を利用するケースが多いのではないでしょうか?
日本国内では、送金(振込)と国外への送金では、仕組みが異なっていて、国外送金の方が手間がかかるケースがあります。
これは、他の国・地域でも同じケースが多いです。
HSBC香港で国外送金をする際の送金先の口座情報登録から送金エラーになった時の対処法までをお話していきます。
HSBC香港国外送金2つの方法
HSBC香港では、初めての口座へ送金する際は、2つの方法があります。
2)送金先口座情報を登録してから送金する
どちらで送金するにしても、一定額以上は、インターネットバンキングもしくは書類での設定が必要になります。
1)と2)それぞれのケースを見ていくと。
1)
すぐに送金できるが、金額によっては、
事前に送金限度額の設定、登録後の送金限度額の設定が必要
・登録外口座への送金の事前送金限度額引き上げは、40万HKDまで
・送金後、口座情報を登録した場合の送金限度額は、5万HKD
→限度額引き上げが必要で、上限は300万HKDまで
・限度額引き上げは、2営業日以内での設定
2)
2営業日以内に口座情報追加となるので、待ち時間が必要
→送金限度額は300万HKD
手続き後情報反映のために2営業日ほどの待ち時間が必要になります。
ということで・・・
40万HKDまでのお金をよく新規送金先に送る
→登録外口座への送金限度額を40万HKDまで引き上げておく
40万HKD以上の送金の場合
→送金先口座を登録して、送金限度額を設定し、2営業日待つ
送金の期限がギリギリで焦っていたとしても、遠隔地からの送金については、制限がありますので、送金が必要な時には余裕を持って計画・準備しておく必要があります。
送金限度額引き上げ手順
登録外口座への送金限度額引き上げ設定
→ Daily payment and transfer limits
→ To non-registered accounts
登録済み口座への送金限度額引き上げ設定
My banking→Limits
→ Daily payment and transfer limits
→ To my registered accounts via HSCB Internet Banking
で設定が可能です。
送金先名義は35文字までなので注意
送金先情報の登録時に、送金先名義は、インターネットバンキングでの設定は、35文字までに制限されています。
そのため、35文字を超える場合は、送金相手に短い名義を設定していないかの確認をしたほうがいいです。
設定していない場合は、35文字上限まででOK
設定している場合は、35文字以内の名義のみOK
たとえば、
◯◯◯◯ – ◯◯◯ ◯◯◯ COMPANY LIMITED
という名義だった場合。
◯◯◯◯ – ◯◯◯ ◯◯◯は33文字
◯◯◯◯ – ◯◯◯ ◯◯◯ COMPANY LIMITEDは49文字
というケースだと、
COMPANY LIMITEDの部分だけで、15文字です。
短い名義が設定されていない場合は、
◯◯◯◯ – ◯◯◯ ◯◯◯ C
ということになります。
*受け取り先の銀行担当者によって対応が分かれるようですが、送金手数料を無駄にしないために覚えておいたほうがいいです。
日本国内 → 日本国内の口座間での送金(振込)をインターネットバンキングでする場合。
相手先の銀行を選択し、口座番号を入力すると、口座名義が表示され、それを確認して、送金(振込)するという流れになります。
国外への送金は名義確認がオンラインでできない
銀行名選択 → 口座番号入力 →名義確認 →送金(振込)
時間外などで名義が確認できないというケースがありますが、ほとんどの場合は確認できます。
*所定回数以上名義確認をすると、エラーになるケースはあるようです。
つまり、名義が間違っていて送金(振込)がエラーになるというケースは少ない仕組みになっています。
国外への送金の場合は、事情が異なっています。
国外の銀行で、インターネットバンキングを利用する場合。
相手先の銀行情報については、SWIFTコードを利用すると、多くの場合、自動で銀行名や住所が入力される仕組みになっているので、間違えるケースはほとんどありません。
ただ、口座番号と口座名義については、日本での国内振込時のように、入力と共に確認できない仕組みなので、間違うケースが出てきてしまいます。
最近は、国外送金についても処理のスピードが上がっていて、ヨーロッパから香港、香港から東南アジアなどの送金については、午前なら即日着金、午後なら翌日着金です。
そのため、HSBC香港から東南アジア・ヨーロッパ圏へ域外送金をして、2・3日程度で、送金先から着金の連絡がない場合は、口座情報の誤りを疑う必要があります。
- ちなみに、送金先情報が全て正しいのに着金されなかったのは、先方の銀行担当者の裁量によるケースがあります。送金先企業の担当者が、先方の銀行担当者へあらかじめ送金情報を伝えて、資金を受ける連絡をしていなかったということです。
送金手続きの流れとしては・・・
・口座情報を確認し、名義が35文字以上なら、短い名義を設定していないかと確認する
・送金手続きが完了したら、すぐに送金先企業担当者へ明細を送付する
・2、3日程度で着金確認連絡が入らなかったら、送金先企業担当者へ問い合わせる
・1週間以内に着金しなかったら、HSBC香港のインターネットバンキングのお知らせをチェックしてみる
HSBC香港での送金エラーメッセージ内容
送金先の銀行からエラーの情報がHSBC香港に入ると、インターネットバンキングの上部の「メール」の部分にお知らせが表示されます。
お知らせは、
・送金エラーの理由
・再送金、キャンセルなどの書類での指示の必要性
・連絡先住所
・書類のダウンロードURL
・送金手数料は戻らないという注意
などが記載されています。
送金エラーになった理由として挙げられているのは、下記9つです。
(X) Invalid beneficiary name
( ) Beneficiary name does not match with the account no
( ) Invalid beneficiary account no
( ) Beneficiary account no omitted
( ) Beneficiary account closed
( ) Two banks are quoted in your payment instruction
( ) The beneficiary is unable to apply funds
( ) The receiving bank does not maintain the beneficiary account.
( ) Others:
・受取人の名義間違え
・受取人名義と口座番号が一致しない
・口座番号の間違え
・受取人口座省略なし
・受取人口座閉鎖
・2つの銀行が支払い指示に記載されている
・受取人が資金を適用できない
・受取銀行が受取人口座を維持していない
・その他
この中で、受取人の名義間違えの場合は・・・
専用の書類に記入して、支店を訪れるか、郵送で送付する必要があります。
書類の中で聞かれている内容は・・・
1)送金情報
ー支払い照会番号
ー支払い指示を出した日
ー受取人名義
ー支払い通貨
ー支払い総額
2)送金について問い合わせる
ー受取人がまだ受け取っていないので調査希望
ー受取人の受取総額が送金指示総額と異なっているので調査希望
ー受取人が受け取った通貨が送金指示通貨とは異なっているので調査希望
ーその他
3)送金情報を修正する
ー受取人名義
ー受取人口座番号
ー受取人へのメッセージ
ー中継銀行情報
ー支払い目的
ーその他
もし修正指示を銀行が受領する前に資金が戻って来た場合
ー自分の口座へ返金する
ー再度送金する
といったものとなります。
書類を送付しないでも口座へ資金が戻るケースがあり、送金日から8日後にエラーが表示され、6日後に口座へ送金分が戻ることが確認されています。
ただ、全てがその限りではなく、書類を送付しないと戻ってこないこともあるので、大きな資金の場合には、迅速な対応が必要となります。
・送金手数料
・書類作成、発送費用
・資金が戻ってこないドキドキ
・期日間近の場合は資金繰り
など、送金に失敗してしまうとお金・時間・精神を浪費してしまうことになります。