これまで30日メール講座を通じて、「生涯収入5億円倶楽部」で取り組んでいる案件についてお話しているが・・・
まずメンバーが、一歩を踏み出す上で有効と考えるのが、香港の金融機関を活用した外貨預金と投資信託になる。
もちろん、他の国・地域で同じような環境を整えられるのであれば、その国・地域を活用すれば良いのだが・・・。
日本からの距離が近く、多くのメンバーが利用していて、これまでの実績があるという部分に注目すると、初めて海外の金融機関に口座を保有する場合は、香港の金融機関がベストと言えるのだ。
香港の歴史と現状
香港というと、まず頭に浮かぶのは、中国との関係ではないだろうか。
香港の主権が、イギリスから中国に移譲されたのは、1997年7月1日のこと。(実際、香港島などのイギリスの領土は「譲渡」となる)
中国では、一国二制度が存在しており、中国の政治制度で、本土と分離した領域の2つが存在し、一定の自治・国際参加が可能となる構想。
特別行政特区とされている香港(以前はイギリス領)とマカオ(以前はポルトガル領)で実施されている。
これまでの時代背景で、法律や金融に関するビジネス環境は、イギリスベースのものとなっており、先進国水準で整っている。
「中国が香港の制度を全て変えてしまって、全部が中国化してしまうのでは?」
というと、可能性は否定できないが・・・
中国人民元が、国際的な地位を獲得するために、香港を貿易などの入り口として活用しているので、すぐにどうこうということはないのではないだろうか。
また香港株式市場への関心は、中国だけではなく、世界から集まっており、2015年の新規株式公開(IPO)は、世界で最多となっている。
世界全体のIPO件数:1218件
企業の資金調達額:1955億ドル(約23兆6000億円)
香港:117件(335億ドル・GEM含む)
ニューヨーク:54件(195億ドル)
上海:89件(176億ドル)
ロンドン:62件(150億ドル・AIM含む)
東京:23件(145億ドル)
香港が、4年ぶりに首位に返り咲いているのだが、香港が注目される理由としては、
・低い税率(法人税16.5%、キャピタルゲイン0%)
・アジアの中心で、中国へもアクセスができる
・金融制度が整っている
そして、他の市場に比べて
・資金をたくさん調達できること
・準備期間が短い
ことが挙げられる。
また中国市場では、証券取引所委員会により、過去20年で、8回IPOがストップされていることもあり、より開かれた市場である香港での上場を目指す企業が多くなる傾向がある。
シンガポールの証券会社に勤めていた日本人が、香港の証券会社に移動した感想は、
「香港のほうが、様々なチャレンジができる環境が整っている」
ということだった。
香港は、金融制度が整っており、大手の金融機関が多く集っているので、魅力的な商品がさまざま販売されている。
個人の所得税が最高17%と、世界の中でどこに住んでいても大きく稼げる人たとえばファンドマネージャーなどは、税率が低い国のほうがメリットが高いと言える。
世界でも数少ないグローバルスタンダードの地域ということになる。
資産と通貨の分散先としての香港
資産と通貨の分散を考えている「生涯収入5億円倶楽部」メンバーが、香港で活用している金融機関には、どういった特徴があるのか?
日本の金融機関とはどういった違いがあるのか?
1)複数通貨での預金が可能
2)インターネットバンキングの利便性
3)投資商品の購入が可能
4)口座にランクがある
5)1つの口座を共同で持てる
といったものがある。
詳しくみていくと・・・
1)
香港の銀行口座を保有すると、1つの口座で、日本円、香港ドル、米ドル、シンガポールドル、ユーロなど12種類の通貨の預金が可能となる。
一方で日本の銀行に外貨預金していると、ペイオフの対象外となっている。
そのため、外貨預金を考えているのであれば、日本国内の金融機関ではなく、海外の金融機関を活用するほうが安全性が高いと言える。
2)
楽天銀行などでは、インターネットでの海外送金サービスがあるが、口座開設とは別に手続きが必要となる。
香港の金融機関の場合は、口座を開設しておくだけで、香港域内だけではなく、国外についても、インターネットバンキングで送金できる。
3)
口座開設の際に、預金口座の他に投資口座の開設手続きをしておけば、インターネットバンキングで、香港株・アメリカ株、ファンド(投資信託)、債券、金(ゴールド)等の金融商品の売買が可能となる。
様々な国・地域の、債券、株式等のテーマを持ったものが700本以上のファンドが用意されているので、有望な商品を探す能力があれば、投資機会が限りなく広がっていくことになる。
4)
預金額によって口座にランク付けがされており、ランクによって、為替手数料などの優遇レートの適用や、専用の窓口、担当者が付いたりする。
HSBC香港を例に挙げると、口座の種類は3つとなっており、
パーソナルインテグレーテッド(旧スマートバンテージ):
最低預金額:5,000HKD
口座維持手数料:60HKD(月間)
アドバンス:
最低預金額:200,000HKD
口座維持手数料:120KD(月間)
プレミア:
最低預金額:1,000,000HKD
口座維持手数料:380KD(月間)
最低預入金を下回った場合に口座維持手数料が徴収されることになる。
プレミア口座を保有していると、香港以外の国・地域にあるHSBCでもプレミア口座を預入金なしで保有できる。
国・地域をまたいで、自分の口座内でインターネットを通じて、格安に送金をすることも可能となっている。
5)
日本の金融機関には、ほぼ存在していないが、香港や海外の銀行では、1つの口座を共同名義で保有することが可能。
夫婦や親子で、1つの口座を保有でき、共に活用できるのだ。
万が一片方が死亡してしまった場合でも、空いた名義には別の名義を登録することが可能で、家族や親しい人々との間で口座は凍結されることなく、ずっと有効であり続ける。
「海外の金融機関って大丈夫なのか?」
と不安に思うかもしれないが、
HSBCの場合は、ヨーロッパとアジア、アメリカを中心に世界70ヶ国以上に約10,000の支店網を持つ巨大な銀行グループであり、ほぼ全世界で、個人向けおよび法人向け営業を行っている、信用の高い金融機関になる。
また香港では預金保護制度が、2006年により導入されており、50万香港ドルまで保証となっている。
香港での銀行口座開設方法とは?
国・地域に合法的に滞在する権利(長期滞在査証)を保有していない場合、銀行口座を開設できない国・地域が圧倒的に多い中・・・
日本から飛行機で3時間程度の距離の香港では、
・パスポート原本
・日本の住所を英語で証明できる書類
があれば、銀行口座開設が可能になっている。
ただ、30万円、50万円といった金額を今から海外にというのは、少し段階が早いかもしれない。
香港への渡航費用と時間が必要となるので、ある程度まとまった金額で、すぐに使う予定がなく、日本だけではなく海外に分散しておきたいと考える時に利用するのが良い。
せっかく口座を開設したメンバーでも、放置して全く活用しないままで終わっている場合もある。
1つの要因としては、言葉の壁が挙げられる。
活用できずに、悩んでいるメンバーは、どういった問題を抱えているのか?聞いてみたところ・・・
・インターネットバンキングが未設定だった
・インターネットバンキングのログイン情報を忘れた
・セキュリティデバイスを請求したが送られてこない
・ATMパスワードがわからない
・ATMで誤ったパスワードを3回入力してロックされた
などなど。
電話で対応を依頼できる問題、香港の支店を訪れなければいけない問題、どちらも存在しているのだが、どちらにしても、英語や中国語などに自信がないと、億劫になってその問題を放置してしまいがちなのだ。
いざ重い腰を上げて、電話やメールで、銀行担当者にコンタクトしても、理解してもらえなかったり・・・
現地でサポートしてくれる会社を探しても、なかなか連絡してもらえなかったり、スケジュールが合わなかったり・・・
自分ひとりで問題が解決できそうか?もしくはサポートが必要になるのか?
をイメージしておく必要がある。
また、語学の部分に共通することなのだが・・・
日本の銀行や証券会社のサイトに日本語でさまざま情報が掲載されているが、それをじっくり読むことは少ないが、商品の特性などを知りたいと考えた時には、しっかりと読み込むことがある。
しかし、海外の金融機関の場合は、読み込もうと思っても、英語などで記述されているので、1から単語の意味を確認して、読み解いていく必要がある。
そのため預金するだけで資金を眠らせてしまうことになる。
自分がどこまで海外の金融機関を活用したいと考えているのか?
・普通口座に外貨を保有しておくだけで良いのか?
・定期預金を組みたいのか?
・ETFや債券、金など金融商品を購入したいのか?
ちなみに日本には、金融商品取引法という法律が存在しており、自国民を守るために、厳しい規制が設けられている。
金融機関が、何か商品を販売しようと考えた時には、そのハードルを超えるために、さまざまなコストがかかってしまうことになる。
そのため、日本で積極的に外資系金融機関が動けないのと同時に、コスト部分については、サービス手数料という形で顧客が最終的に負担する構造となっている。
一方、香港では金融制度が整っているので、さまざまな金融機関が進出してきており、取引可能な商品ラインナップが、日本に比べると多い。
追伸1
「香港で石を投げれば、お金持ちに当たる」
というお話しがあるが、あながちそのお話しは間違いではない・・・・
2013年にシティバンクと香港大学が、香港市民の資産と投資動向を調査した結果。
不動産などの固定資産を除いた、流動資産が100万ドルを超える「百万長者」が、10人に1人の割合なのが分かった。
香港の人口は、2013年時点で、718.8万人。
香港の陸地面積は、日本の札幌市とほぼおなじであるものの、開発されている地域が約25%なので、世界の中でも、人口密度が高い地域の1つになっている。
日本とは異なり、「百万長者」が、行き来している活気のある街、
そして、100万ドルの夜景を見ると、日本だけに慣れてしまった感覚が、大きく刺激されることと思う。
追伸2
香港HSBCからの国外送金について・・・
アジア各国だけではなく、アメリカ、ヨーロッパへの送金も可能になっている。
シンガポールへの送金あろうと、ドイツへの送金であろうと、その日の内に着金確認が取れる状態となっている。
手数料は、150香港ドル程度と、日本の大手金融機関の海外送金手数料に比べると、安くなっている。
実際に海外口座を保有して、活用することで、海外の情報にアンテナが立つようになり、さまざまなニュースに興味を持つことになる。