ループ状の空中ロードを颯爽と駆け巡る、オートドライブ式エアカー。胸部分がピコピコ光るピチピチスーツで、無重力空間エレベーターで空中庭園に行く人たち。
今回の日本一時帰国でも、一つも発見出来なかった。・・・そのレベルとまで行かなくとも、空中スケボーや、個人自家用の東京ヘリポート位なら、既に実用化されていてもいいはずだ。
あの頃の僕たちが妄想にふけっていた「みらい」。昭和の頃、誰もが信じて疑わなかった21世紀の姿。今日、既に21世紀になって10年以上も経過しているのに・・・どこにも無い。
たとえば僕が昔一番好きだった街、「横浜みなとみらい21」。高さ296m日本一高いビルの「横浜ランドマークタワー」筆頭に、『21世紀にふさわしい未来型都市』を目指して開発スタート。僕は、生まれも育ちも横浜だったこともあり、この超近代都市にどこか誇りのようなものさえ感じていた。
東京とか大阪とか、まとまりのなさそうな他の地域は実現化できなかったとしても、「せめて”ココ”だけは ”みらい”をやってくれるはずだ」・・・と。
本来なら・・・
「パパが育ったあの時代にはなー。ここに日本一高いビルがあって、ここに大きな観覧車があって、沢山のビルが立ち並んでたんだよ。今は全部こんな感じで空中タウン化しちゃってるから、あんまりイメージわかないと思うけど!」
・・・そんな感じで、昔話を聞いてくれている子供たちに、日本の進化・・・横浜の進化の凄さというものを、『よこはまみなとみらい21ループ』を通りながら、オートドライブ式エアカーの後部座席に座ったまま、得意げに語っているはずだったのに。。。
今回僕は、家族を連れて「横浜みなとみらい21」に訪れたのだが、「昔パパが育ったあの時代にはなー。・・・って、全く何も変わってないじゃん!」「みらい」の到来を実感し始めたあの頃の僕が見た風景と、全く同じ・・・本当にそのままだったのである。
しかも、未だに車は自分で運転しなければならないし、タイヤは4輪とも、全てしっかりと地面を踏みながら回転してくれている始末。。。
▼未だにタワーか。。
今回日本に一時帰国をするにあたり、僕の娘たちが一番楽しみにしていたのは、海外で視聴できる日本の番組「NHKワールドプレミアム」や、「学研」系の月刊誌に情報掲載されていた、東京都墨田区押上にある、高さ634mの「東京スカイツリー」を観ることだった。2012年5月22日オープンということで、実際に中に入ることは出来なかったが、今回は遠くの方から眺めることができた。確かに娘たちは喜びはしゃいでいた。
でも、「東京スカイツリー」の実物を目の前に、飛び跳ねている娘たちを見て、僕は非常に悲しかった。どこか騙しているような感覚に陥ってしまったからだ。
なぜならば、21世紀の今日、僕が彼女たちに見せることが出来た、21世紀の近代科学、近代建築学の結晶。日本一とも言える、最新鋭を誇る人工建造物が、未だに地上からそびえ立つ類のモノだったのだから。
それは、誰もが21世紀に訪れる「みらい」に夢見たあの頃・・・昭和33年(1958年)からずっと東京都港区にそびえ立っている、332.6mの高さを誇る「日本電波塔」こと「東京タワー」と、本質的には何ら変わらないモノ。浮遊建造物では無いどころか、無重力エレベーターも存在せず。
さらには、「東京スカイツリー」の目玉とも言える、「東京ソラマチ」が、310店舗分あるとは言え、単なる昭和の時代からあるショッピングモール系。しかも、「21世紀」に「みらい」になり切れなかった事を誤魔化すかの如く、あえて「レトロテイスト」を打ち出した「新・東京下町風」という始末。
この瞬間、僕たち昭和を知る日本人は、「みらい」に対して完全敗北をしたのだと気づき本当は僕たちの知っている「みらい」とは全く違う、人工建造物を観て喜ぶ娘たちを見て、大人として騙しているかのような錯覚に陥ってしまったのだ。
せめて、「超・科学文明のなせる技」・・・とまではいか無かったとしても、634mの人工建造物を3棟程立てて、その最上階に、シンガポールの「マリーナベイサンズ(Marina Bay Sands)」よろしく、「宇宙との交信」をイメージさせた、トライアングル形態の空中庭園。その上に「ショッピングモール」を造り、「ソラマチ」として欲しかった。(日本の国家予算をかけたとしても。)
そうすれば、その豪快な「みらい」っぷりに、新たなる「みらい」への夢を垣間見た、僕たちの子供たちの世代が、僕たちの知る本来の「みらい」を、次の世代で実現化させてくれるのかもしれないのだから・・・。
とにかく僕は、「生涯収入5億円倶楽部」の発起人の一人として、常に「みらい」視野を向けて、思考を張り巡らし、それに基づいて行動している。そこで今日は、「生涯収入5億円倶楽部」のメンバーであるあなたに対して、改めて約束したい。
それはあなたに対して、・・・後ろの方向を振り返り、これが「成功法則だ!」と使いふるしの過去の情報を、偉そうに「大上段」の構えで教えて行くことは絶対にしない。あくまでも僕自身が一人の現役プレイヤーとして、「みらい」に向けて走っていく己の背中で語ることを心がける。
これは結果として、あなたを間違った方向に導いてしまう、可能性も無いとは言い切れないが、それでも、「過去」に居座り続けてもらうよりは、かなりマシだと確信している。だから、これからも僕自身は、恐れること無く、いかなる困難にも勇気を持って臨み、「みらい」に向けて前進を続けていくつもりだ。そんな僕に少しでも共感してくれるのなら、これからも僕と共に歩み続けて頂きたい!