日本居住者の取引環境が悪化(HitBTCとKraken)

国内・海外取引所攻略

2018年6月3日に、仮想通貨/暗号通貨取引所のHitBTCが、日本居住者へのサービス停止を発表しました。

    「規制当局と協議しており、日本の住民が現在の規制を遵守するための業務を中断することに決めた。この措置は、最近の日本の金融庁(FSA)による規制変更に対応して行われ、同国に住む人々にのみ適用される。」

    「積極的に現地事務所を雇用し、2018年第3四半期に日本事業の立ち上げを促進するM&Aの機会を模索している。」

    「規制への準拠は市場を文明化するために不可欠です。広範な規制当局の承認を念頭に置いて、我々はビジネスをすぐに再開することはまだ自信があります。」

という内容で、サービスを一時停止して、再開に向けて動いているといった内容となります。

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日本非居住者については、パスポート情報と住所証明などを提出することで、引き続き利用が可能です。

HitBTCは、

・2013年設立
・300種類以上の仮想通貨と500以上の取引ペアがある
・プロトレーダー向けに強化されたサービス
・日々の取引量が、5万ビットコイン(BTC)を超える

といった特徴があります。

アルトコインが最速で取扱が開始される取引所として有名で、日本人が関連しているプロジェクトのコイン・トークンも数多く取り扱われています。

日本の金融庁で仮想通貨交換業として登録されている業者は、取り扱っている仮想通貨の種類はとても少ないです。

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そのため、300種類を取り扱っているHitBTCが、仮想通貨交換業として登録されるのは、とてもむずかしいのではないかと考えます。

HitBTCの連絡先の住所と企業としては、香港拠点のHit Solution Limitedが掲載されていますが、取引所として、ヨーロッパで最大規模であり、イギリスの金融サービスブローカーSequant Capitalと提携しています。

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Sequant Capitalは、ロンドンを拠点としたプロの投資家向けのサービスを提供している企業になります。

仮想通貨/暗号通貨の取引に関するサービスも提供しており、サービスを利用するためには、

・イギリスの金融行為監督機構(Financial Services Authority)
・EUの金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments Directive)

のルールに基づいて、以下2つ以上に該当する必要があります。

    1)関連する市場において、相当量の取引を、1年以上に渡り、四半期ごとに、10回している。
    2)現金、有価証券および暗号化された通貨を含む顧客のポートフォリオの規模が、500,000ユーロを超える
    3)少なくとも1年間、金融部門で、投資および取引の知識を必要とする地位で勤務している

イギリスの金融関連の法律に基づいた形でサービスを提供している企業なので、提携先のHitBTCにも、法規制の遵守が求められる可能性があります。

日本でも拠点を構えて、仮想通貨/暗号通貨取引所を運営していたKrakenも撤退を決めています。

仮想通貨交換業への登録申請をしていましたが、匿名通貨などを取り扱っていることなどが要因となっているようで、登録されませんでした。

2018年6月8日に、日本居住者向けサービスの一部を停止。最終的な取引終了日は、2018年7月上旬とされています。

金融庁への仮想通貨交換業の登録ができなかったことが、撤退の1つの要因となっています。

なお、Krakenでも、日本非居住者は、引き続き利用が可能です。

日本の住所でアカウントを認証していたけれど、後日に海外へ拠点を移していた場合には、別途アカウントを開設して取引が可能となっています。

住所変更をするのではなく、新しいメールアドレスでの新規口座開設になります。

日本国外へお引越しをされる場合は、日本非居住者として新たなアカウントを作成していただく必要があります。大変恐れ入りますが、新しいメールアドレスにて新規口座の開設手続きを行ってください。

取引所を利用する場合には、それぞれの拠点を確認しておく必要があり、アメリカ拠点、ヨーロッパ拠点など今後仮想通貨への規制が整備、強化される可能性がある取引所をメインで利用している場合には、他の国・地域を拠点としている取引所の口座を開設して分散しておく必要があると言えます。

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