株式市場では、アノマリーが存在します。
アノマリー(Anomaly)とは・・・
過去に発生しているマーケットの規則性のこと
相場に関する理論では説明できない現象。
月ごと、季節ごと、SQごと、統計発表ごとなど様々なものがあります。
今なら、「夏枯れ」です。
夏休みがあることで、市場参加者が激減し、取引高が減り、相場があまり動かなくなるという意味です。
ただ、現在は、アメリカと中国の関係や、アメリカを始めとした各国中央銀行による金利引き下げによって、大きく価格が動いているので、「枯れ」とななっていませんが・・・
暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)にもそれが存在していて、
1)月、季節
2)月の満ち欠け
3)難易度調整
4)半減期
などが挙げられます。
1)月・季節
月初(始値)・月末(終値)を比較し、月別のリストにすると・・・
2013年5月から2019年7月までで、
1月:上昇2、下落4(下落幅大)
2月:上昇5、下落1
3月:上昇1、下落5
4月:上昇4、下落2
5月:上昇4、下落3
6月:上昇5、下落2
7月:上昇4、下落3
8月:上昇2、下落4
9月:上昇2、下落4
10月:上昇4、下落2(上昇幅大)
11月:上昇5、下落1(上昇幅大)
12月:上昇3、下落3
となっています。
7月から9月まではヨコヨコ、下落、10月から上昇期待が高いという結果になりました。
また、2019年は、2016年に値動きのパターンが似ていることが分かりました。
2)月の満ち欠け
満月前後のタイミングで、ビットコイン(BTC)価格が大きく動くというもの。
月齢カレンダーを参照し、満月の日を遡って見ると・・・
2016年
1月24日
2月23日
3月23日
4月22日
5月22日
6月20日
7月20日
8月18日
9月17日
10月16日
11月14日
12月14日
2017年
1月12日
2月11日
3月12日
4月11日
5月11日
6月9日
7月9日
8月8日
9月6日
10月6日
11月4日
12月3日
2018年
1月2日、31日
2月なし
3月2日、31日
4月30日
5月29日
6月28日
7月28日
8月26日
9月25日
10月24日
11月23日
12月23日
2019年
1月21日
2月19日
3月21日
4月19日
5月19日
6月17日
7月17日
8月15日
9月14日
10月14日
11月12日
12月12日
約1ヶ月ごとの周期です。月の満ち欠けが人の心理に影響を及ぼすと言われますが・・・
満月で価格が大きく動くパターンというのは、見えてきませんでした。
3)難易度調整
ビットコイン(BTC)の難易度調整は、約2週間に1度行われます。
ブロックが生成される時間を、約10分間隔にするためです。
マイニング(採掘)参入者が多い、またマイニング用のコンピューターの性能が良くなると、難易度が上昇していきます。
ビットコイン(BTC)採掘の難易度が上昇すると、マイナーは、同じ機材で採掘ができるビットコインキャッシュ(BCH)へと移動し、ビットコイン(BTC)の送金に遅延などの不具合が発生し、価格が下落するとされています。
*ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月1日に誕生したので、まだ過去の数字を検証するには、期間が足りていない可能性があります。
ビットコイン(BTC)の難易度は・・・
2018年10月13日 → 12月27日 → その後
価格との相関性は、はっきり見出すことができませんが、難易度が頭打ちし、下落すると、その後価格も下落していく可能性が高いということを、頭に入れておく必要があります。
4)半減期
ビットコイン(BTC)では、採掘報酬が半分になる「半減期」が4年に1度到来します。
21万ブロックごとなので、1つのブロック生成が10分、21万×10分=約4年という計算です。
ビットコインは、2009年に誕生し、採掘報酬は、50BTCでした。
1回目半減期:2012年11月28日に到来し、25BTCへと半減
2回目半減期:2016年7月10日に到来し、12.5BTCへと半減
3回目半減期は、2020年後半に到来する予定で、6.25BTCへと半減
となります。
過去の値動きを見てみると・・・1年前くらいに価格が一時的に上昇しています。
そして、半減期以前の価格には、もう2度と戻らなくなっています。
2012年:370日前に高騰、118日前に高騰
2016年:270日前に高騰、52日前に高騰
3回目の半減期が、2020年5月17日だとすると・・・
2019年5月13日、8月21日、2020年1月20日、3月26日
がポイントとなります。
ビットコイン(BTC)に先立って、半減期を迎えたライトコイン(LTC)。
1度目:2015年8月25日
2度目:2019年8月5日
2015年は、72日前から取引量の増大とともに、価格が上昇。
2019年は、223日前に底打ち、44日前に高値
となっています。
半減期が、価格に大きな影響を与えるということは、すでに知られているので、ビットコイン(BTC)2016年、ライトコイン(LTC)の値動きを参考にしながら、来る2020年のビットコイン(BTC)半減期に備える必要があります。
どちらにしても、半減期をすぎると、以前の価格水準には戻らず、高くなっていくことが共通しています。
ちなみに、半減期が到来すると、マイナーが採算不足になり、撤退するという可能性が指摘されていますが、ライトコイン(LTC)は半減期到来後でも、ハッシュパワーは、到来前の97%となっており、すぐには撤退していない模様。