ビットコインの採掘難易度(ディフィカルティ)が、過去最高を更新しています。
半減期が、2020年5月上旬に到来するので、約2ヶ月後となっていますが、果たしてビットコインの価格へどのような影響を及ぼすのでしょうか?
今回は、ビットコインの採掘難易度(ディフィカルティ)と採掘・計算速度(ハッシュレート)の推移から、ビットコイン価格への影響を確認していきます。
・半減期後には、採掘難易度(ディフィカルティ)は下落する
・採掘難易度(ディフィカルティ)下落すると、ビットコイン価格は短期的に大きな上昇なし
・「Hash Ribbons」の買い点灯のみを盲信するというのもあり
採掘・計算速度(ハッシュレート)と採掘難易度(ディフィカルティ)とは
ビットコインは、1ブロックが、平均して10分で生成されるように調整されています。
ビットコインの取引の承認作業をし、ネットワークを維持しているのが採掘者(マイナー)です。
ビットコインのブロック生成=採掘についてキーになるのが、
採掘・計算速度(ハッシュレート)
採掘難易度(ディフィカルティ)
です。
採掘・計算速度(ハッシュレート)は、採掘機器(マイニングマシン)の性能や採掘者(マイナー)の参加状況で変化します。
ビットコインのマイニングでは、1番に生成したマイナーにのみ報酬が出される仕組みなので、採掘機器(マイニングマシン)の性能が高い採掘者(マイナー)が有利になります。
2週間に1度採掘難易度(ディフィカルティ)が変更され、過去2週間で、
・平均が10分よりも速い(9分台):難易度を上げる
・平均が10分よりも遅い(10分台):難易度を下げる
という調整が入ります。
採掘・計算速度(ハッシュレート)→採掘難易度(ディフィカルティ)
という順になります。
採掘・計算速度(ハッシュレート)と採掘難易度(ディフィカルティ)の推移
採掘・計算速度(ハッシュレート)→採掘難易度(ディフィカルティ)の関係があるので、グラフは似た形になっています。
では、軟調のタイミングはいつかを確認してみると・・・
採掘・計算速度(ハッシュレート)
・2018年11月7日から12月14日
・2019年10月24日から12月2日
採掘難易度(ディフィカルティ)
・2018年10月15日から12月31日
・2019年11月7日から11月20日
2011年からの採掘難易度(ディフィカルティ)履歴を見ると
連続でマイナスになってるのは、回数が少なく、主なのは、2011、2012、2017、2018年の4回です。
それぞれ、マイナス%とその期間のビットコインの値動きを確認してみると・・・
2011年8月16日から12月12日:12米ドル → 3米ドル付近へ
2012年12月11日から2013年1月7日:ほぼ動きなし
2017年11月10日から12月5日:中間で8,000米ドル →6,000米ドルへ
2018年10月19日から12月31日:6,400米ドル → 3,200米ドルへ
マイナスの期間中は、価格が大きく上がることはなく、ヨコヨコもしくはガッツリ下げという結果となっています。
これまでに到来した半減期の時は?
これまでに到来した半減期は、
1回目半減期:2012年11月28日
2回目半減期:2016年7月10日
半減期が到来すると、採掘(マイニング)報酬は半分になるので、
・これまでの採掘機器(マイニングマシン)の収益性が下落する
・採掘機器(マイニングマシン)を新しい世代のものに交換する必要がある
ということで、報酬として受け取ったビットコインを、売却して法定通貨を確保する動きや、マイニング工場を停止するという動きがあり、採掘・計算速度(ハッシュレート)は下落する傾向にあります。
では、半減期前後で、採掘難易度(ディフィカルティ)とビットコイン価格はどうなっていたのでしょうか?
1回目半減期:2012年11月28日
半減期後にマイナス11%、マイナス8%を超えたが、ビットコイン価格へ大きな影響はなく、その後爆上げ。
2回目半減期:2016年7月10日
半減期前から上昇が穏やかになり、半減期後にマイナス5%を超えて、ビットコイン価格は約25%下落。
半減期後は、採掘難易度(ディフィカルティ)が高い割合で下落するものの、ビットコイン価格に影響を与えるかは分からない。しかし、半減期後にはすぐに大きく価格が上昇することはなかったということが分かりました。
採掘・計算速度(ハッシュレート)のインジケーター
トレーディングビュー(TradingView)には、採掘・計算速度(ハッシュレート)を使ったインジケーターが公開されています。
TradingViewのHash Ribbonsです。
2013年2月3日頃
2016年9月3日頃
2019年1月6日頃
2019年12月23日頃
に買いが点灯していて、内2回は半減期到来後2ヶ月後と3ヶ月後です。
ビットコインの将来性を見込んでいて、日々の値動きに一喜一憂するのが面倒であれば、このHash Ribbonsのインジの買いを盲信するという方法もありです。
2019年12月23日頃に点灯したタイミングでは、1BTC=7,000米ドル前後なので、1つの基準といえます。
なお、2020年3月時点のマイナーの損益分岐点は、1BTC=8,000米ドル付近で、半減期後には、17,800米ドルまで上昇するという見方も出ています。
そのため、ビットコインが存続する限り、半減期後には、価格が大きく上昇すると見られています。
#Bitcoin is currently sitting at its global average production cost. pic.twitter.com/busP7jBsuT
— Charles Edwards (@caprioleio) March 10, 2020