ビットコインの価格が大きく下落しています。
チューリップ・バブルと散々比較されてきましたが、ここまで下げてくると、
「まさかっ、同じなのか!?」
と恐怖心が芽生えてきてしまいます。
*2月2日日本時間23時頃に一段落して、3日の午後にかけて下げが再開し、その後戻る展開になっています。
といっていても、仮想通貨/暗号通貨を保有している以上、何かしら今後のために調査をしておく必要があります。
今回は、2018年2月1日からの暴落で、対ビットコインで上昇したアルトコインを確認してみました。
結論:ビットコインの暴落に備えて、一部をZcash(ZEC)で保有しておくとバランスが取れる
・対ビットコインで考える理由
・Tether USD(USDT)のチャートを見てみる
・Ehereum(ETH)のチャートを見てみる
・2月1日からの暴落で対ビットコインでのパフォーマンスが良いもの
・残ったのが、3のアルトコイン
・ビットコインの暴落に備えて、一部をZcash(ZEC)で保有しておくとバランスが取れる
以前は、対米ドルで、ビットコインのパフォーマンスを超えていたものというのをアップしていますが、今回は、対ビットコインになります。
使用しているのは、Cryptocurrency Market Capitalizations(CMC)の2018年2月3日0時(日本時間)のデータです。
対ビットコインで考える理由
株式や先物の取引は、法定通貨で、株券や先物商品を購入するので、
法定通貨 → 株券・先物商品 → 法定通貨
と2つの関わり合いしかなく、対法定通貨で値上がりしたか、値下がりしたかが、ハッキリしています。
これは、ビットコインや一部のアルトコイン、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCC)は同じですが、
そのほかのほとんどアルトコインを購入する際は、
法定通貨 → ビットコイン → アルトコイン
といった形で、ビットコインを経由しています。
アルトコインの種類が豊富な取引所は、法定通貨が入金できないので、ビットコインを送って、取引するのが主流です。
アルトコインを取引する際は、
対米ドルでの価格を確認 → ビットコインを購入・売却 → アルトコインを購入
→ 対米ドルの価格が上昇 → アルトコイン売却・ビットコインを購入 → 法定通貨へ戻す
というのが一連の流れになります。
一度ビットコインを経由しているので、法定通貨とビットコインの価格が1つの基準になります。そのため、ビットコインが基軸になっています。
今後は、アルトコインと法定通貨が直接取引になり、徐々にビットコインの基軸が失われていくのではないかと考えています。
BTCベースで考えると・・・
たとえば、1,000米ドルで、1BTCを購入。その後、1BTCを売却し、10ETHを購入した場合。
対法定通貨で見ると、
1BTC=1,000米ドル・1ETH=100米ドル
です。
その後、ETHの価格が上昇して、1ETH=130米ドルになると・・・
10ETH=1,300米ドルとなり、購入時よりも、300米ドル資産が増えたことになります。
法定通貨建てでの投資としては勝ちなのですが・・・
この期間で、1BTC=1,500米ドルになっていたとすると。
500米ドル資産が増えたことになり、BTCのまま保有していたほうが良かったということになります。
法定通貨 → ビットコイン → アルトコイン
この流れで資産を持つ限り、対ビットコインの価格は、常にパフォーマンスを確認する上で意識する必要が出てきます。
アルトコインの価格表記は、対ビットコインがメインでもありますし。
CMCでは、対米ドルの価格と対ビットコインの価格で、チャートが色分けされて表示されます。そのため、チャートから、対米ドルと対ビットコイでの違いを見ていきます。
Tether USD(USDT)のチャートを見てみる
わかり易いチャートは、米ドルにペッグされているアルトコインのTether USD(USDT)です。
緑:対米ドル
オレンジ:対ビットコイン
USDTは、1USDT=1米ドルなので、=緑のラインは、ほぼ一定です。
オレンジのラインは、上下しています。
上に行っている時は、ビットコインの価格が低い時(USDTの価値が高い)
下に行っている時は、ビットコインの価格が高い時(USDTの価値が低い)
になります。
ビットコインのチャートとちょうど反対のような形になります。
仮想通貨/暗号通貨暴落の時=「法定通貨が強いターン」なので、USDTの価値は高くなります。
(*水色の市場規模が大きく上昇しているのも1つ気になりますが・・・)
参考:BitfinexのUSDトラブルとTether
Ehereum(ETH)のチャートを見てみる
緑のライン:対米ドル
オレンジのライン:対ビットコイン
対米ドルの価格は、右肩上がりですが、対ビットコインは異なります。
2017年6月18日:1ETH=0.1521BTCまで上昇
2017年12月8日:1ETH=0.0251BTCまで下落
2018年2月2日:1ETH=0.1068BTCまで上昇
ビットコインの価格がより上昇しているためです。
オレンジのラインが上の時、
ビットコイン → イーサリアム にしていると、
少ないイーサリアムしか手にできない。
オレンジのラインが下の時、
ビットコイン → イーサリアム にしていると、
たくさんのイーサリアムを手にできる。
たとえば、
2017年6月18日に、1BTCを売却し、ETHを購入していたら・・・・
約6.57ETHを手にしたことになります。
2017年12月8日に、1BTCを売却し、ETHを購入していたら・・・・
約39.84ETHを手にしたことになります。
対BTCで6倍も異なっています。
そのため、対米ドルで、価格が上昇していても、実はビットコインで保有していたほうが効率がよく、より価格と資産が上昇していたという事態が発生します。
短期保有の場合は、法定通貨建てで見れば良いですが、長期保有を考えている場合には、対ビットコインも視野に入れておく必要があります。
2月1日からの暴落で対ビットコインでのパフォーマンスが良いもの
CMCのリストから、対ビットコインで強いアルトコインを知ることができます。
(*2018年2月3日0時(日本時間)のCMCのリストを参照しています。)
時価総額400位以内で、24時間と1週間で、対ビットコインでプラスを維持しているものは・・・
33のアルトコインでした。
その中で、24時間の取引量が、100BTC以上あったのは、17のアルトコイン。
法定通貨とのペッグアルトコイン、Tether(USDT)とbitCNY(BITCNY)とbitUSD(BITUSD)を抜くと、14のアルトコイン。
それぞれどこの取引所で取引が多いのか?を確認してみると・・・
取引量の50%以上を1つの取引所が占めているのが、11のアルトコインでした。
各取引所は、Binance、Kucoin、OKEx、Bibox、Bit-Z、Bittrexです。
ビットコインが暴落している中で、各取引所で退避先として活発に取引されたと考えられます。
単純に対ビットコインで強いとは言い難く、また流動性に難が出る可能性があります。
そのため、今回はリスト化しておき、次回の検証に回します。
少なくとも言えるのは、上記の取引所では取引が活発なので、ビットコインのパフォーマンスを上回るためには、口座を持っていたほうが良いということです。
残ったのが、3のアルトコイン
Zcash(ZEC)、Revain(R)、Datum(DAT)
でした。
CMCでチャートが掲載されているのは、
・Zcash(ZEC):2016年10月29日
・Revain(R):2017年11月2日
・Datum(DAT):2017年12月16日
Revain(R)とDatum(DAT)は、期間が短すぎるので、まだなんとも言えません。そのため、リスト化して今後の動向を探ります。
1年以上経過していて、複数の取引所で取引され、取引量が多いのは、Zcash(ZEC)のみとなりました。
そのため、今回の検証結果は、ビットコインの暴落に備えて、一部をZcash(ZEC)で保有しておくとバランスが取れるとします。
Zcash(ZEC)は、取引の匿名性を重視する匿名通貨になります。内容が分からないように取引の正当性を検証する仕組みである「ゼロノレッジ・プルーフ」を採用しています。。
コインテレグラフの記事では、
匿名通貨Zcash 2025年までに約680万円に 米グレイスケールが予測
米DCG傘下で仮想通貨投資やビットコイン投資信託の運営を行うグレイスケールインベストメンツが、匿名通貨Zcash(ジーキャッシュ、ZEC)の価格が2025年までに6万2000ドル(約680万円)を超える可能性があると予測した。同通貨がオフショア資産全体の10%の受け皿になると仮定し算出した
というものも出ています。
2018年2月3日時点で、1ZEC=約360米ドルですから、7年間で、約172倍の価格になる予測です。
オフショア資産全体の10%の受け皿になると仮定し算出なので、ZECに取って替わるアルトコインが出ると難しくなりますが・・・
仮想通貨/暗号通貨で資産を構築していく上で、基軸となるBTC、ETH、守りになるZEC、そして、大きな成長が期待できるアルトコイン。分散する上で、ZECが大きな役割を果たす可能性があります。
対BTCの水準が高すぎることもないので、BTC→ZECへする。今回の検証結果を活かす形を考えています。