ARKが警鐘をならす破壊的イノベーションがもたらす投資家にとってのリスク5つ

仮想通貨「億り人」研究会

ARK Investment Management LLCが2020年10月に発行した「ARK Bad Ideas Report 2020」にてイノベーションによって破壊される可能性のある産業から投資家にとってのリスク5つを記載しています。

ARKとは?

ARK Investment Management LLCとは、2014年に設立され本部をNYにおく非上場の投資会社です。破壊的イノベーションのテーマ型投資に特化した専門運用集団。ETF、ミューチュアル・ファンドなどを扱っています。

ARKの投資戦略には、破壊的イノベーションのテーマ全般に投資するARK破壊的イノベーション戦略の他に

テーマ別で、
・自動運転技術とロボディクス
・次世代インターネット
・ゲノム革命
・フィンテックイノベーション
・3Dプリンティング
・イスラエル革新技術

があります。

ARKのETF1年のパフォーマンスとは?

ETFの2020年2月中旬からの1年間のパフォーマンスは

ARKK:172.67%

ARKQ:134.68%

ARKW:173.62%

とても高い状態です。上記を含むETFの運用レーポートはこちらから。

投資家が評価して回避すべき項目

「ARK Bad Ideas Report 2020」では、破壊的なイノベーションが到来して産業全体が変化している中、伝統的なベンチマークへのリスクに警鐘を鳴らすべく

1)実店舗型の銀行支店
2)実店舗型の小売業
3)従来型のテレビ放送
4)貨物鉄道
5)従来型の交通輸送

について投資家がさらされているリスクが記述されています。それぞれのポイントとしては・・・

1)実店舗型の銀行支店

個人向け銀行業務は実店舗型からデジタル・モバイルへシスト中
デジタルウォレットは、従来の銀行に比べて98%も低いコストで顧客を獲得しています。
そのため実店舗の収益性を大きく低下させることになります。

2)実店舗型の小売業

eコマースの普及が加速し、今後は配達がドローンによって1軒25セントになると推定されることからより多くの消費者がオンライン購入へシフトしていくと見られています。

3)従来型のテレビ放送

ストリーミングサービスの台頭によって、現在の契約が打ち切られることで、企業からの広告出稿が減り売上が減少していくと見られており、廃退は確実で、それがいつなのかというだけの状態となっています。

4)貨物鉄道

今後5年の間で自動運転電気トラックが商用化され、高いコスト効率とドアツードアの宅配サービスの提供により、貨物鉄道のシェアを獲得するとみられています。

5)従来型の交通輸送

ロボタクシーが都市部での主な交通手段となると、石油需要が予想よりも早く頭打ちになり、エネルギー、自動車、保険、レンタカー、配車サービスのアメリカ上場企業の企業価値8兆米ドルがリスクにさらされるとみられています。

まとめ

書籍から情報を学ぶのも重要ですが、このように時代の移り変わりを予測してテーマを設定して投資している企業が公開している情報は必読ですね。

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