バイナンスで実施されたIEOの第8弾のリターンから今後のIEOの参加者の意気込みを予測すると共に、バイナンスが行っている取引所事業についてお伝えしていきます。
バイナンスIEO第8弾のリターンは?
バイナンス(Binance)の第8弾IEO(Initial Exchange Offering)は、パーリン(Perlin/PERL)で、トークンのパーリン(PERL)は、8月26日19時(日本時間)から取引が開始されました。
取引開始後、高値は、0.159米ドル。
IEO価格は、1 PERL = 0.07743米ドルなので、約2倍という結果です。
第8弾のチケット当選確率は、5.46%と、歴代最低の狭き門だった。(*救済措置として、ハズレチケット数×24.40445446 PERLが、エアドロップされる。)
第1弾から第7弾までの当選率と売値・高値の倍率は・・・
第1弾:10.7%・15.5倍
第2弾:12.6%・5.6倍
第3弾:7.8%・6倍
第4弾:58.4%・17.1倍
第5弾:30.8%・9.7倍
第6弾:11.1%・13.2倍
第7弾: 23.9%・4.2倍
(*@top7ico調べ)
Binance has announced Perlin lottery results
👉 https://t.co/5eMT8fZSH5Metrics: https://t.co/0XvLVJjcOh
Binance IEOs ROI: https://t.co/KXV6UyvpO9 pic.twitter.com/gfLTwdk4kZ— TOP 7 ICO (@top7ico) 2019年8月25日
IEO価格と高値を比較すると、第6弾までは、最低で5倍、よければ、10倍が狙えたものの。
第7弾からは、5倍以下で推移しており、第8弾は、さらに低くなりました。(*必ず上昇しているという点では、驚異的であります。)
要因としては・・・
・IEO参加者が多くなり過ぎたため、当選率が低下した
・アルトコインの市況が良くなく、IEO後の買い手が少ない
が挙げられます。
第8弾の結果からすると、バイナンスコイン(BNB)を保有しながら、価格変動のリスクを取りIEOに参加するには、魅力が減ってきていると言わざるを得ないです。
もちろん、これからパーリン(PERL)の価格が、大きく上昇する可能性があるので、なんとも言えないが・・・今回の結果を受けて、第9弾はどうなるか?参加を見送る投資家が多く出るのではないでしょうか?
なお、第8弾に参加するためのバイナンスコイン(BNB)保有条件は・・・
となっていた。
対象期間中のバイナンスコイン(BNB)の価格は・・・
IEO発表後、9日に付けた高値からだと、27日時点では、約20%下落。
IEO発表前の7日に、1BNB=約28米ドルで購入していたら、27日時点では、約8%下落。
バイナンス(Binance)IEOに参加する上では、
・IEO発表前にバイナンスコイン(BNB)は仕込む
・保有期間中盤以降になると、手仕舞いが増えるので、手仕舞いポイントを決めておく
ことが必要になります。
バイナンスコイン(BNB)の価格を、期間を広げて見てみると・・・
6月22日に、過去最高値1BNB=約43米ドルを記録した後、8月27日時点では、1BNB=26米ドル以下と、約40%下落しています。
長期ホルダーは、まだ含み益があるだろうが、IEOが注目されだした、2019年4月以降に参入している投資家は、含み損になっているケースがあります。
IEO参加の条件となるバイナンスコイン(BNB)の保有は、価格の推移を観察して、よく検討する必要があります。
バイナンス(Binance)レンディングサービス開始
2019年8月26日に、バイナンス(Binance)で、レンディング(貸付)サービスの開始予定が告知された。
対象と利回りは、
・BNB:15%
・USDT:10%
・ETC:7%
期間は、14日間のみで、総量と個人の貸付上限が決まっています。
申込み受付は、2019年8月28日6:00 AM (UTC)開始予定。
*バイナンスコイン(BNB)で、レンディングに出している分は、IEOでの保有量にカウントされるとのことです。
参考として・・・セルシウスネットワーク(celsius network)でのレンディング(貸付)サービス利回りは、2019年8月19日時点で、
GUSD:8.1%
TUSD:8.1%
PAX:8.1%
DAI:8.1%
USDT:8.1%
BTG:8.0%
ORBS:7.0%
DASH:6.0%
LTC:4.5%
OMG:4.25%
ZRX:4.25%
ZEC:4.15%
BTC:3.75%
BCH:3.75%
XLM:3.0%
ETH:3.0%
XRP:2.5%
となっています。
*トークンであるCELでの受取りを選択すると、0.75%から2.43%高い利回りです。
バイナンスコイン(BNB)の需要を予測する
ちなみに、バイナンスコイン(BNB)は、四半期ごとにバイナンス(Binance)の取引量に基づいて、一定割合がバーン(焼却)され、1億BNB(総発行は2億BNB)が残るよう計画されています。
(*運営と投資家たちが、発行量の50%を保有しており、運営は、5年かけて20%ずつ放出する計画。)
バーンに加えて、レンディング(貸付)サービスが提供されることで、バイナンスコイン(BNB)の売り圧力が低下するのは間違いないです。
そのため、供給 < 需要という関係になりやすいです。
ただ、テザーUSD(USDT)などは、バイナンス(Binance)から流出して、フォービ(Huobi)やオーケーイーエックス(Okex)など、中華系の取引所へ流入しているようで。
それらの取引所の独自トークンの価格が、順調に上昇しています。
他の取引所を利用する投資家が多くなると、バイナンス(Binance)の優位性がなくなり、
供給 > 需要
という図式から、バイナンスコイン(BNB)の価格が、下落していくことになります。
バイナンスアメリカでの取り扱いがあるのは?
バイナンス(Binance)は、2019年6月中旬に、アメリカからのアクセス遮断を発表。
アメリカでの独自取引所、バイナンスアメリカ(Binance US)の準備を進めていることも合わせて言及されされました。
2019年8月9日時点で、バイナンスアメリカ(Binance US)で、取り扱う予定の30銘柄は・・・
ADA、ATOM、BAT、BCHABC、BNB、BTC、DASH、EOS、ETC、ETH、HOT、IOTA、LINK、LOOM、LTC、MANA、NANO、NEO、PAX、REP、RVN、TUSD、USDC、USDT、VET、WAVES、XLM、XRP、ZIL、ZRX
アメリカでは、規制が強化されているので、取り扱える銘柄が限られています。
なお、この内、アメリカの大手取引所コインベース(Coinbase)で取り扱われているのが、
BAT、BCHABC、BTC、DAI、EOS、ETC、ETH、LINK、LTC、REP、USDC、XRP、XLM、XTZ、ZEC、ZRXの16銘柄。
バイナンスコイン(BNB)の価格の大きな上昇局面は、一旦終了していると言え、これから上昇する要因としては、
・四半期ごとのバーン(Burn)
・バイナンスアメリカ(Binance US)オープン
・CZによるTwitterなどでの告知
・CZによるAMA(Ask Me Anything)
などです。
(*CZは、Changpeng Zhaoの略で、バイナンス(Binance)の創設者・CEO)
バイン明日がJEXを買収
ビットコイン(BTC)の追証なしの先物・オプション取引を提供する取引所「JEX」を買収したことを、バイナンス(Binance)が発表しました。
JEXは、OKCoinの元メンバーが中心になり、2017年に設立、2018年後半にベータテストをしていました。
今回、バイナンス(Binance)が買収したことで、全てのサイト等は、「Binance JEX」と変更されています。
*オプションなどの説明は、JEX公式の「note」アカウントで、日本語にて確認できます。
JEX買収でBNB保有者へエアドロップ
JEX買収にあたって、JEXの独自トークンを、バイナンスコイン(BNB)保有者に、保有量の沿って、エアドロップが実施されます。
#Binance Launches $JEX Token Airdrop Program For All $BNB Holders
The initial airdrop will be for 200,000,000 JEX tokens, currently valued around $12,000,000 USDhttps://t.co/UDyO8Faq3m pic.twitter.com/cR6qgoIH0p— Binance (@binance) 2019年9月5日
この発表を受けて、バイナンス(BNB)の価格は、約7%ほど上昇しました。
JEXトークンの総供給量は、20億JEXで、そのうち、10億JEXはリザーブされているようです。
なお、JEXトークンは、四ヶ月ごとに買い戻しが実行されており、結果が公表されています。買い戻されたJEXトークンは、「JEX投資者保護基金」へ投入されます。
「JEX投資者保護基金」は・・・プラットフォームの不可抗力もしくは投資者自身の意思決定以外の要因による損失に関して、予め補償させていただくサービス。
価格は、1JEX=0.01米ドル付近だったものが、0.05米ドルを超えてきています。
バイナンスコイン(BNB)は、バイナンスJEX(Binance JEX)のでJEXトークンと同じ利点
・手数料割引として利用可
・先物商品のテスターの資格獲得
などを持つことになります。
2019年10月6日から、1年に渡って、バイナンストークン(BNB)保有者に対して、各月にバイナンスJEX(Binance JEX)で生み出された利益の30%に相当するJEXトークンのエアドロップが、毎月実施予定となっています。
エアドロップを受けるには、最低で10BNBを保有しておく必要があります。
JEXトークンは価格が上昇しやすい可能性あり
・バイナンストークン(BNB)保有者へJEXトークンエアドロップ
・最低で10BNB保有しておく必要がある
バイナンストークン(BNB)は、様々な取引所で取引されている一方、JEXトークンは、JEX取引所以外では、OTCのみとなっています。
JEXトークンは、保有者が限られており、高値を更新しているため、バイナンストークン(BNB)に比べて、JEXトークンの価格は上昇しやすく、運営側は、トークン価格の上昇で、利益を上げやすいということになります。
JEXトークンのプロモーション、拡大に、バイナンス(Binance)が力を入れていく可能性があります。
バイナンストークン(BNB)の価格がヨコヨコ、下落だったとしても、その分をJEXトークンの価格上昇で補えるといったことがあるかもしれません。
金融リテラシー調査 2019年
金融広報中央委員会が、2019年7月3日付けで発表した「金融リテラシー調査 2019年」。
*金融リテラシー調査とは・・・18歳以上の個人の金融リテラシー(お金の知識・判断力) の現状把握を目的とする大規模調査。2019年度は、3月1日から20日までで、全国25,000人(18から79歳)を対象に実施。
30ページから掲載されている【BOX4】暗号資産入手者の特徴として・・・
・暗号資産を入手したことがある人は、全体の7.8%
・そのうち30代以下が、46.8%
・暗号資産をよく理解せずに入手したのは、41.4%
・運用で利益が出たのは、入手者の内18.3%
・運用成績は、暗号資産に関する理解度により違いが生じた
人に教えられるくらい詳しく理解していると、あまり理解していない人に比べて、
・利益がupする可能性:25.7%増
・損失がdownする可能性:11.7%増
という結果が明らかになりました。
他人からお話を聞いて、自分で根拠を調べず、すぐに投資して利益が出たのは、2017年9月より以前までで。
投資対象として認識が広まってしまった今は、環境が異なっています。
暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)投資に臨む上では、言語化できるくらいに深く理解しておく必要があります。
なお、「金融リテラシー調査 2019年」34ページに、「金融リテラシー・クイズクイズに挑戦して、自分の金融リテラシーを確認しよう!」と題して、クイズが5問掲載されている。ご自身のリテラシー確認のため、チャレンジしてみてはどうでしょうか?