ビットコインETFと受益証券のGBTC

仮想通貨の最新トレンド

ビットコイン(BTC)のETFについて、様々なニュースが出ており、年内にアメリカSECで承認されて、CBOEでの、取扱いが始まるのではないか?という期待感が持たれています。

すべて仮定のお話ですが、話題となっており、ビットコイン(BTC)価格を押し上げています。

Cboe(Chicago Board Options Exchange)シカゴオプション取引所は、ビットコイン(BTC)のETFである「SolidX Bitcoin Shares」の上場について、SEC(Securities and Exchange Commission)アメリカ証券取引委員会に出しています。

2018年6月26日にSECからETF申請に関する文書が発表されています。

SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION (Release No. 34-83520; File No. SR-CboeBZX-2018-040)

ビットコイン連動の受益証券

ビットコイン(BTC)のETFに関連して、頭に浮かぶのは、投資信託のGBTCではないでしょうか?

GBTCは、投資対象をビットコイン(BTC)とした、受益証券です。

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1受益証券当たりのビットコイン持分(手数料・費用控除後)が、ビットコイン市場価格に連動する投資成果を目指す商品です。

*受益証券とは・・・
契約型投資信託における、投資信託の保有者である受益者の受益権を表わす証券のこと。

2013年9月25日に設定され、トータル・リターンが、4,107.14%となっています。

ビットコイン・インベストメント・トラスト(Bitcoin Investment Trust)が運営しています。

ビットコイン・インベストメント・トラスト(Bitcoin Investment Trust)は、アメリカ・ニューヨークを拠点とするグレースケール(Grayscale Investments)が出資しているグランター・トラスト(Grantor Trust)です。

*グランター・トラスト(Grantor Trust)は・・・
信託契約の一種で、米国証券取引委員会(SEC)へは、1933年証券法の下で登録されています。

グランター・トラスト(Grantor Trust)は、投資対象が、商品・通貨の投資信託などに用いられており、他の投資信託・ETFとは異なっていて、ポートフォリオが固定され、リバランスが行われることがありません。例としては、SPDR ゴールド・シェア受益証券(1326)などが挙げられます。

GBTCの各種条件としては・・・

Sponsor’s Fee:an annual rate of 2.0%
Investor Qualifications:Accredited Investors
Minimum Investment Requirement:$50,000
Secondary Market Trading:
Following a one-year holding period, shares are eligible to become unrestricted and resold in the public market (Symbol: GBTC)

認定投資家(Accredited Investors)とは・・・
1933年証券法(以下「証券法」という。)に基づく規則Dの規則501(a)に定義されている。過去2年間の年間所得は200,000ドル(または配偶者と一緒に300,000ドル)または100万ドルを超える純資産額を超えている自然人。

機関投資家が主に購入する形となっていて、売却までに、1年保有しなければいけないルールがあります。

GBTCとして公の市場に出てくるのは、認定投資家たちが1年保有した後ということになります。

発行済が、192,704,400で、シェアあたり11.88米ドルなので、約23億米ドル規模となっています。(*2018年7月26日現在)

シェアあたりが、0.00099897BTCなので、規模としては、約192,500BTC規模です。

他にも、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、イーサリアム・クラシック(ETC)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)、ジーキャッシュ(ZEC)などで組成しているInvestment Trustも販売しています。

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カストディアンは、Xapoになっています。

Xapoは、香港法人で、カルフォルニアのパロアルトにオフィスを構えていて、ビットコインなどのウォレット、販売、管理、保管などのサービスを提供していて、推定で1兆円を超える規模のビットコイン(BTC)をスイスを始めとしたシェルターで保管しているとされています。

CBOEのビットコイン(BTC)ETFは?

ビットコイン(BTC)のETFについては、さまざまな法人が申請していますが、2018年7月末時点で、まだ1件も承認されていません。

ETFの問題点として・・・

1940年投資会社法をベースとして

・ETFの価格基準の曖昧さ
・ETFの管理組織の存在
・流動性の低さ

などが挙げられています。

CBOEが申請しているビットコイン(BTC)ETFである「SolidX Bitcoin Shares」は、

ビットコイン(BTC)の米ドル価格については、市場価格と乖離が発生しないように、

Bitstamp(スロベニア拠点、イギリスにオフィス)
GDAX (f/k/a Coinbase)(カルフォルニア拠点)
Gemini (ニューヨーク拠点)
itBit (ニューヨーク拠点)
bitFlyer(ニューヨーク拠点)
Kraken(サンフランシスコ拠点)

各取引所とOTC取引します。

*OTC取引は、
 Over-The-Counterで、取引所ではなく、店頭での直接取引きのこと。

運営については、

Van Eck Securities Corporation:マーケティング
SolidX Management:スポンサー(Sponsor)
Delaware Trust Company:受託者(Trustee)
Trust. Foreside Fund Services:マーケティング(Marketing Agent)
Bank of New York Mellonが、資金の管理(Cash Custodian)、管理(Administrator)、やり取り(Transfer Agent)を引き受ける形となっています。

*カストディアン(Custodian)は、
 投資家などに代わって有価証券などの管理(カストディ)する機関のことを指します。

として関わっており、指摘されている問題点をクリアしている形になっています。

Van EckからSECへの文書も、2018年7月20日付けで公開されています。

CBOEの申請した「「SolidX Bitcoin Shares」については、6月26日に文書が公開されているので、

・45日後である、8月10日
・45日の延長があると、9月24日

までに認可について発表されることになります。

ビットコイン(BTC)ETFが認可されると?


仮想通貨投資家であるNicholas Merten氏は・・・

「ETFがリリースされることで、投資家はビットコイン(BTC)をリタイアメント(年金)のポートフォリオに追加することができます。世界の年金に関する市場は、約41.3兆米ドルなので、ビットコイン(BTC)が、世界の年金のわずか1%を占めたら、クリプト・カントリー・エクスポージャーの4,130億米ドルが、仮想通貨/暗号通貨市場に流れ込むことになる。」

と発言しています。

2018年7月下旬の仮想通貨/暗号通貨の時価総額は、約3,000億米ドル、ビットコイン(BTC)の時価総額は、約1,420億米ドルです。

単純計算で、3倍のお金がビットコイン(BTC)に流れ込んでくるとすると、1BTC=8,300米ドル から 1BTC=24,900米ドルという計算になります。

あくまで皮算用のお話ですが、ETFが仮想通貨/暗号通貨にもたらす影響は大きなものになる可能性があります。

それと共に、GBTCについては、購入後1年の保有期間などが設定されている関係で、機関投資家たちが、ビットコイン(BTC)ETFへ流れる可能性があると言えます。

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