トルコが2021年後半からCBDC(デジタルリラ)のパイロットテストを開始すると発表しました。
2019年半ばからCBDCの可能性について調査しており、パイロットテスト開始へとつながりました。
トルコがCBDCの導入を目指す理由の1つに、高いインフレ率にあります。
2020年11月は14%です。
トルコ、11月インフレ率が急上昇-中銀への引き締め継続圧力高まる
CDBCはまだどの国・地域でも完全に立ち上げられたものはなく、これからの技術になります。
CBDCの特徴
CBDC:Central Bank Digital Currenciesは、中央銀行が発行する法定通貨である国のデジタル通貨です。
CBDCの狙いとしては、
・より簡単な監視、より管理しやすいキャッシュフロー
・規制当局が利用できる財政政策ツールの拡大
・サービスの支払いに現地通貨の使用を奨励(米ドル等ではなく)
・脱税やマネーロンダリング防止
などが挙げられます。
CBDCの種類
技術によって主に2つのカテゴリ
・W-CBDC (wholesale, commercial)
・Retail CBDC
に分類されます。
W-CBDC (wholesale, commercial)は。
中央銀行が管理する決済システムで、中央銀行の口座に資金を持つ金融機関などが使いもの
→銀行がエスクローとして機能するケースが多い国際貿易の銀行間取引や振込決済に限定されます。
Retail CBDCは、
規制当局によって発行および管理される新しい形式の中央銀行マネー
→目的としてはキャッシュレス社会への以降促進と法定通貨の発行と処理コストの削減です。
CBDCへの取り組みを開始している国・地域
リストは・・・
IMF Working Paper A Survey of Research on Retail Central Bank Digital Currency WP/20/104
CBDCの作成は外部委託できる
上記IMFのレポート内でのチェックポイントの1つは、
The creation of the CBDC could be done by the monetary authority, or, as with physical currency, outsourced following adequate governance and cybersecurity measures.
creation could be outsourced, issuance will remain a prerogative of the monetary authority
ブロックチェーン等の暗号資産(仮想通貨/暗号通貨)の技術が使われるケースが多いため、外部委託がどの企業や技術を指すのか?研究・調査が必要となります。