僕の事業投資では失敗だらけ

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世の中には、「金持ち父さん貧乏父さん」でいうところの、投資家クワドランド・・・。

他の経営者に投資をして、自分は分け前が入った銀行口座だけを眺めていればいいという状態を実現している人たちも、確かにいる。「一体どうやったら、 そんな夢のようなことが実現できるのか!?」これを追求している中で僕がたどり着いたものが、FC(フランチャイズ・チェーン)だった。

一撃1億7,000万円飛ばした詐欺投資案件の悪夢を暴露する

例えば、宣伝広告費として1通のメールマガジンを配信するのに20万円だった場合。本当に費用相当の結果を得ることができるのだろうか・・・札束を燃やすような覚悟で、ドキドキしながら、試行錯誤し、やっっとの思いで、資金を投入する経営者が多い。

その一方で、事業投資案件で、利回りの案内がある場合には、100万円、200万円をポンっと簡単に出してしまう。

「1年で12%・・・よし、100万円投資すると12万円のリターンか!頼できる人だし、着実にゲインできそうだから、投資してみるか。」

そういった思考回路で取り組んでいる場合が多い。

実は、僕も、とある方からの紹介で、私募ファンド系の毎月分配型の事業投資案件に2010年から海外で臨んでいた。為替の状況によって、多少上下するが、毎月約5%近くも振り込まれる案件だった。当然、はじめのうちは、信頼できる方経由の紹介とは言え、半信半疑で臨んでいたため、数百万円くらいしか入れていなかったのだが。毎月銀行口座に振り込まれる、5%近くの毎月分配に次第に目が眩み、2011年頃には、毎月のように一千万円単位、時には数千万円単位のお金を、追加投資する形で、入れるようになってしまったのだ。

そして・・・2012年上旬、2010年から運用開始していた分が、元本回収まで行った頃には、累計で1億7,000万円もの大金を、たった一つの毎月分配型案件に、投資してしまっていたのである。

1億7,000万円の5%・・・。想像してみて頂きたい。毎月何もしないでも、勝手に毎月850万円もの現金が、銀行口座に振り込まれるのだ。普通に考えれば、こんな非常識なことなのだが、案件が2010年からずっと続いていた・・・ということもあり、次第に非常識が常識に感じるようになり、同時に安易に欲に目が眩んだ。かつて僕自身が自分のために固い決意と共に立てた、投資戦略MAPに基づく投資戦略術。メインエンジンの投資、サブエンジンの投資、それぞれへの的確な分散投資。このセオリーを無視した投資をしてしまったことになる。

自ら構築した戦略術を無視して、いつのまにかたった一つの案件に、戦略レベルの規模の大金を投入してしまっていたのだ。

そして・・・忘れもしない。2012年5月に突然かかってきた一本の電話。該当投資案件「崩壊」のお知らせ。

しかもその後、この「崩壊」は、巧妙に仕組まれた詐欺案件であることが発覚。弁護士を立てて、集団訴訟をするに至った。集団訴訟は起こしたのだが、運営元は最初から超・計画的にやっていたこともあり、いまだに解決には至っていない。大元は逃亡生活どころか、すでに世界中に散らした掴んだ大金を下に、何ごともなかったかのように、自由気ままな生活を送っているようだ。

僕の投じた1億7,000万円もの現金は、当然ながら回収できるわけもない。

孔明:
「なんであんな投資案件に、大金を一撃で入れてしまったのだろう・・・。」

残ったのは後悔の念だけだ。何よりも、自分自身のバカさが悔しくてならない。

投資のプロでも事業投資で失敗する

ハッキリと言おう。今だから言えること。「世の中甘くはない!(キッパリ)」甘い囁きには、必ず悪意が潜んでいる。

たとえば、未だに類似の毎月分配型の事業投資案件は、たまに耳にするが、その大多数は、仕組まれた崩壊をすることになる。すなわち、詐欺目的に立ちあげられ、運営されているものなのだ。結論として私募ファンドの類でまともなものは一つもない。

僕が信頼する方の知り合いということで、僕も何も確認すること無く、信頼してしまったのだが、まとめてみんな騙されてしまっていたのである。

2012年、兜町近辺で、証券会社のオーナー社長たちが、軒並み別の毎月分配型の私募ファンド系事業投資案件で、4億円とか、5億円もの大金を、ぶっ飛ばしまくったようだ。毎月分配型で毎月12%の案件と聴いていた。僕もかつてこの12%案件には、参加するかどうかを、迷った位なので・・・。

証券会社のオーナー社長さんたち。投資のプロ中のプロと言われる方々が参加していた、私募ファンド系事業投資案件でさえ、結局は、ぶっ飛んだのだ。証券会社のオーナー社長レベルではない、普通の投資家が、参加して生き残れるこの手の案件など果たして見つけることなどできるのだろうか?冷静になって、単純に考えれば分かることだったのだ。

元本回収可能な事業投資案件に巡り合う事自体が難しい

投資仲間たちと共に投資をした事業。合計約3,000万円の資金を投入して取締役2人に事業を遂行してもらう形の事業があった。

事業に投資をして、ほったらかし・・・ではなく。投資家側が、事業運営側にアドバイスをし続けたりヘルプをする形で、2年間半以上。

しかし、事業開始から2年半かけて、2,000万円もの金(カネ)が溶けて行った・・・。それでも、ようやくほんの僅かではあるが、毎月の収益化が見え始めた段階で、投資家たちとの話し合いと決定の上、3,000万円出資した内の、今後使わないであろう1,000万円分を引かせて頂いた時事件が発生した。

突然、事業運営側の取締役たちが、辞表を出したり、(通常取締役は自分で辞表を出しても意味が無いのだが・・・)

「投資家たちが資本金を引いたからだ!」「精神的なダメージを受けた!」

と言い出し、もめ出したのだ。事業に投資をしたことに対する収益を受け取るどころか、約2,000万円を溶かし、運営側も事業を完全放棄、事業自体もどうもならない・・・。投資家側と事業運営側の間に、遺恨だけが残ってしまう事業投資・・・というのもリアルに体験してしまった。以降は、感情が激しく燃え上がる類の、泥沼化である。

資本を出した仲間たちは、それぞれのビジネスの道でかなりの実績を叩き出している面々。

・・・にも関わらず、事業投資という視点から見た時、散々な結果で終わってしまったのだ。自分で立ち上げ運営するビジネスの形なら、売上・利益を叩き出すことを着実に遂行できるのだが。2,000万円を溶かして失敗した事業投資だけでなく、他人が経営する事業に投資をして収益を上げることの難しさ・・・というものを、高い勉強代を払って学ぶことになった。

このように通常、他人が行う事業に出資をしたとしても、事業からの収益を受け取るどころか、事業自体が成り立つこと自体も難しい。これまで僕は、仲間たちの誘いに乗る形で、様々な事業投資というものに金(カネ)を投じて来たが、まずまともに上手く行った試しがなかった・・・。僕は今、僕と同じ過ちを、大切な仲間たちには、してほしくないと思う。

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