ダンキンドーナツの中国展開とフランチャイズ

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ダンキンドーナツが、中国で、今後1,400店舗展開される予定になっています。

アメリカのダンキン・ブランズ社は、(Dunkin’ Brands Group Inc)ダンキンドーナツ(Dunkin’ Donuts)を今後20年で、1,400店舗以上中国の北京・広東省、マカオ、香港で新規開店するフランチャイズ契約を締結しました。
第一号店は、2015年第4四半期にオープン予定です。

ダンキンドーナツのグループ会社

1950年設立で、アメリカマサチューセッツ州が本社。

2011年に株式公開し、Nasdaq市場にDunkin’ Brands Group Inc(DNKN)として上場しているファーストフードチェーンで、

・ダンキンドーナツ(Dunkin’ Donuts)・バスキン・ロビンス(Baskin-Robbins)

のブランドを持っています。

バスキン・ロビンスという名前よりは、31アイスクリームのほうが馴染みがあると思います。

ダンキンドーナツは、アメリカの他、世界30カ国で3,100店舗以上を展開しています。

すでに中国で16店舗展開していますが、その他のアジア地域としては、韓国、台湾、タイ、フィリピンなどです。

フランチャイズ契約の相手はシンガポール法人

Golden Cup Pte Ltdと長期のマスターフランチャイズ契約を結んでいます。

Golden Cup Pte Ltdは、

1)Jasmine Asset Holding Ltd 2)Jollibee Worldwide Pte Ltd

のジョイントベンチャーのシンガポール法人です。

1)Jasmine Asset Holding Ltd

RRJ Capital Master Fund II, L.P.によって保有されている会社で、香港とシンガポールにオフィスを構え、アジアを中心に投資をしています。

RRJ Capital Master Fund II, L.Pは、2011年3月に、リチャード・オン(Richard Ong)マレー・チャイニーズの投資家で、中国最大規模であるHopu FundのCEOによって設立されています。

2)Jollibee Worldwide Pte Ltd

Jollibee Foods Corporationによって保有されているシンガポール法人で、Jollibee Foods Corporationは、ジョリビーは、フィリピンのファーストフードチェーントップ企業です。

2014年3月時点で、フィリピン国内で、2,217店舗を展開

内訳としては、直営・フランチャイズを合わせて、

・ハンバーガーのジョリビー:828店
・チキンバーベキュのイナサル:450店
・中華のチョウキン:405店
・ケーキのレッドリボン:287店
・ピザのグリーンウィッチ:202店
・バーガーキング:35店

となっています。

日本でのダンキンドーナツの展開

日本では、ダンキンドーナツは、1970年から1998年まで展開していました。

最初はセゾングループ、次に吉野家がフランチャイズ形式で運営していましたが、業績不振により撤退したため、日本から姿を消しています。(一部沖縄の米軍基地内には店舗があるようです)

ダスキンによる、ミスタードーナツとの競合があり、厳しい戦いになったようですが、ミスタードーナツは、中国の上海に出店しています。

ちなみに、フィリピンでは、1981年からGolden Donuts Inc.により、ダンキンドーナツが展開されています。

投資会社とフィリピンのフランチャイズTOP企業により、今後どういった形で中華圏での店舗拡大計画が遂行されるか注目です。

ジョリビーの現在の展開状況

フィリピンNo1のファーストフードチェン、ジョリビー(Jolibee)が2017年日本に上陸予定です。

マクドナルドがフィリピンでNo1になれない最大の要因が、このジョリビーの人気なのです。

ジョリビーは、Jollibee Foods Corporation(JFC)1978年創業で、飲食業がメインです。

関連会社として、
Fresh N’ Famous Foods, Inc
Red RibbonBakeshop, Inc
Mang Inasal Phils., Inc
Perf Restaurants, Inc
Super Foods Group
Golden Plate Pte Ltd

などがあり、

2015年9月時点で、直営・フランチャイズを合わせて、

・ハンバーガーのジョリビー
・チキンバーベキュのイナサル
・中華のチョウキン
・ケーキのレッドリボン
・ピザのグリーンウィッチ
・バーガーキング

などのブランドで、

フィリピン国内:2,393店舗
フィリピン国外:630店舗
国内外合計  :3,023店舗

アメリカ、香港、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、カタール、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(ドバイ)で展開しています。

フィリピン証券取引所に上場しており、総合指数(PSEi)採用銘柄で、2020年までに世界7位のフードチェーンに成長する見込みとなっています。

ジョリビーのアメリカでの展開

ジョリビーは、すでに87店舗をアメリカで展開していますが、さらなる成長を求めて、2015年10月に、アメリカのハンバーガーチェーンスマッシュバーガーの株40%を取得しました。

実際には、関連会社のBee Good Incを通じて、SJBF LLC(Smashburger Master LLCの関連会社)の株を取得しています。

スマッシュバーガーの拠点は、コロラド州デンバーで、339店舗を展開しており、2011年から2015年までの売上は、毎年30%の伸び率を記録しているアメリカで最も勢いがあるハンバーガーチェンの1つです。

国内では、「高級品質で美味しい」と評判のようで、現地の成長著しいハンバーガーチェンと組むことで、共に成長できるとの目論見があります。

株の取得については、

2018年から2021年の間に35%
2019年から2026年の間に25%

でも合意がされており、将来的には、ジョリビーが100%の株を持つ予定となっています。

ベトナムと今後の世界展開の予定

ベトナムでの、フランチャイズ契約での展開を正式に始めました。

フランチャイズは、5年契約でシステム全て提供される形で、費用は、45億から50億ベトナム・ドン(約2,420万から2,680万円)

1996年にベトナムにJollibee Vietnamを設立し、直営店を出店し、現在では、73店舗に拡大しています。

ちなみに、フィリピンでフランチャイズを出店する場合の費用は、2,000万ペソから3,00万ペソ(約5,100万から7,650万円)となっています。

2016年にイタリア、カナダ、マレーシア、オマーン
2017年にオーストラリア、日本

で展開を予定しています。

OFW(Oversea Filipino Worker)海外出稼ぎ労働者が、ほとんどの国にいるので、どこの国でも、ある程度の売上が期待できるのが強みです。

フィリピン国内でのショッピングモールなどのデベロップメント事業や、中国でのドンキンドーナツの展開など、さまざまな事業に取り組み、拡大しているジョリビー。

すでにフィリピン総合指数(PSEi)構成銘柄中約3%を占めていますが、今後世界でも有数のチェーンに成長することで、一段と株価が大きく上がっていく可能性があります。

photo credit: The Adventures in Subic and Clark via photopin (license)

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