マクドナルド(McDonald’s)社が、40年に渡って、ハインツ(Heinz)社のトマトケチャップを採用していましたが、2013年10月に提携を解消し、他社へ変更する旨発表しました。
ハインツ社は、1876年にアメリカで創業した、トマトケチャップでは、世界流通・販売量世界第1位の企業です。
提携を解消した背景には、ハインツ社が、競合他社であるバーガーキング(Burger King)社の関連会社になったためです。
ハインツ社をブラジルの投資会社が買収
バーガーキング社とハインツ社。
2010年にバーガーキング社、2013年にハインツ社が、3G Capitalという会社の傘下に入っています。
3G Capital社は、ブラジル系の投資会社で、
ブラジルの資産家
・Jorge Paulo Lemann氏
・Marcel Herrmann Telles氏
・Carlos da Veiga Sicupira氏
が資金を提供しています。
2008年には、世界第3位のビール会社バドワイザーなどを販売しているアメリカのアンハイザー・ブッシュ社(Anheuser-Busch)が、ベルギーのインベブ社(InBev)に買収され、世界第1位のビール会社が誕生しましたが、その際には、上記3名が取締役に就任し、大胆な経費削減を実施し、経営を効率化させました。
バーガーキング社も同様に、従業員の5%を解雇し、直営店をフランチャイズに切り替え、経費削減・経営効率化を進めていました。
ちなみにハインツ社の買収は、投資の神様として有名なBerkshire-Hathaway社のウォーレン・バフェット(Buffett)氏と共同で実施されました。
次々と新しい会社の買収を計画
2014年8月からバーガーキングは、カナダのコーヒー・ドーナツチェーンティム・ホートンズ(Tim Hortons)と新会社を設立する交渉に入っています。
ティム・ホートンズは、約4,500店舗を北米中心に展開しており、新会社を設立することになると、バーガーキングの約1万3,000店舗を合わせ、世界3位規模のフードチェーンとなります。
本社機能をカナダに移転する計画も進められており、法人税を軽減され、より効率的な経営が実現することになります。
買収ファンドの設立も
また、3G Capital社は、2014年11月に、コカ・コーラ(Coca-Cola)の買収ファンド設立を発表しています。
すでに投資銀行などから50億USD規模の資金提供の話がついており、コカコーラ社の9.7%の株式を保有しているバフェット氏とパートナーシップを取る可能性もあるようです。
老舗大手企業が動く時には、投資会社が様々な形で関わっていることが多いです。
世界規模の会社を次々買収して、経営を効率化していく3G Capital社を含めた投資会社から、今後も目を離すことはできません。