配車サービスのUberをマニラで利用してみました。
・現金での支払がいらない
・迎えの車両の到着時間がリアルタイムにわかる
のでかなり便利だと思いました。
マレーシアに滞在していた時、電話でタクシー配車をお願いしても、数分後に折り返し電話があり「ノータクシー」と言われることが度々あり、ゲッソリした記憶があります。
Uberが展開している国は
Uberは、2009年3月にアメリカ・カリフォルニア州 サンフランシスコで設立
世界53カ国、250都市で展開しており、日本は東京で利用することができます。
投資家としては、Google Ventures、LOWERCASE、Menlo、GlodmanSachs、FirstLoud、BENCHMARKの各社になっています。
東洋経済新報社によると、2014年6月に、投資信託大手フィデリティ・インベストメントなどから12億ドルの出資があり、12月にはカタール投資庁などから12億ドルを追加調達したとみられており、6月時点で180億ドルだった企業価値は、12月に400億ドル(約4.8兆円)になっています。
その一方で、2014年に入ってからは、ドイツ、スペイン、フランス、オランダでサービス停止を求める運動があり、インドでは、ニューデリーで営業停止になるなど、タクシー業界からの反発があります。
Uber利用手順
Uberの利用手順は、
1)専用アプリをモバイル端末にダウンロード
2)アプリを起動して、個人情報を登録する
3)乗車場所を指定し、リクエストボタンを押す
4)降車場所を指定する
5)車両番号とドライバー情報が表示されるので待機
6)到着したら乗り込む
7)ドライバーが端末のメーターをONにする
8)目的地を詳しく指定する
9)到着したら降りる
10)アプリを起動して、金額確認・ドライバー評価を入力
となります。
登録と利用する際のポイントは、
1)アプリ登録電話番号
2)クレジットカード情報登録
3)利用時間帯
4)プロモーションコード
があります。
1)アプリ登録電話番号
Uberアプリを起動して、ユーザー登録をする際、氏名・電話番号・クレジットカード情報を入力しますが、電話番号はドライバーから配車の時に見つからないなど直接電話があるので、使用している端末に入っているSIMカードの番号確認をしておいたほうが良いです。
2)クレジットカード情報登録
クレジットカードは、端末のカメラ機能で読み取り・登録が可能ですが、デビットカードは、登録できない、もしくは、登録できてもエラーになる場合があります。そのため、クレジットカードと合わせて複数枚の情報を登録しておいたほうが良いです。
3)利用時間帯
ピーク時には、料金が2倍などの設定になっているようなので、利用する前には利用時間と金額を確認しておく必要があります。概算見積もり機能があるので、乗車依頼前に確認することが可能です。
4)プロモーションコード
プロモーションコードを入力することで、無料乗車クーポン発行キャンペーンがあります。フィリピン・マニラの場合は、300PHP分(約790円)が発行されました。300PHP分無くなるまで複数回乗車することが可能です。
Uber利用レポートin フィリピン・マニラ
今回利用したのはフィリピンのマニラです。
現地のニュースで度々タクシー運転手による強盗が報道されています。
流しのタクシーは沢山通りかかりますが、強盗タクシーに遭遇してしまうと、その時点で持ち物が全部無くなってしまうので、Uberを利用しました。
マカティ中心部で、アプリを起動して、乗車場所を指定、リクエストボタンを押してから、車両到着まで、約1分でした。
ロックウェルという場所でも車両到着まで、約3分でした。
利用料金は、
基本料金が40PHP+走行距離
1回目:9分25秒乗車、3.45キロ、78.47PHP
2回目:10分乗車、2.32キロ、73.59PHP
経路・料金などが明記されたレシートが、登録メールアドレスに届くので、サラリーマンの場合は、経理申請などにも利用できます。
目的地までも混雑している道を迂回して最短時間で到着でき、今までのタクシー利用経験からすると、150PHP位は覚悟している距離だったので、約半額で、快適に利用することができました。
稼働台数がまだ少ないので、中心部以外で手配しようと考えると、待機時間が長くなる可能性がありますが、
アプリを起動すると、
・乗車場所付近にUber車両
・車が到着するまでの目安時間
が表示されるので、依頼するかはその時点で選択できます。
強盗タクシーの可能性、チップの要求などを考えると、マニラで車両移動する際は、Uber最優先です。
Uberの法人形態
Uberは、2009年設立され、アメリカ・サンフランシスコを拠点とし、70を超える都市で事業を行っています。
スマートフォンアプリを提供して、
・客を乗せたい運転手さん
・移動したいと考えている顧客
をマッチングし、利用が終わった後は、顧客のクレジットカードから料金を徴収するという、顧客同士を直接つなぎ合わせる事業を行っています。
Uberの法人構造
親会社:アメリカ法人(本社)
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子会社:オランダ法人(Uber B.V.)
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子会社:オランダ法人(Raiser Operations B.V.)
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孫会社:現地法人
シドニーでUberを利用した場合、料金が100ドルだとすると、オランダ法人が、100ドル受け取り、その後、ドライバーに75ドルが支払われます。
オランダ法人からオーストラリア法人へは、事業資金に8.5%が上乗せして支払われます。
8.5%の上乗せが、オーストラリア法人を活用したタックススキームで有効になっています。
カナダの場合は、100ドルの内、80ドルがドライバーに支払われ、20ドル分は、オランダ法人に入るとされています。
オランダ法人は、全部で10社ありますが、その内1社だけに従業員がいる形で、あとの9社は、持株会社もしくはシェルカンパニーとみられています。
世界的な租税回避議論の高まり
オランダ法人の子会社として、バミューダ法人Uber Intenational C.Vがあります。
このバミューダ法人に、オランダ法人Uber B.V.にわずかな利益を残して、資金を移動していますが、無形固定資産のライセンス契約が結ばれているため、課税対象とはなりません。
現地のUber法人の収入とならず、また、外国法人から運転手に支払われているので、歳入庁からは、企業が見えない形になっています。
世界的に租税回避については、議論が高まってきています。
所得税に関して、過去50年の間で、企業負担は、47%から19%に急落しており、残りの81%が、現地の労働者になっているのは、不公平という意見があります。
先日、マレーシアのジョホールバルで、Uberを利用しましたが、
ドライバーさんが、
「イリーガル(不法)のサービスだから、タクシー運転手がうるさい。」
と言っていました。
利用者からすると、タクシー会社電話をして、配車を依頼しても、「ノータクシー」と一言だけ言われて、あとはどうしようもなかったり、チップを請求されたりという環境よりは、よっぽと良いのですが。。。
既存権益と新世代のサービスとの葛藤が、これから数年は続きそうです。