子供のみらいと教育費の皮算用

サラリーマンのキャッシュフローと資産分散

海外への親子留学が注目され、さまざまなメディアで紹介されている。

例えば、マレーシア・ジョホールバルにある「マルボロカレッジ」。

マルボロという地域にある170年の歴史を持っているイギリスでも指折りの名門校が、マレーシアに進出してきた形になる。

イギリス王室のキャサリン妃が、通学していた学校として有名。

アメリカやヨーロッパよりも、低価格ながら同等の教育が受けられるととても注目を集めた。

実際学費はどうなっているかというと、「マルボロカレッジ」公式HPには、2016年・2017年の毎年の学費として・・・

Preparatory School – Day
(Year 7 and Year 8)
101,850RM

Senior School – Boarding
(Lower Sixth and Upper Sixth/Year 12 and Year 13)
177,450RM

という記述がある。

1マレーシアリンギット=26円で計算すると、

101,850RM=約265万円
177,450RM=約461万円

になる。

この学費を見て、どのように感じるだろうか?

日本の学校に通った場合は・・・

・幼稚園から高校までの費用

文部科学省が平成26年1月10日に発表した、「平成24年度「子供の学習費調査」の結果について」によると、

幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間について、

各学年ごとの学校教育費、学校給食費、学校外活動費を合計した数字は、

すべて公立に通った場合では、約500万円
すべて私立に通った場合では、約1,677万円

とされている。

・大学の入学費用と在学費用

日本政策金融公庫が平成27年2月20日に発表した「教育費負担の実態調査結果」

私立短大:78.2万円+284.4万円=362.6万円
国公立大学:83.2万円+428万円=511.2万円
私立大学文系:104.3万円+588万円=692.3万円
私立大学理系:109.9万円+677.6万円=787.5万円

合計すると、

幼稚園から大学まで、
全て国公立の学校に通って、約1,000万円
全て私立の学校に通って、約2,464万円

という計算になる。

以前は手軽と言われていたマレーシアの留学費用水準。

学費が毎年のように上昇したこともあるようだが、日本の教育費用に比べるとやはり高い水準であることが分かる。

平均所得と生活費についての統計結果

日本国税庁から発表された、平成26年(2014年)度版の平均年収を見ると・・・

・サラリーマン平均年収表

年齢 男性 / 女性
70歳以上: 359万円 / 204万円
65〜69歳: 389万円 / 201万円
60〜64歳: 477万円 / 227万円
55〜59歳: 632万円 / 270万円
50〜54歳: 656万円 / 291万円
45〜49歳: 629万円 / 290万円
40〜44歳: 564万円 / 290万円
35〜39歳: 502万円 / 293万円
30〜34歳: 446万円 / 301万円
25〜29歳: 378万円 / 279万円
20〜24歳: 265万円 / 231万円
19歳以下: 157万円 / 104万円
対象年齢平均: 514万円 / 272万円

※国税庁 平成26年分 民間給与実態統計調査結果より

例えば、大学を卒業した23歳から60歳まで働くとして皮算用してみると、

55〜59歳: 632万円✕5年=3,160万円
50〜54歳: 656万円✕5年=3,280万円
45〜49歳: 629万円✕5年=3,145万円
40〜44歳: 564万円✕5年=2,820万円
35〜39歳: 502万円✕5年=2,510万円
30〜34歳: 446万円✕5年=2,230万円
25〜29歳: 378万円✕5年=1,890万円
20〜24歳: 265万円✕2年=530万円

合計:1億9,565万円

1つの会社で勤めあげることで、生涯で約1億9,565万円を稼ぎだすことができると計算できる。

総務省統計局が、平成27年11月27日に発表した「家計調査報告(2人以上の世帯)」では、

平均消費支出が、282,401円

食料:72,573円
住居:19,543円
水道・高熱;18,191円
家具・家事用品:10,180円
被服及び履物:11,468円
保健医療:13,118円
交通・通信:39,253円
教育:12,805円(授業料・補助教育費など)
教養娯楽:27,590円
その他:57,681円(仕送り金、諸雑費など)

ここから単純に、教育費:12,805円を除くと、269,596円となる。

・子供の教育費用
・生活費
・給与

それぞれの数字からざっくり計算すると、

23歳から60歳で、

生涯賃金:1億9,565万円
生活費 :1億2,940万円
残り  :6,625万円

ここから日本の学校に子供1人が通った場合の学費を差し引くと、

4,161万円から5,625万円

が手元に残るということ皮算用になる。

現役サラリーマン生活ありきの皮算用

先日、シャープが7,000人のリストラを発表したように、これまで、日本の高度成長期を牽引してきた大企業で次々と異変が起こっている。

産業構造や時代の変化により、これまでの成長モデルの限界が到来。

事業の見直しなどを随時迫られている状況だ。

統計データとして結果が出ている、10年間の企業生存率1パーセントの壁。

10年以上存続できたからといっても、また次の厳しい10年が待ち構えている。

経済が、右肩上がりの成長を見せている中では、過去の事例や経験から、延長線上に未来を思い描けたけれど、

今の日本では、全く意味を持たない、希望的観測に過ぎなくなってしまっている。

そんな中、家族を持ち、生活していく上で、収入源を確保し、なるべく自分たちが思い望むライフスタイルを送りたいと考える。

自分たちの理想と残酷な現実。

この2つに挟まれ、現役サラリーマンは、苦悩させられる日々を送っている。

そんな中、予期せずにリストラされてしまったら・・・

子供が希望した通りの学習環境を整えるのが難しくなる可能性がある。

「生涯年収5億円倶楽部」メンバーたちが、不測の事態に陥ってた時を考えながらも、為替変動もヘッジする形で資産を守るため活用しているもの。

追伸

上手く資産分散を考え、いかに自分が働かなくても、増える仕組みに取り組むことができるか。

時間がなくなってしまい、切羽詰まった状況で考えるのではなく、あらかじめ、支出が予測できるのであれば、10年・20年単位で準備しておくことで、ハードルを大きく引き下げることができる。

追伸2

子供の将来を考えて取り組みを開始した後・・・

15年後・・・

子どもが私立高校に入った。

3年間にかかるコストは、合計360万円。毎月10万円だった。

毎月の学費10万円を◯◯◯◯した資金の中から毎月引き出し続けた。

18年後・・・

子どもが私立系文化系大学に入学することになった。東京に住むことになり、毎月9万円の仕送りをすることになった。

大学4年間でかかる合計コストは690万円。4年間の仕送りの合計は432万円。

4年間に渡り、毎月25万円の負担になったが、このお金も全額◯◯◯◯した資金で賄った。

ということが可能となる。

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