現役サラリーマンが副業に必死になるのは時間のムダか?

サラリーマンのキャッシュフローと資産分散

2016年版「中小企業白書」によると・・・

中小企業の数は、

2009年:420万者
2012年:385万者
2014年:381万者

開業者と廃業者の数は、2012年から2014年の間で、

開業者:7.2万者
廃業者:4.8万者

全体として、減少傾向にあるものの、ペースは緩やかになっており、中小企業に対する金融機関の貸出態度や、借り入れ難易度の推移は、改善傾向にあるとされている。

まだ、数字としては、大きく現れていないが、今、日本国として取り組んでいる政策の方向性をここから読み取ることができる。

統計として数字が明らかになっている

たとえば、160万円の元手で、株式相場から100億円を超える現金を抜き取ったというお話を聞いて、

「自分も全く同じことができる」

とは、ほとんどの人が考えないだろう。

株式相場の厳しさを知っていても、知らなくても、可能性がほぼ皆無であることは、瞬時に理解できるから。

宝くじの場合は・・・

1等3億円は、ほぼ外れるのが分かっているけれど

「当たれば儲けもの」

というスタンスで、取り組んでいるので、文句を言う人はいない。

実のところ、

日本人が、宝くじを80年買い続けて1等が当たる確率は、0.00797%

という数字があるようだ。

メディアで取り上げられている数億円をゲットしたという成功事例は、ほんの一握りにスポットが当てられている形で、周りにはたくさんのしかばねが転がっている。

これまでの経験から、

「なんとなく、自分で取り組んだとしても、同じ結果は、簡単には出ないだろうな・・・。」

と、感じているから、可能性を夢見るものの、全く同じ結果を掴み取ろうと真剣に取り組む人は少ない、

一方で、副業ビジネスとなると様子は、異なってくる。

AmazonやeBayを利用した物販ビジネスで稼ぐ方法が、情報商材として数多く販売されている。

最新のツールを使って、価格差がある商品を見つけ転売するなど、具体性と再現性があると紹介されている。

手にできるとされている報酬が、株式投資や宝くじに比べ少額だからだろうか。

「空いた時間を使って、自分にも手軽に出来そう!」

と感じて、取り組みを開始する人が多い。

けれども・・・情報が使い古されたものだったり、同じような考えの人が多く参入することで、一気に焦土化し、使えないものとなってしまう。

そしてまた別の情報を探し求めて、新しい商材の購入を繰り返すことに・・・。

副業として、物販に取り組んでいるメンバーが、多く陥ってしまっている現象だろう。

副業ビジネスの場合は、目標としている金額が、現実味のある数字なこともあるのか、自分の作業量が少なく、努力出来なかったから稼げなかった・・・

と自分の責任として、捉えてしまうところがあり、情報の正確性と鮮度を確かめることもおろそかになりがちになる。

そもそも論になるが、

「副業ビジネスで大きく稼ごう」

としているマインドが間違っていたりする。

売れる商品を発見するためのビジネスセンスなどというのは、すぐに廃れてしまうし、売れ筋商品というものは、すぐに売れなくなるので、人に頼る、売れ筋商品に頼るという戦略術だと、とうてい1年、2年、5年も持たない。

副業ビジネスで、本業を超える収入を得ることができないばかりか、結局は、教材代ばかりがかさみ、時間のムダということにもなりかねないのだ。

必死になると「必ず死ぬ」

昔から日本人的気質や思考の中に、

「決死の覚悟」

「命がけ」

「必死」

・・・などという言葉を美しく感じる感性が根付いている。

これは金融資本主義の時代になった、現代社会でも続いていて、大企業で働くサラリーマンにしても、自分で事業を営む経営者にしても、

「決死の覚悟」

「命がけ」

「必死」

・・・という言葉に美徳のようなものを感じている方々が多い。

一心不乱に念じながら一か八かの願掛けをすれば、難関を突破して問題解決や、目標達成ができると、信じている方々が。

しかし、現実的には、

「決死の覚悟」

「命がけ」

「必死」

・・・というマインドセットで、ビジネスや投資に臨む者たちは、サラリーマンの世界でも、経営者の世界でも共通して、「極めて短命」である。

たとえば、僕が現役サラリーマン時代を振り返る形で記憶を辿ってみると、この手の言葉を容易に口にして、毎日残業をして、深夜遅くまで働いている上司、先輩たちに限って、早期にリストラ対象となり会社から消えた。

独立起業後、様々な業種業態の経営者たちと触れ合う機会が増えた。

その時に、この手の言葉を容易に口にして、前のめりになって事業を推進しようとする先輩経営者たちに限って、事業を飛ばしたりして、大幅に減速するか、経営の世界から姿を消す場合が多い。

現役サラリーマンとして活動しながら、

「一日も早く独立起業して、お金持ちになりたい!」

・・・と思っているかもしれない。

しかし、もしも今すぐ、「独立起業をしてお金持ちになることができた」

・・・としたら、その後にどういう日常が待ち構えているのかまで、思考を走らせてみる必要がある。

まずは「独立起業」という部分。

果たして、ずっと死ぬまで「経営者」であり続けられるだろうか?

5年で10人の内1人しか生き残れない。10年で100人の内1人しか生き残れないというのが経営者の道である。

経営者として活躍できるのは、70歳までとすると・・・

仮に、39歳で独立起業したら、残り31年間も、経営者であり続けなければならない。

29歳で独立起業したら、残り41年間も、経営者であり続けなければならない。

生き残るための戦略術を全く持たないまま、一刻も早く「独立起業」することが幸せなのか?

準備を用意周到に整え、後からゆっくり「独立起業」することが幸せなのか?

自分自身はどちらの方が幸せなのか?今一度考える必要がある。

再現性が確認されている戦略術

真田孔明が現役サラリーマン時代、アジアマーケティング担当として、東南アジア各国に出張し、現地の経営者さんたちと、ビジネスを共にしてきた。

各国のビジネス環境を考えても、今の日本ほど新規創業者が、恵まれている国はどこにもない。

新規創業者に対して要求されているのは、日本居住者ということだけ。

学歴、職歴、ビジネス経験、会社経営経験などは、問われることがない。

にもかかわらず、1,000万円、2,000万円規模のお金が、国と地方の銀行から創業融資という形で、新規創業者に渡っているのだ。

これからの方針として、国が積極的に取り組んでいることになる。

実際、孔明弟の場合は、中堅の大学を卒業してはいるが、卒業後就職したのは上場企業ではなく、従業員が数人しかいない小規模な無名の酪農会社だった。

そして、月収も10年間に渡り20万円/月を超えたことは一度もなかったのだ。

けれども、法人を新規に設立してから、わずか6ヶ月で法人口座着金ベースで、2,000万円の創業融資獲得に成功してしまっている。

ただあくまでも、生き残ることができる方程式に則って、ステップ・バイ・ステップで、歩みを進めて行ったから、獲得できたのであって・・・。

好きなことを仕事にして、独立起業したのではない。

儲けることを前提として、独立起業してしまうと、厳しい生存競争が待ち構えている。

10年、20年と生き残るための戦略術を持った状態で独立起業するか?

何も持たず、単なる辞する自信だけで独立起業するか?

入り口の時点で、未来がほぼ確定してしまっていると言っても過言ではないのだ。

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