ビットコインのウォレットをインターネット上に作成したのが、始まりだった。
それから、ビットコインを個人的に研究し始めた。
当時はビットコインは、1ビットコイン800ドル前後で取引されていてインターネット上でバブルが起きていると言われていて、
あの日銀総裁黒田バスーカさんや、FRBのバーナンキさんも、「注目している」と言わしめるほどの存在だった。
ヨーロッパのキプロスで金融危機があった際、ビットコインが逃げ先になったり、アメリカ政府がデフォルト(債務不履行)、銀行が潰れたりしたので、ビットコインが人気になった。
また、中国も共産党が資産凍結する可能性があって、富裕層がビットコインに殺到。
バブル状態になった。
ビットコインが世界で始めて取引されたのは2010年。
アメリカフロリダ州の男性がピザ2枚と1万ビットコインを交換したと言われている。
それが1ビットコイン800ドルに変化したのですから、そのピザ屋さんは8億円もの価値を受け取ったことになる。
億万長者!
たったピザ一枚を売っただけなのに!
仮想通貨/暗号通貨のバブルに乗っかるためには
仮想通貨/暗号通貨バブルに乗っかるためには・・・
1)仮想通貨/暗号通貨の口座を開設する
2)取引所のガイドに従って、お金を入金する
3)着金の確認が取れたら、仮想通貨/暗号通貨を購入する
この3つのステップだけ。
眺めている人には、何も恩恵はない。
リスクを承知の上で、仮想通貨/暗号通貨を購入した人にのみ、大きなリターンがもたらされる可能性がある。
これまでに仮想通貨/暗号通貨を購入してきた人たちは、軒並み大きなリターンが獲得できる状態にある。
リターンといっても、投資した現実世界のお金対比になるので、現実世界のお金に戻すまでは、確定されていないのだが・・・
どこの取引所で口座を開設すれば良いか?
仮想通貨/暗号通貨の取引量が1つの目安となる。
取引所を比較する際参考になるのは、CryptoCurrency Market Capitalizationsに掲載されている取引所ランキング。
日本語対応で、現実世界のお金を入金して、仮想通貨/暗号通貨ができる取引所としては。
などがある。
ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ネム(XEM)、ダッシュ(DASH)、イーサリアムクラシック(ETC)、モネロ(XMR)、オーガ(REP)、ジーキャッシュ(ZEC)、ファクトム(FCT)、リスク(LSK)
取引所によって、取り扱っている仮想通貨/暗号通貨と取扱手数料に違いがあるので、その点はチェックが必要になる。
価格が上がった要因は?
もともと、
「仮想通貨?実態がないんでしょ??持っていても意味ないじゃん。」
「仮想通貨は、持っていてもほとんど使えないし、現実世界の通貨のほうが信用できる。」
と考えていた人たちも、仮想通貨/暗号通貨の大きな値上がりを聞いて、ソワソワしているのだろう。
仮想通貨/暗号通貨が大きく注目されたキッカケは、
2017年4月1日に日本で施行された「仮想通貨関連法」。
(実際は、仮想通貨交換業者を登録制にするなどを盛り込んだ「銀行法施行令等の一部を改正する政令等」)
これによって、仮想通貨交換業者=仮想通貨取引所などの登録が必要となり、国にとっても無視できない存在になったことが明らかに。
過去のバブルとの比較
Bitcoin’s epic rise leaves late-1990s tech bubble in the dust https://t.co/gag6NGoSrT pic.twitter.com/BWybCv3b1s
— Bloomberg Technology (@technology) 2017年8月29日
「スポーク・インベストメント・グループ」は、ビットコインと過去のバブルについての価格上昇率の比較結果を発表した。
・1994年からのテクノロジー
・2000年からの住宅建築
・20009年からのバイオテクノロジー
・2015年からのビットコイン(BTC)
それぞれのバブルでの、取引期間と価格変動率の相関関係になる。
ビットコインは、すでに2,000%以上の上昇率を見せている一方で、3つのバブルの中で最も大きな上昇率を見せたテクノロジーバブルでも、1,000%を超えの程度になっている。
歴史的なバブルとは比較にならない状態で、明らかに価格が急上昇しすぎであることが伺える。
果たして、今後どのように価格が収束していくのか?
1994年からのテクノロジーバブルは、1,500日=約4年で一度天井を付けて下落し、5,500日=15年で、再び価格が上昇し、高値を更新している状態になる。
関連記事:
ビットコイン(Bitcoin)の値上がり・値下がりと今後
リップル(Ripple/XRP)のトレンドと今後の動向に関する考察
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO:
「ビットコインを「詐欺だ」!」
ウォーレン・バフェット氏:
「ビットコインはバブル、ビットコインを評価することはできない、なぜならビットコインは価値を生み出す資産ではないからだ」
ゆうちょ銀行副社長佐護氏:
「ビットコインはバブル、適正価格は100米ドル」
ビットコインについて、凄腕投資家とされる方々が、次々に「バブル」「詐欺」といった懐疑的な表現をされている。
ビットコインの価格は、2017年に入って、
1月1日:1BTC=970米ドル台
11月現在では、1BTC=8,100米ドル台
約8倍になっている。
従来の金融商品の価格の伸びや、「バブル」の歴史から見ても、とんでもない速度で、価格が上昇しているので、今ある言葉からチョイスすると、「バブル」としか表現できないということだろう。
ビットコインの価格を上昇させるニュース
2017年後半になって、ビットコインの価格が、大きく上昇しているのには、アメリカでの動きが関係していると言える。
中でも、大きなものが、
・CMEによるビットコイン先物開始
だろう。
2017年10月31日に、世界有数かつ多様なデリバティブ市場であるシカゴマーカンタイル取引所(CME:Chicago Mercantile Exchange)グループが、2017年第4四半期に「ビットコイン先物」のサービスを開始すると発表。
CMEにビットコイン先物の上場に伴って、
・世界最大の上場ヘッジファンド「マン・グループ」が、投資先としてメニューに追加することを発表
・日本のマネックスグループ下のアメリカトレードステーション社が、ビットコイン先物の売買の取り次ぎサービスなどの開始を発表
とヘッジファンドや証券会社を通じて、最低でも1,000億米ドル規模の資金が、流入すると見られている。
*ビットコインの時価総額が、1,360億米ドルなので、7割ほどに当たる資金量
また、ビットコインの普及という部分では、
・アメリカ大手取引所が銀行口座と連携し、簡単に仮想通貨購入が可能に
顧客が1,200万人居るとされるアメリカの大手仮想通貨/暗号通貨取引所「Coinbase」では、アメリカの銀行と連携して、仮想通貨/暗号通貨を送金手続きなしで購入できるように。
これまでは、
銀行口座→ 送金→ 仮想通貨/暗号通貨取引所口座→ 仮想通貨/暗号通貨購入
と銀行口座から取引所口座への送金が必要であったが、銀行残高から直接購入できるようになっている。
・スマホ決済アプリからのビットコイン売買が可能に
アメリカの決済Fintech企業「Square」(スクエア社)では、アプリ「スクエア・キャッシュ」で、ビットコインの売買が可能になるサービスをテスト導入。
世界的なものとしては、
・ATMでビットコインの購入が可能に
法定通貨との架け橋として、世界最大級のATM製造会社である「Hyosung」社が、自社で提供している「Just Cash」というATMで、ビットコインを購入可能にする計画を発表。
ATMでビットコインを購入すると、ビットコインのQRコードが印字されたレシートが発行されて、それを読み込んで、ウォレットに入金する仕組みになる。
個人投資家、機関投資家から資金が流れ込むための入口が、どんどんと作られている段階になる。
2016年には、仮想通貨/暗号通貨の情報を新聞、雑誌、テレビで、ほとんど目にすることは無かったが・・・
2017年になって、大きく取り上げられ、
Google Trendsでの
「ビットコイン」検索は、1年間で、8 から 100へ
「Bitcoin」検索は、1年間で、10 から 100へ
大きくその回数を伸ばし、人々が関心を持っているのが明らかになっている。
お金の常識からは外れているビットコイン
アフリカのジンバブエでは、以前からハイパーインフレにより、お金の価値がどんどんと失われていることが話題だったが、38年もの間君臨していたロバート・ムガベ大統領が、妻への権力委譲の意思を明確にしたことで、国軍によるクーデターが発生。
国軍が権力を掌握したことを受けて、ビットコインの価格は、ジンバブエ国内で、1BTC=13,499米ドルを一時記録した。
これまで国家での動乱によって、ビットコインの価格が上昇した事例としては、
キプロスが、IMFに支援援助を求めた2013年のキプロス・ショック
インドでの、2016年11月に、突如発表された高額紙幣の廃止
などが挙げられる。
現金の価値がなくなる、もしくは持っていても強制的に徴収されてしまうといった出来事の際に、ビットコインは逃避先とされてきた。
ビットコインは・・・
ナカモトサトシ氏が、2009年に作成した論文がスタートになっている。
論文では、
「1つの電子コインは、連続するデジタル署名のチェーンと定義される」
とし、
・管理者が通貨のコントロールしない
・世界中のコンピューターを使用して通貨を管理する
・暗号化の技術と不正な複製、使用を禁止できる仕組みで、信用力を持つ
暗号通貨=クリプトカーレンシーとされている。
法定通貨とビットコインを比較すると、違いがよく分かるだろう。
法定通貨(日本円の場合)
管理者:日本銀行
発行上限:なし
仲介者:銀行
使える場所:日本国内
手数料:国内送金・無料から数百円、海外送金・数千円
保管方法:銀行口座もしくは自宅
ビットコイン
管理者:なし
発行上限:2,100万ビットコイン
仲介者:取引所、マイナー
使える場所:取扱店舗(日本国外含む)
手数料:数円から数千円
保管方法:取引所口座・ウォレットアプリ・ペーパーウォレット
ビットコインは、
管理者がいなくて、
発行上限が決められていて、
硬貨、紙幣の形がなく、ネットワーク上にのみ存在し、
利用時は国境による制限がない
もの。
お金とは・・・
日本円であれば、日本銀行の管理の元、供給量を調整しながら発行・回収され、
国家への信用の元、価値が担保されている状態で、紙幣・硬貨の形あるものとして、手にとってその存在を確かめられるものになる。
この常識からすると、ビットコインには・・・
「管理者がいない」
「紙幣や硬貨として手にできない」
ので、多くの人が怪しいと感じるだろう。
管理者がいなければ、いくらでもデータを改ざんして、ニセモノを作り出すことができてしまう。
また、ネットワーク上にのみ存在するのであれば、天才ハッカーによって、盗まれてしまう。
さらに、開発者の思想の違いにより、ビットコインが分裂する事態も発生しているし、量子コンピューターによって、ビットコインの根幹である暗号化技術の解読が可能になり、価値が無くなってしまうというお話もある。
そのため、これまでの貨幣の歴史からすると、大きく特徴が異なっており、多くの人が、いまだその存在を疑っている。
ビットコインの保有割合についての調査
ネットリサーチの大手企業である株式会社マクロミルが、日本人20から69歳の男女10,000人に対して、ビットコインの認知度や保有率を調査結果では・・・
保有率は、2.7%
となっている。
「イノベーター理論」からすると、イノベーターはすでに参入済みで、現在はアーリーアダプターが参入している段階になる。
*「イノベーター理論」とは・・・
アメリカスタンフォード大学エベレット・M・ロジャース教授(Everett M. Rogers)が提唱したイノベーション普及に関する理論で、商品購入の態度を新商品購入の早い順に5つに分類したもの。
イノベーター(Innovators:革新者):2.5%
冒険心にあふれ、新しいものを進んで採用する人。アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者):13.5%
流行に敏感で、情報収集を自ら行い、判断する人。
他の消費層への影響力が大きく、
オピニオンリーダーとも呼ばれる。アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者):34%
比較的慎重派な人。
平均より早くに新しいものを取り入れる。
ブリッジピープルとも呼ばれる。レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者):34%
比較的懐疑的な人。
周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。
フォロワーズとも呼ばれる。ラガード(Laggards:遅滞者):16%
最も保守的な人。流行や世の中の動きに関心が薄い。
イノベーションが伝統になるまで採用しない。
伝統主義者とも訳される。
イノベーターとアーリーアダプターを足すと、16%になり、このタイミングまでに参入していると、市場が伸びていくのに合わせて、大きく資産を伸ばせる可能性がある。
これはあくまで、日本国内での調査なので、ビットコインや仮想通貨/暗号通貨全体を表しているものではない。
また日本人が、株式・投資信託・社債をどれくらい保有しているのか?
日本証券業協会による全国、20歳以上の男女個人、7,000人に対して行われた調査「証券投資に関する全国調査」では、
金融商品の保有実態は、
預貯金:91.9%
株式:13%
投資信託:9%
公社債:3.6%
とされている。
(証券投資に関する全国調査(調査結果概要)平成27年11月より)
この数字からすると、ビットコインの保有率2.7%は、投資に関心がある層が、すでにある程度参入していると見ることもできる。
これからのビットコインの価格と「バブル」
ビットコインについて、賛否両論ある中で、今後ビットコインの価格はどうなっていくのか?
「2021年2月には、1BTC=100,000米ドルになる」
とハーバード大学の研究者デニス・ポルト(Dennis Porto)氏が考えを表明している。
ビットコインの価格は、
「半導体の集積率は、18カ月で2倍になる」
という「ムーアの法則」に沿って、2021年2月に10万米ドルを超えるというのだ。
たった、3年ちょっとで、
1BTC=8,000米ドルが、100,000米ドル!?
12.5倍もの価格になるのか?
あくまでも予測なので、1つの目安にすぎないが・・・
7年前の2011年に、ビットコインを1万米ドル分購入していたら、現在どうなっているか?
答えは・・・9億米ドル以上
わずか7年で、信じられないほど価格が上昇している。
それに比べると、12.5倍はとてもかわいいものに思えてしまう。
凄腕投資家たちが、
「ビットコインは、バブル」
とおっしゃるように、大きく価格が上昇したものは、いつか大きく下落する。
上昇スピードが速ければ速いほど、下落スピードも速い。
人生の内で、これほど短期間で、大きな伸びを見せる相場が、目の前で繰り広げられるのは、片手で数えられるほどだろう。
生きている間に、何度かは巡り合う「バブル」。
・「バブル」はなぜ繰り返すのか
・「バブル」を未然に防止する方策は何か
・「バブル」崩壊後の政策はどうあるべきか
・日本の「バブル」の経験から導かれる教訓は何か
有名大学の教授を中心として、2009年9月に開催されたディスカッションがある。
内閣府経済社会総合研究所「バブルの発生・崩壊とその教訓」(全43ページ)
その中で、
小幡績准教授:
「プロは自分の金でどうしていたのかということにお答えします。自分自身がそう成功したわけではありませんが、プロは全力で早めにバブルに乗って、すごく早く降ります。まだこの後逃したら嫌だなと思ったときには、オプション的にすごくリスクの高い、倍率の高いものを少しだけ掛け捨てで買います。要は,最初に全額倍になる定額預金を買って、1枚だけ宝くじを買って寝ている。あとは人に任せるというのがプロの対処法ではないでしょうか?」とお話しされている。
「バブル」を目の前にしている以上、「バブル」の定義からその対処方法まで、大学教授陣の分析を一読しておくと、新たな視点を手に入れることができるだろう。
追伸1
投資は余剰資金で取り組むのが大前提。
投資商品のリスクに応じて、投資額比率を決める。
「仮想通貨/暗号通貨がアツい!」
ということで、前のめりになってはいけない。
ハイリスク・ハイリターンなので、リスクに積極的なスタンスだとしても、総資産の10%まで留めるのが正解ではないだろうか。