2008年に、ナカモトサトシという人物によって書かれた論文。P2Pの仕組みを利用して通貨の発行・取引を分散処理し、暗号化技術を併用することで、発行元となる中央組織なしに通貨を発行・管理・維持できるという内容のものだった。
2009年に有志のプログラマーが集まり、論文を元に作成して出来上がったのが、ビットコイン(Bitcoin)となる。
・24時間いつでも世界中に
・非常に安い送金手数料で
・匿名で安全に
送金できる仮想通貨・暗号通貨。
発行元となる中央組織なしにビットコイン(Bitcoin)の取引は、マイニングと呼ばれるパソコンを利用した高度な計算によって、承認される。ビットコイン(Bitcoin)が広まるのを阻止しようとしても、P2Pとブロックチェーンの技術がそれを不可能としている。
ビットコイン(Bitcoin)を取り巻く世界の対応としては、
容認 :ドイツ、カナダ、ノルウェー、スウェーデン、シンガポール
黙認 :イギリス、アメリカ
警告 :インド、香港、キプロス
違法・禁止:タイ、ブラジル、中国、ロシア
となっている。
対応が異なっているものの、現状で利用可能な国が多く、ビットコイン(Bitcoin)の価値と利便性を、人々が徐々に認識し始めている。
仮想通貨を代表するビットコイン(Bitcoin)は、通貨としての存在価値のみを持つ、仮想通貨1.0に該当するけれども、仮想通貨2.0として、プラットフォームを提供して、その中の基軸通貨として仮想通貨を作り出すものが新たに出始めている。
仮想通貨2.0として、プラットフォームを提供して有名なものとして、金融・ビジネスのためのビットシェアーズ(BitiShares)やスマートコントラクトのイーサリアム(Ethereum)が挙げられる。
ビットシェアーズ(BitiShares)は、中国の投資家の資金を元に開発されて、BitUSDという米ドルと価値が連動する資産も開発されており、イーサリアム(Ethereum)は、ネットワーク内の暗号通貨イーサ(Ether)のクラウドファンディングで、約25億円の資金調達に成功したことでも話題となった。
ビットシェアーズ(BitiShares)の創設者で、イーサリアム(Ethereum)の元CEOでもある、チャールズ・ホスキンソン(Cahrles Hoskinson)という男がいる。
コロラド在住のIT企業家・数学者。メトロポリタン州立大学、コロラド大学ボルダー校にて数論と数学理論を学び、暗号分野に進んでいる。
この男が、新たに仮想通貨2.0として、カルダノ(CARDANO)立ち上げた。
カルダノ(CARDANO)とは?
これまでのゲーム・ギャンブルと大きく異るのは、一切不正ができない環境が提供される、次世代ゲームプラットフォーム。エイダ(ADA)を基軸通貨とし、エイダ(ADA)を賭けて、ユーザー同士でさまざまなゲームを楽しむことができる。
オンラインゲームとギャンブル市場の大きさ
オンラインゲーム市場規模は、スタートフォン、タブレット、PCの普及で急速な発展を遂げている。
2015年には、約2.4兆円で、2010年から約2倍になっている。
日本でのアプリ課金額は、
2011年:約82.2億
2012年:約139.9億(前年比 170%)
2013年:約205.8億(前年比 147%)
2014年:約279.3億(前年比 136%)
2015年:約362.3億(前年比 130%)
2016年:約441.7億(前年比 122%)
右肩上がりになっている。
このオンラインゲーム市場の急速な拡大は、無料でダウンロードできて、ユーザーが必要な時に追加で課金できる自由な基本形式に支えられてきた。
その中で、ゲームキャラクターを揃えるために、課金してみたものの、全く出現せずに、クレームになったケースなどが問題として上がるようになっている。
運営企業は、出現率を公表するなどで対応しているというが、今後、このようなケースでの規制などが入ってくる可能性がある。
オンラインでのゲームが活発になるのと同時に、注目されているのが、オンラインのギャンブル市場になる。
ゲーム市場に、ギャンブル市場を含めると、
オンラインゲーム市場:約2.4兆円
アプリ課金市場 :約0.3兆円
日本ギャンプル市場 :約24.7兆円
世界のカジノ市場 :約22.7兆円
オンラインゲーム市場規模は、
2010年:約121億ドル
2011年:約138億ドル
2012年:約154億ドル
2013年:約170億ドル
2014年:約181億ドル
2015年:約200億ドル
日本のギャンブル市場は、24兆7,400億円
パチンコ:約19兆4,000億円
中央競馬:約2兆4,000億円
地方競馬:約3.500億円
競輪 :約6,800億円
競艇 :約9,000億円
オートレース:約900億円
宝くじ :約9,200億円
世界のカジノ市場:約22.7兆円
アメリカ:約6.2兆円
マカオ :約4.5兆円
シンガポール:約0.6兆円
オンラインカジノ:約4兆円
約50兆円にも上っているという。
現在、オンラインカジノでユーザーがプレーをする際に気になっているのは、
・メンバー登録が必要になる
・利用手数料がかかる
・ゲームで不正されていないか
・払い戻しがきちんとされるか
オンラインカジノは、1つのサーバーで管理しているので、確率操作などが簡単にできてしまう。さらに、運営元が果たして資金を持っているのか?という透明性が確保されていないので、換金できない可能性があり、当然破綻というケースも考えられる。さらに、提供されている中のゲームでのみプレーが可能なので、自分でゲームを選択できない。完全にフェアな状態ではなく、カジノ側が有利な立ち位置でプレーヤーが遊ぶことになっている。
こういった点をクリアすることができれば、カジノに足を運んでいるお客さんが、オンラインカジノで気軽にプレーできることにつながるといえる。
そこに目をつけたのが、カルダノ(CARDANO)になる。
カルダノ(CARDANO)は、公平・透明・自律
公平・透明・自律、分散型の「ゲームフィールド」。
・不正ができない
・誰でもゲームを開発できる
・胴元(ハウス)になれる
というプラットフォームになる。
特徴としては、
・スマートコントラクト
あらゆる契約が、プログラムによって自動化されており、P2Pとブロックチェーン技術で、全ての契約内容が記録・公開され、公平性を保てる。
・オラクルシステム
カードをランダムに配布したり、予想市場の情報を提供するシステムのこと。現実世界の正しい情報を提供するサーバーになるが、胴元(ハウス)が、不正に確率を操作ができないように、オラクル提供会社を多方面から募集し、どのオラクルからカードなどが配布されるかわからない仕組みになっている。
・マッチング
P2Pネットワークを介して、ゲームマスターとゲームプレーヤーが即時につながることが可能。資金状況などで条件を満たすプレーヤーだけを探しだすこともできる。
・SDK
ゲームを作り上げるための道具箱が準備されているので、だれでも、ゲーム開発・コミュニティ運営、予想市場の作成が可能。
・ディーラー
暗号通貨エイダ(ADA)を保有していることで、誰でも自分のルールの元でゲームマスターになれる。
ブロックチェーン(Blockchain)技術でのスマートコントラクトと、P2Pネットワークによる安全性が確保された形でのゲームチップ・ポイントが管理され、システム内の暗号通貨エイダ(ADA)での決済機能がある。そのため、残高を全額引き出し可能なことが確定している。またSDK(ゲームを作るのに必要な道具箱)によって、だれもがゲームを開発して、リリースすることが可能となっている。
カルダノ(CARDANO)の登場によって、ラスベガス、マカオ、シンガポールに行かなくても、ほんの数分、仕事、家事の間に参加するライフスタイルに変わっていく可能性があるといえるのだ。
モノに価値はなぜ存在するか?
「金」を例にとると、紀元前より光り輝く特別なモノとして価値を持っている。
なぜ、価値を持っているのか?というと、埋蔵量が限られていて、大量に手にすることができないためだ。
金に魅了される人が多ければ、多いほど、より価値を持つことになる。つまり、モノの価値とは、量が左右しているということができる。
エイダ(ADA)の価値とは?
数に限りがあることが、価値が出る1つの要素であるが、それだけでは、多くの人がほしいとは考えない。
カルダノ(CARDANO)が、人を魅了する要素として可能性があるのが、
1)実績による信用・信頼
→チャールズ・ホスキンソンを始めとした開発チームの実績
2)安全性
→P2Pを利用することで、公平・安全性が担保されたプラットフォーム
3)品質の良さ
→SDK(道具箱)で誰でもゲームが開発可能な環境により、競争が起こり、ゲームが淘汰されていく。
4)企業の注目
→Fitech関連企業に多くの出資が集まっている現状。
5)環境の充実
→インターネット人口が年15%で増加し、今後も増加が見込まれている。
6)問題点の改善
→ハウスによる不正や、払い出し拒否などが発生しない仕組み。
7)市場の大きさ
→100兆円を超える市場をターゲットとしている。
・ADAは、従来の固定概念に縛られない自由なゲーム開発環境
・安心してゲームに参加できる膨大なユーザーのバイラル効果
現在の仮想通貨市場としては、市場規模が約14兆円、また種類は200以上に上っているので、オンランゲーム・ギャンブル市場の50兆円と合わせると、合計で約54兆円という規模になる。そこでのカルダノ(CARDANO)の可能性がある。
エイダ(ADA)については、正式オープンした後に、中のゲームに参加するときに利用できるし、また価格の推移を見て、売り抜けることもできる。このあたりは、投資対象としつつも、遊び感覚を持って取り組みたいと考えている。
ちなみに、エイダ(ADA)のプレセールのスケジュールは、
第一期:6週間・40億エイダ(ADA)→日本のみ
第二期:8週間・45.45億エイダ(ADA)→日本のみ
第三期:10週間・58.33億エイダ(ADA)→アジア
第四期:12週間・107.69億エイダ(ADA)→アメリカ・カナダ除く世界
とされており、日本で先行発売となっている。総数630億エイダ(ADA)のうち、252億エイダ(ADA)が交換される予定。
ちなみに、カルダノ(CARDANO)の組織図としては、
・カルダノの経営、ADA発行:CARDANO FUNDATION
・プラットフォーム運営:CARDANO (マン島法人)
・開発受託:Input Output HK(香港法人)
・交換受託:アテインコーポレーション(日本法人)
という形になっている。
エイダ(ADA)を購入してみる
カルダノ(CARDANO)は、2016年第4四半期リリースを予定している。設計書などは出来上がっている状態で、2016年3月現在では、完成に向けて作業をしている。
その中で、プリセールという形で、エイダ(ADA)が販売されている。様々な代理店から購入が可能になっているようだ。
今回は、インターネットで全ての取引を完結させるために、エイダ(ADA)をプレセールで購入できるとされているMr.Ripple JAPANを利用することに。
まずは、Mr.Ripple JAPANでアカウント開設。
運転免許証と住所証明書のデータをアップロードすることで、口座認証が完了。
その後、指定の口座に日本円を入金し、購入体制が整う。
日本円からエイダ(ADA)にいきなり交換することはできず、日本円→ビットコイン(Bitcoin)→エイダ(ADA)という順番となる。
無事、Mr.Ripple JAPANのアカウントに、エイダ(ADA)が反映された。
ADAが取引所Bittrexに上場
#Ada is now publicly trading on #Bittrex! https://t.co/cAP7bzH3Fh #Cardano #blockchain #cryptocurrency
— Cardano Community (@cardanocom) 2017年10月2日
2017年10月に入って、ADAが、大手取引所のBittrexに上場。
大きく注目を集めている。
価格は、1ADA=0.01から0.09米ドルと、上場直後に大きく値が動いている。