2017年8月頃に運用している仮想通貨/暗号通貨のポートフォリオを公開したことで話題になったAltMoneyFund。
ホームページでパフォーマンスを確認してみると・・・
2017年は、+11,115% ESTIMATED* という結果が掲載されています。
1万%超えなので、1万米ドル → 100万米ドル以上になっているということです。
100万円 → 1億円以上です。
運用を委託する形で、これだけの結果が得られるとしたら驚きです。
どれだけの手数料が徴収されているのか?は明らかになっていません。
また現時点でのポートフォリオは明記されていないので、公開されている8月時点のポートフォリオを参考にし、2017年度のリターンを計算してみます。
なお、ポートフォリオを組み替えていたとしても、信頼できる取引所として、Poloniexを挙げているので、ポートフォリオに組み込んでいるのは、Poloniex取扱銘柄ではないかと考えられます。
2017年1月1日と12月31日の価格からすると・・・
37銘柄で構成されているポートフォリオ。
ビットコインとアルトコインの2017年1月1日と12月31日の価格から、パフォーマンスを計算してみます。
数字は、Cryptocurrency Market Capitalizations(CMC)を参照します。
ポートフォリオの中で、Tether USD(USDT)、Gnosis(GNO)、Bitcoin(BTC)の割合は、0.1%として計算
すると・・・
1万米ドル → 841,035米ドル 8,310.4% になりました。
*Nautiluscoin(NAUT)は、CMCで「Inactive」になっているので、投資元本に含んでいますが、パフォーマンスからは除外しています。また、Gnosis(GNO)は、1月1日時点では価格が掲載されていないので、除外しています。
8月以前・以降にポートフォリオを組み替えて、より高いパフォーマンスを叩き出したことが分かりました。
ちなみに、仮想通貨/暗号通貨の銘柄と市場規模は・・・
1月1日:617銘柄、17,700,314,429米ドル
12月31日:1,335銘柄、572,873,181,088米ドル
伸び率は、3,137%なので、市場平均を大きく上回ったパフォーマンスになっています。
時価総額TOP20位に投資していたとしたら?
少数精鋭のほうがパフォーマンスの軍配が上がるのでは?という疑問が沸き起こります。
そこで、2017年1月1日時点での時価総額TOP20位までの中で、1つだけを1万米ドル分購入していた場合を検証してみます。
単純計算で結果は、
リップル(XRP):3,241,590米ドルへ 32,315.9%
ネム(XEM):2,542,834米ドルへ 25,328.3%
ステラ(XLM):1,303,445米ドルへ 12,934.5%
リスク(LSK):1,273,336米ドルへ 12,633.4%
20分の4で、パフォーマンスが良いアルトコインがありました。
確信もしくはひらめきがあり、どれかのアルトコインに1万米ドル投入していたら、投資家の素質があったということです。
ただ当時の状況からすると、上記4つのアルトコインの1つだけ、もしくは4つだけを購入しておくのは難しく、また価格が上昇していう中で保有し続けるのも難しかったのではないかと思います。
時価総額のくくりで分散投資していたら?
2017年1月1日時点で時価総額順に分散していたらどうなったか?
時価総額20位に、500米ドルずつ分散していたら・・・
1万米ドル → 648,036米ドルへ 6,380.36%
時価総額50位に、200米ドルずつ分散していたら・・・
1万米ドル → 614,917米ドルへ 6,049.17%
時価総額100位までに、100米ドルずつ分散していたら・・・
1万米ドル → 901257米ドルへ 8,912.58%
時価総額200位までに、50米ドルずつ分散していたら・・・
1万米ドル → 1,330,086米ドルへ 13,200.86%
20位と50位までではあまり変わりはなく、200位までになると、倍のパフォーマンスになっています。
管理が大変で、各取引所での取引手数料(0.25%往復で合計0.5%など)と送金手数料がかかるので、単純計算通りにはいきませんが・・・
少額ずつ分散していたほうが、パフォーマンスが高かったという結果になっています。
中には、プロジェクトがストップしてしまったものがあり、投資資金がほぼ無価値になっているものがありますが、Verge(XVG)のように、恐ろしいパフォーマンスを出すアルトコインが潜んでいる可能性があり、その1つだけで大きくパフォーマンスが良くなっています。
「Inactive」でCMCでの価格掲載がなくなってしまったアルトコインは・・・
Swiscoin(SCN)、YbCoin(YBC)、Scotcoin(SCOT)、Round(ROUND)、Hacker Gold(HKG)、NautilusCoin(NAUT)、PLAY(PLS)、Bela(BELA)、StabilityShares(XSI)、Horizon(HZ)、Diem(DIEM)、XCurrency(XC)、MMNXT(MMNXT)です。
取引所上場銘柄に分散していたら?
複数の取引所にまたがって分散投資するのには、手間がかかりすぎる・・・
1つの取引所に絞ってみるとどうなるのか?
PoloniexとBittrexのケースで2017年度を検証してみます。
現在上場している銘柄をベースにし、2017年1月1日と12月31の価格を比較し、算出します。
1月1日時点で、CMCに価格が掲載されていないものは除外すると・・・
Poloniex:60銘柄(166.66米ドルずつ分散)
1万米ドル → 875,845米ドルへ 8,658%
Bittrex:140銘柄(71.4米ドルずつ分散)
1万米ドル → 2,175,604米ドルへ 21,656%
という結果になりました。
Bittrexのパフォーマンスは、ちょっと目を疑いましたが・・・10万%超えが5つあるので、そうなっているのです。
・Verge(XVG):925,610%(マイニング可・通貨型)
・HempCoin(THC):125,514%(マイニング可・通貨型)
・Groestlcoin(GRS):113,555%(マイニング可・通貨型)
・PIVX(PIVX):131,869%(通貨型)
・Shift(SHIFT):104,481%(通貨型)
ちなみに、取引所で話題のBinanceの場合は・・・
Binance:24銘柄(416.66米ドルずつ分散)
1万米ドル → 8,819,881米ドルへ 88,198%
Binanceは、2017年7月時点での取引所設置なので、上場しているのが100銘柄以上ありますが、2017年1月1日時点でCMCに価格が掲載されていたのが、24のみになります。7月時点でパフォーマンスが良い銘柄を上場させているでしょうから、パフォーマンスはとても高い数字です。
価格が爆上がりしても、流動性の面で、高値付近で利益確定するのが難しいケースがあるといえども、2017年のBittrex銘柄のパフォーマンスはとてつもないものがあります。
言えるのは・・・
1)1つの取引所の全銘柄に分散
2)自己管理が難しいので取引所のハッキングリスク有り
3)大きく値上がりしたのは、通貨型
4)2018年は、Binanceに注目
1)
市場が右肩上がりになるのであれば、1つの取引所の全銘柄を、決めた資金の中で平等に分配して購入しておく戦術の1つになるということです。
それぞれのアルトコインを調査して、思い入れを持ってしまうと、上がったら「よしっ!」下がったら「ダメだ・・・」とスマートフォンのチャートを見て一喜一憂してしまいます。夢と希望を持って、前のめりになっている状態です。
1つの取引所の全銘柄といった形で思いっきり分散しておくことで、値動きに一喜一憂せずに済むのではないでしょうか。
取引所への上場は、お金を積んだら可能というお話もありますが、上場銘柄は選定されているものなので、ICOやプレセールで当たるか外れるかといった一か八かよりも値上がり面でのリスクは低いと言えます。
2)
管理する銘柄数が多いので、全てを自分のウォレットで管理するというのはとても難しいです。
そのため取引所がハッキングされたり、不正引き出しで被害が出てしまうと、期待したパフォーマンスにならないので、安全面でのリスクは高いと言えます。
3)
大きく伸びる銘柄の特徴としては、通貨型ということです。プラットフォーム型・トークンではない点に注目すべきです。トークンの多くは、ICO・プレセールが実施されているので、取引所上場時点で大きく価格が伸びている可能性があります。取引所でだれでも買える状態から伸びる銘柄では、通貨型という捉え方です。
4)
2017年1月以降に新たに市場に公開された銘柄が多く上場しているBinanceは、2018年の検証先として面白いのではないかと考えています。
ビットコインの価格だけが、2018年は1,000万円に、2020年には1億円にといった形で大胆な予測が出てきて、ついついビットコインばかりに目をむけがちですが・・・その影で、大きく成長しているアルトコインがあります。
2018年は、アルトコインを上手く活用して資産増を目指していきます。