仮想通貨/暗号通貨GOXの歴史3つ

仮想通貨の最新トレンド

2018年1月26日コインチェック社から不正に引き出されたのが、約580億円(5.4億NEM(XEM))です。

*27日に補償方法が確定、88.549円×保有数で算出した金額が、日本円でコインチェックウォレットに返金になりました。

取引と出入金が一部停止しており、今後の対応はこれから決めるという事態に陥っています。

仮想通貨/暗号通貨の用語で、GOXする。というものがあります。

GOX=取引所がハッキングされて資産が引き出されること、流出すること、破綻することを意味します。

GOXの由来は、2014年2月にハッキングされ約74万ビットコインが流出 → その後破綻したMt.GOX社のGOXです。Mt.GOX社の破綻は、約385億円相当です。

2014年のMt.GOX社の流出 → 破綻以降も、大手取引所にはハッキングが行われ、度々資産が流出しています。

2015年には、イギリスの大手取引所であるBitstampから約590万ドル(当時で約6億5,000万円)
2016年には、香港の大手取引所であるBitfinexから約7,784万米ドル(当時で約85億6,000万円)

という事件が発生しています。

ちなみに、Bitstamp、Bitfinexともに2018年1月26日時点で、ビットコインを始め仮想通貨/暗号通貨の大手取引所として君臨しています。

それぞれのケースで、ビットコインの価格がどのように動いたのか?数日の価格の変動率を確認していきます。

2014年2月Mt.GOX社が取引停止から民事再生法適用までの期間

2月9日:ビットコインの引き出しが停止
2月17日:「さらに作業が必要」
2月20日:「公表できる進展はなし」
2月25日11時:取引停止
2月28日:民事再生法適用

ビットコインの引き出しが停止されてから、約20日間で民事再生法が適用されました。

(チャートは、Trading Viewのものを使用しています。)

2月11日は、前日の高値から約86%の大きな下落です。

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2月23日から25日までで、約38%の下落です。

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2月上旬の高値から、2月25日の取引停止までには、約52%の下落です。

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2015年1月Bitstampからの流出

運用しているホットウォレットから、19,000BTCが不正に引き出されました。2015年1月4日に攻撃を受けた形跡を発見して、サービスを停止。流出したのは、ホットウォレットの12%でした。

当時は、1BTC=約310米ドルでしたので、約590万米ドル=約6億5,000万円相当。2018年1月時点だと、209億円相当になります。

この時の価格の下落は・・・約20%でした。

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その後の戻りは、約14.6%でした。

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2016年8月Bitfinexからの流出

2016年8月3日、119,756BTCが不正に引き出されました。

当時は、1BTC=約650米ドルでしたので、約7,784万米ドル=約85億6,000万円相当。2018年1月時点だと、1,449億円相当になります。

この時の価格の下落は・・・約29%でした。

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その後、5日で約10.7%戻しています。

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共通点は・・・

BitstampとBitfinexの流出後のビットコインの価格推移の共通点は、

・不正引き出しがあると、約20%以上の下落は発生する
・下落直後の戻りは、約10%以上ある

ということです。

Mt.GOXの場合は、ビットコインの引き出し停止から、対応にかなりの時間を要しているので、BitstampとBitfinexのケースとは異なります。

今回のコインチェックの不正引き出しは、どちらで収束するのでしょうか?

コインチェックのNEM(XEM)不正引き出しでは・・・

ビットコインの価格は、1月26日で、一時約12%下落しています。

今回は、ビットコインの不正引き出しではなく、NEM(XEM)の不正引き出しになります。そのため、どれほどNEM(XEM)の価格が下落しているか?

1月26日に約25%になります。

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これから、10%程度の戻しがあった後、さらに下落していくのか?価格が安定していくのか?これは、コインチェックの対応により異なる形になりそうです。

ちなみに、今回コインチェック社が、NEM(XEM)をマルチシグなしで保管していたのが、不正引き出しされた1つの要因になります。

マルチシグとは、multi signatureを略した言い方で、複数人の承認(署名)がなければ、送金できないNEMの防衛の仕組みになります。

1月27日補償内容が確定

1月26日に不正送金されたNEMの補償について

総額 : 5億2300万XEM
保有者数 : 約26万人
補償方法 : NEMの保有者全員に、日本円でコインチェックウォレットに返金いたします。
算出方法 : NEMの取扱高が国内外含め最も多いテックビューロ株式会社の運営する仮想通貨取引所ZaifのXEM/JPY (NEM/JPY)を参考にし、出来高の加重平均を使って価格を算出いたします。算出期間は、CoincheckにおけるNEMの売買停止時から本リリース時までの加重平均の価格で、JPYにて返金いたします。
算出期間  : 売買停止時(2018/01/26 12:09 日本時間)〜本リリース配信時(2018/01/27 23:00 日本時間)
補償金額  : 88.549円×保有数
補償時期等 : 補償時期や手続きの方法に関しましては、現在検討中です。なお、返金原資については自己資金より実施させていただきます。

「保有数」なので、どれだけのXEMが補償対象となっているのかは分かりませんが、とんでもなくJPYがある企業ということが分かりました。

この発表を受けて、NEM(XEM)の価格が、約15%上昇しました。

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(チャートは、Trading Viewのものを使用しています。)

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