11月28日に大垣共立銀行がマレーシアのMaybankと業務提携覚書を締結したことが発表されました。
目的としては、取引企業の東南アジア進出サポート体制の強化で、
・現地情報の提供
・会計・法律事務所の紹介
・現地での預金口座開設、外国為替サービス
・債務保証の信用状の発行
などを提供する予定とのこと。
現地法人を設立して、事業を展開する場合、条件が厳しく設立してすぐに融資を受けることは難しいですが、進出する際に融資を受けることができるとわかっていると、最初から事業計画に集中することができますね。また現地情報の提供を受けることができるので、現地調査のために、駐在員事務所を開設、人員配置も業種によっては、不要になる可能性があります。海外展開を狙っている企業にとっては、利用価値が高いサービスといえるのではないでしょうか。
▼提携先のMaybank
1960年に設立され、マレーシア、カンボジア、ブルネイ、シンガポールで展開しており、インドネシア、フィリピンではグループ銀行で展開しています。マレーシア国内に、約400ヶ所の営業拠点があり、グループ全体では20カ国、2,200ヶ所以上の拠点があり、
「ブルームバーグ・マーケッツ・マガジン」の世界最強の銀行ランキングで13位に、英ファイナンシャル・タイムズが発行する銀行業界誌「ザ・バンカー」の世界の銀行ランキングで、95位にランクインしています。クアラルンプールでも、ジョホールバルでもよく支店を見かけるマレーシア最大の商業銀行です。
▼みずほ銀行も
2011年1月11日にMaybankマレーシアと
・ローン、ファイナンスなどの提携
・両行のネットワークの相互提供
・案件の相互紹介
また2013年9月6日に、Maybankカンボジアとコーポレートファイナンスに強みを有するメイバンクの各種金融サービスを通じて、日系企業の進出支援体制の充実を図ることを目的として業務提携覚書の締結を発表しています。
▼国際融資シェアで首位に
9月15日に国際決済銀行(BIS)が発表した国際融資の世界シェアで、日本勢が首位になりました。海外の国へ融資を伸ばし、残高ベースでのシェアが2013年3月末には13%となりました。1980年台には海外拠点の拡充を図り、バブル崩壊前の1989年には、39%に達していましたが、バブル崩壊後は、海外展開を縮小していました。現在は、国内での貸出金利、利益率が低いため積極的に海外融資へ取り組むようになっており、アジアの新興国向けばかりではなく、南米やカリブ海地域、アメリカ向けへの融資も行っています。
▼日本国内で足場固め
法人として、将来海外展開を考えている場合、日本と海外の展開を全く別のものとして捉えるのではなく、日本で、4から3引いて1残る黒字経営をし、銀行融資を受けることができる体制を整える。並行して、展開予定の海外現地とパイプがある日本の銀行との取引を考えてみる。というのも良いのではないでしょうか。