マイナス金利で年利0.01%・・・資産分散の考え方

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2016年1月29日日本銀行政策決定会合で、マイナス金利の導入が決定された。日本に導入されるのは史上初。マイナス金利を導入の意図としては、金利引き下げで、

・民間銀行→日本銀行=預入れ減
・民間銀行→市場=貸付け増

民間銀行が、日本銀行にお金を預ける量が減り、民間銀行から市場に流れだすお金の量が増え投資や融資が、これまでより活発に行われること。

目標としているインフレ率2%を達成するための1つの手段になり、日本とアメリカの金利差が広がることで、高金利通貨を求めて、米ドルが買われ、円安になることが期待されている。

一方で、銀行としては、預金を集めれば集まるほど損することになるので、銀行の「預金離れ」が加速することに。

その現れとして、日経新聞の3月4日分記事によると、

    2016年3月7日から、みずほ銀行が、定期預金の金利を金額や期間にかかわらず年0.025%から年0.01%に引き下げると発表。三井住友信託銀行も一部を除く大半の定期預金で同様に引き下げる。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行は、すでに同水準に下げており、大手5行で預金金利引き下げの足並みがそろった。

定期預金の利率が、年0.01%・・・

たとえば、毎月5万円を捻出して、貯蓄に回して・・・毎月5万円、毎年60万円(5万円×12ヶ月間)・・・

地道に貯金をし続けて、5年間合計で300万円を貯蓄。

将来何かあった時のために!

・・・ということで、安全な案件で運用しようと考えて、銀行の定期預金を10年で組んだとすると・・・

定期預金の利息は、300万円×0.01%×10年=3,000円・・・

計算間違いかな・・・と最初目を疑ってしまったが、1年で300円10年で3,000円。

これが、今の金利水準での利息になる。冷静に考えれば金利0.01%・・・というのは、非常に恐ろしい。

なぜなら、300万円を投資して、金利で300万円を獲得するのに、なんと・・・1万年間もかかってしまうからだ。

金利が元本分に到達するまでに、1万年・・。預金保護制度があるので、300万円の元本の心配はないとはいえ、万が一ぶっ飛んでしまった時には、金利分の僅かな部分しか獲得していないことになる。

金利による収益の部分が、投資した元本分まで到達するのに、1万年というあり得ない結果を提示されているにも関わらず、「ローリスク」の投資としてカウントしてしまっている思考回路。

10年間もお金を寝かし続けているのに、10年間という気の遠くなるような歳月を浪費させたリスクに対するリターンが、たったの3,000円・・・・。

僕たちは、他の投資案件を含め考える時に、スタンスを改めなければならない。

投資スタンスを決定する

「投資」は「分散」。

ここの部分に関しては、もはや議論することは無いだろう。

かつて、世界を驚愕させた日本の高度成長期。

日経平均株価ベースで、1970年に購入した500万円分の日本株は、1990年には、約2億円以上になっていた・・・。

しかし、その後に訪れたバブル崩壊。日経平均株価は大暴落し、1990年に購入した500万円分の日本株は、2010年には、約200万円前後になってしまった・・・。

その一方で、世界各国は、着々と成長を続けており、世界平均で、1990年の500万円分は、2010年には、約1,500万円にまで上昇した。

・1970年から1990年
・1990年から2010年

それぞれの20年間の見てみると、投資の基本軸としては、

・株式・不動産・債券

この3つになることは間違いなさそうだ。

次に、考えることは投資する国。過去から学び、実証された傾向として、投資対象国となるべき国は、かつての高度成長期の日本のように、

・人口が増加

・インフレーション(物価水準が「継続」上昇)が起こる

・インフラストラクチャー(社会経済・生産基盤)が徐々に整う

この3つの条件が揃っていること。継続的な上昇曲線を描いている国で、その上昇に合わせて投資をする。

東南アジアの国を中心として、それぞれ国から、毎年数字や政策が発表されているが、本当に実現されるかは不透明な部分がある。

よって、1つの国・地域だけでは、不安要素を排除しきれない。通貨為替リスクも考慮し、3カ国以上/3通貨以上で分散投資して初めて「分散投資」と言える時代になっているのだ。

現役サラリーマンの投資配分は?

1億円以上の金融資産を持つ者と持たない者の違い。その1つに、「自分の労働力と時間」=「お金」考えられているかが挙げられる。

たとえば、23歳から50歳、現役サラリーマンとして活動を続けたとすると、そこから見込めるリターンは、男性平均で、約1億3,750万円。

    サラリーマン平均年収表

    70歳以上:360万円/201万円
    65〜69歳:387万円/204万円
    60〜64歳:460万円/221万円
    55〜59歳:629万円/275万円
    50〜54歳:649万円/281万円
    45〜49歳:638万円/292万円
    40〜44歳:568万円/290万円
    35〜39歳:499万円/297万円
    30〜34歳:438万円/294万円
    25〜29歳:371万円/295万円
    20〜24歳:265万円/226万円
    19歳以下:142万円/106万円
    対象年齢平均:511万円/272万円

    ※国税庁平成25年民間給与実態統計調査結果より

日本に住んで、日本で働いていると、すでに日本に1億円以上を投資していることになる。

「これから」の日本を考えた時、

・人口・インフレ・インフラ

・・・どれをとってみても、1990年から2010年と同じく、大きな成長は望むことができない。

その日本に、人生のほとんどをかけたような、一点集中の投資をしていることになる。住宅ローンを組んで、マイホームを購入している場合は、さらに投資していることになる。

「3カ国以上/3通貨以上分散投資」の視点からすると、日本には、十分に投資しているので、海外の国・地域に目を向けて、行動していく必要があることがわかる。

日本への一括投資から分散投資へ

分散投資に臨む際考えるべきことは、

日本の企業から得られる給与収入、(金融商品サラリーマン投資リターン)
副業ビジネスから得られる収入、(副業ビジネス投資リターン)

これらを原資として、「分散投資」。どこの国の、不動産、株、債券に投資するか。基本的には、これだけなのである。

まず目指すは、→ 日本:海外=1:1
次に目指すは、→ 日本:海外A:海外B=1:1:1

これからの20年間。

僕たちが、リスクを分散しながら、投資で金融資産を増やして行くための最低限の条件になってくる。

どこの国の、不動産、株、債券に投資するかは、年齢、資産規模、使い方の計画によって、メンバーそれぞれによって異なる。けれども、海外への資産分散に取り組む上で、最初のステップとなるのが、海外金融機関の口座になる。

実際に多くの「生涯収入5億円倶楽部」メンバーも活用していることだろう。

海外金融機関の口座を持つことで、外貨の動きや、外国の動向など、さまざまな情報が気になりだし。そして、海外の案件について自分で調べるようになってくる。

追伸1

海外投資でのコツは、情報を沢山詰め込むことではなく、沢山ある情報の中から、ドンドン無駄な情報をそぎ落として、本質的な情報のみを残すこと。

大富豪ともなると、思考と行動パターンは、至ってシンプル。単なる「投資情報オタク・マニア」にならないように、注意する必要がある。

追伸2

「日本パスポート」movehub.comというサイトで、各国のパスポートを保有しているとどれだけの数に国に事前に査証を取得することなく渡航できるかという一覧が発表された。一覧を見ていくと、

173カ国:フィンランド、スウェーデン、イギリス
172カ国:デンマーク、ドイツ、ルクセンブルク、アメリカ
171カ国:ベルギー、イタリア、オランダ
170カ国:カナダ、フランス、アイルランド、
     日本、ノルウェー、ポルトガル、スペイン

190ヶ国も国家が存在する世界の中でも、本当にレア(貴重)な国に住んでいるんですね。この日本に生まれてきたこと自体が、「超・ラッキー」!生んでくれた両親と、そういう日本を築き上げてくれた、先人たちには、本当に感謝しなければならない。

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