毎月1万円でサラリーマンなら不動産経営ができる?

サラリーマンのキャッシュフローと資産分散

サラリーマンにとって、人生をかけた買い物の1つ。それは、マイホーム。

銀行から融資を受けて、約30年以上の毎月の給料とボーナスから、元本+金利部分を地道に返済していくことになる。30歳で自宅を購入すると、家族の思い出と共に、マイホームを手にするのは、60歳から65歳の時になる。

サラリーマンの信用・信頼を担保に、毎日仕事をして返済していくことになるので、簡単には、クビになれない、自分から退職できない。負けられない戦いが始まることになる。

不動産の購入・賃貸に関する意識調査

国土交通省が、平成5年から調査・公表している「土地問題に関する国民の意識調査」

平成27年度分は、全国の20歳以上の者3,000人を対象に調査が実施された。

その中の、

「不動産の購入・賃貸に関する意識調査」

部分での質問と回答を抜粋すると、

Q)
「あなたは、土地やマンションの購入や賃貸について、どのように感じていますか。(1つだけ選択)」

A)
・難しくてわかりにくい:29.4%、
・なんとなく不安:30.4%
・特に不安はない:26.6%、
・わかりやすくて簡単:1.4%

Q)
「なぜ、難しくてわかりにくい、なんとなく不安と感じますか。(複数選択可)」

A)
・不動産の価格の妥当性を判断しづらいから:44.2%
・不動産取引の流れが分かりづらいから:40.1%
・不動産の品質の良否を見極めづらいから:34.1%
・価格が景気によって大きく変動するから:30%
・契約関係が複雑であるから:27.3%
・不動産業者の数が多く、業者選びに困るから:26%

(国土交通省平成27年度「土地問題に関する国民の意識調査」より)

この調査には、購入・賃貸、どちらも含まれているものの、不動産について約60%もの人が、「難しい、もしくは不安」という意識を持っている。

株式や投資信託だと、これまでの企業の経営状況や、運用成績などが、事細かく明らかになっていて、同じ銘柄を同じタイミングで、購入・売却すると、全員が同じ結果になる。

一方で不動産は、ごくごく限られた情報しか提供されないし、取り組むためには、多くの資金が必要で、全てが個別案件で、全員が同じ結果にはならないことから、「難しい、もしくは不安」という印象につながっているのだろう。

「賃貸」と「マイホーム」どちらが良いか?

「マイホームを購入すべきかどうか?」さまざまな視点から議論がされている。

マイホームを購入するメリットは・・・

・家賃を支払う必要がない
・居場所を確保できる
・室内を自由にアレンジできる

デメリットは・・・

・頭金などまとまったお金が必要
・数十年単位のローンを抱える
・価格が下落する可能性がある
・固定資産税などの支払いが必要
・簡単に売却、移動できない

といったところになる。

戦後の日本は、高度成長期を迎え、人口が増え、国民の所得が伸び、土地・建物は、値上がりする資産という認識も相まって、我先にとマイホームを購入していた。

けれども、今の日本の環境を見ると、これから人口が少なくなっていく中で、わずかな一等地を除き、土地・建物価格の上昇は見込めない。

そのため、家族構成や勤務地が、固まっていない内は賃貸に住み、ある程度先が見えたタイミングで、自宅を購入するのが良いというのが1つの答えになる。

家族構成をベースに考えると、平均初婚年齢は・・・男性:31.1歳女性:29.4歳
(厚生労働省「平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況」より)

31歳の時に結婚し、32歳で子供が生まれたとすると・・・子供が大学に進学する頃には、50歳になっている。

会社から家賃補助などサポートを受けながら、23歳から貯金していたとしたら・・・
月5万円×12ヶ月×28年間=1,680万円
月10万円×12ヶ月×28年間=3,360万円

独身時代は、趣味などにお金を使い、さらに結婚資金として貯めたお金を使ってしまったので、31歳から貯金していたとしたら・・・
月5万円×12ヶ月×20年間=1,200万円
月10万円×12ヶ月×20年間=2,400万円

20年後にお金の価値が、どのように変化しているかはわからないが・・・

毎月コツコツと、貯金できているとするならば、現金一括で、夫婦2人が暮らせる家は、購入できるだろう。

ただ、現実問題として、収入から、生活費と教育費の合計を差し引くと、着実に月10万円貯蓄できる世帯は限られる。そのため、貯金だけではなく、将来を見据えた計画が必要になる。

サラリーマンの良さを見直す

サラリーマンとして、毎日ストレスにさらされる生活を続けていくのは、とても厳しい。・通勤電車がつらい・給料が上がらない・正当に評価されない・仕事の目標が明確にない・上司と上手くいかない・ノルマがキツイ・接待の回数が多い・・・など。

毎日のことなので、精神的に参ってしまい、身体がおかしくなってしまうこともある。

そのため、通勤電車の中吊り広告で、

株式で億超えになった人
独立起業して成功した人

の雑誌の見出しを見つけては、

「株式投資で稼ぎたいな〜」
「独立起業して稼ぎたいな〜」

会社に縛られない正反対の生活をうらやましく感じてしまう。

もちろん、独立起業してしまえば、

自分の好きな時間に休めて、
自分の好きな時間に起きて、
自分の好きな時間に仕事して、
自分の好きな時間にご飯を食べて、
自分の好きな時間にテレビを見て、
自分の好きな時間に寝る

という生活が待っている。

ただ、収入の流れは、全て自分の頑張り次第になり、労働時間や拘束時間は一切関係のない、サラリーマン生活よりも、厳しい環境が待ち構えている。

勢いで独立起業してから、「サラリーマン生活は、良かったなぁ。」と思い直しても、そこに待っているのは、一からのスタート。

再び就職活動して、安い給料で、気を遣いながら、新しい職場に馴染んでいかなければならない。独立起業していたブランク期間があり、簡単にはリタイヤできないいわば、背水の陣になる。

今のサラリーマン生活が、毎日辛く、厳しいと感じていても、今一度原点に戻って、サラリーマンだからこそ取り組めることに、目を向ける必要がある。

昭和時代の、イケイケだったサラリーマンとは、取り巻く環境は変わってしまったが・・・

サラリーマン生活のメリットはたくさんある。

・大きなミスをしても、すぐにはクビにならない
・毎月一定額の給料がもらえる
・会社の信用で、クレジットカードが作れる
・ボーナスが年に1回以上ある
・休みが週1もしくは2日ある
・有給休暇が取れる・福利厚生がある
・家賃補助が出る
・出張など経費は全て会社負担
・研修会や資格取得が会社負担で可能

など。

独立起業してしまったら、時間の自由と引き換えに、これらのメリットは全て失ってしまう。

副業として紹介されている案件の再現性

サラリーマン生活をベースに、将来のために、さらなる収入を確保しようと、雑誌やインターネットで、お金を稼ぐ方法を調べているメンバーも多いだろう。

雑誌やインターネット上で、副業として紹介されている案件は・・・

誰でも、簡単に、短時間で、

・オークションで稼ぐ
・アフィリエイトで稼ぐ
・日経先物投資で稼ぐ
・仮想通貨で稼ぐ

といった内容が多い。内容を確認すべく、お金を出してみると・・・

その通りに、稼げるものは存在するものの、多くの場合は、

・紹介されている商品は、価格競争が激しく、利益にならないもの。
・とにかく手を動かして、作業をしなければならず、根性論が持ち込まれるもの。
・手法通りに取引しても、全く利益にならないもの。
・購入価格を下回るどころか、どこの取引所でも取引できないもの。

になっている。商材を作成している本人が、実際に稼いでいた環境では、再現性があったかもしれないが、多くの人が参入したことや環境が変化したことで、再現性が無くなってしまっている。

そのため、簡単に、短時間で稼げず、挫折してしまうことになる。しばらくして、また別の案件が目に止まり、同じようにお金を出してみるものの・・・・というループにはまっているメンバーは少なからず居るだろう。

誰もが簡単に、わずかな投資で大きなリターンが得られるというのは、金融資本主義の原理に当てはまらない。何もせずに、これからの生活になんとなく不安を抱いているよりは、自分が取れる範囲のリスクを取った結果なので、これは、これで正しいのかもしれない。

ただ、将来のための行動が、結果として将来のために積み上がらず、お金だけが消えていくのが問題なのだ。

難しく、不安に思っているものだからこそ・・・

「副業して、会社からの給料の他に、収入の流れを作りたいけど、自分の会社では、副業が認められていないからな・・・」

会社員が副業に取り組みやすい環境を作る政府方針「働き方革命」によって、ロート製薬など大手企業が副業を解禁しているものの。多くの企業では、・自社の業務が疎かになる・自社で得た能力を、競合他社で利用する可能性があるといった理由で、副業が認められていないのが現状。

ただ、中には、会社からのお咎めなしに、会社以外からの収入の流れを手にしているサラリーマンが多数存在する。その1つが、不動産になる。相続で不動産を引き継いだり、資産形成のために、自ら不動産を購入し、賃貸経営し、収入を得ている。

もちろん、人事部・総務部などに確認は必要になるが、多くの企業で、業務に支障がない範囲であれば、認められているのが実情になる。

不動産といっても、上記の調査のように、約60%もの人が、「難しい、もしくは不安」と感じているように、そう簡単には手が出せない。さらに、まとまった資金がなければ、翌月から、すぐに収入の流れが発生するわけでもない。

そのため、多くのサラリーマンが、検討するまでもなく、取り組みを見送っている。逆の視点から見ると、サラリーマンでありながら、不動産賃貸経営に取り組む人の数は、

誰でも、簡単に、短時間で、

・オークションで稼ぐ
・アフィリエイトで稼ぐ
・日経先物投資で稼ぐ
・仮想通貨で稼ぐ

といった手法に取り組む人の数に比べて、圧倒的に少ない。

では、サラリーマンをしながら、信用・信頼を最大限に活かす形で、時代の流れに乗りながら、

・まとまった手持ち資金が必要なく
・自分の時間と労力をほとんど使わない
・毎月の投資資金が1万円以内でスタートでき、

さらに、将来的には、

・家族のためになる
・万が一の時の保険になる
・毎月の継続した収入の流れを生み出す

サラリーマンだからこそできる不動産賃貸経営があれば、どうだろうか?

追伸1

世間一般の反応として、自宅を購入するためにローンを組んだと聞くと・・・「おお、すごいな〜、決断したな!!(拍手)」

一方で、不動産投資用に、ローンを組んだと聞くと・・・「え、レバレッジかけて大丈夫!?(汗)」

レバレッジをかけた株式・投資信託・FXへの取り組みは、当たり前のことと捉えられるが、不動産へ取り組みは、多くが否定的な意見を持っている。

中には、個別不動産に投資するなら、REITを買っておけば良いのでは?という人も居るが、この考えのベースは、手元にある現金になる。

サラリーマンだからこそ持っている信用・信頼を活用するポイントは、銀行から融資を受ける「信用創造」の部分なのだ。

追伸2

サラリーマンが、不動産賃貸経営をしていく上で重要なのは、誰から買って、誰に運営を委託していくか?

平日は、サラリーマン業務で忙しく、休日は、家族サービスがあり、不動産に割ける時間は限られている。自分で全てを管理しようと思いと、とてもじゃないけれど、取り組めない。

自宅から離れている物件でも、安心して運営が任せられ、入居者対応から、毎月の家賃の入金管理まで、トータルでサポートしてくれる会社が必要になってくる。

不動産賃貸経営に、乗り出すサラリーマンが少ない理由になる。頼りになるサポート会社を見つける方法は・・・不動産賃貸経営をしている人もしくは、実績がある不動産管理会社の担当者から直接お話を聞くことだ。

追伸3

管理戸数1,300戸、賃貸物件入居率97%から98%を誇る不動産管理会社担当を講師に迎えた勉強会が、随時東京某所で開催されている。

勉強会のテーマとしては、

1、マンションの持ち方
2、マンション経営のメリット
 ・インフレ対策
 ・生命保険として
 ・利回り商品
 ・年金対策
 ・節税対策
 ・相続税対策
3、マンション経営のリスク
 ・空室のリスク
 ・金利変動のリスク
 ・流動性が低いリスク
 ・価格家賃の下落
 ・地震災害のリスク

主な対象は、

・賃貸マンション経営に興味のあるメンバー
・節税に興味があるメンバー

漠然としたイメージだけで終えるのと、全貌を知っておくのとでは、今後の資産形成における決断力が大きく異なってくるだろう。

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