仮想通貨の税制アジア各国は?

「億り人」のための出口戦略

仮想通貨/暗号通貨の取引で利益が出た場合、どれくらい利益に対して税金を支払わなければならないか?

ルールは、国・地域により異なっています。

まず、日本の場合は、

雑所得として、所得税は、5%から45%の累進課税になり、住民税と合わせると最大で55%となります。

・仮想通貨/暗号通貨 → 法定通貨

という利益確定だけではなく、

・仮想通貨/暗号通貨 → 物品購入
・仮想通貨/暗号通貨 → 仮想通貨/暗号通貨
・仮想通貨/暗号通貨 → ICO参加

と動かした時に、購入時のレートと交換・利用時のレートの差額が利益として確定され、所得となり、課税対象となります。

No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係

では、他国ではどうなっているのでしょうか?

    金融当局発表:台湾、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ
    報道など:タイ、香港、マレーシア、ベトナム、フィリピン

について見ていきます。

公式に発表がある国・地域は・・・

    台湾:
    物品とみなされて、税金が発生する

    Q-1: How is virtual currency treated for federal tax purposes?
    A-1: For federal tax purposes, virtual currency is treated as property. General tax principles applicable to property transactions apply to transactions using virtual currency.

    https://www.irs.gov/pub/irs-drop/n-14-21.pdf

    ニュージーランド:
    所得税の対象となる可能性がある。居住者なら、最大33%の累進課税

    1. Is cryptocurrency treated as a foreign currency for tax purposes?
    No. For tax purposes, cryptocurrency is property, not currency. This means foreign currency gain or loss provisions do not apply.

    4. I purchased some cryptocurrency a few years ago. Will there be a capital or revenue (taxable) gain when I sell it?

    It depends on your purpose for acquiring the cryptocurrency. Cryptocurrency is considered property for income tax purposes. Where you acquire cryptocurrency for the purpose of disposal (selling or exchanging it) the proceeds you make from selling it are taxable.
    Bitcoin and similar cryptocurrencies generally don’t produce an income stream or provide any benefits, except when they’re sold or exchanged. This strongly suggests that cryptocurrencies are generally acquired with the purpose to sell or exchange them.
    For income tax purposes, cryptocurrencies also have similar characteristics to gold bullion. We recently published a papersetting out when proceeds from the sale of gold bullion count as income, which may be of assistance.

    Cryptoassets
    Paying income tax on cryptoassets you mine, sell, exchange or get from providing a service.

金融庁局ではなく、報道などで語られている内容としては・・・

    ベトナム:
    有価証券の売却
    a. 課税対象範囲
    有価証券の譲渡によって得られる所得が対象となる。有価証券は、株式、先物取引、オプション、債券、およ びその他証券等が該当する。なお、弊社でも最近問い合わせを受ける仮想通貨(暗号通貨)に関しては、現 時点では法令が明確になっておらず、実務上でも申告・納税を行った事例は把握できていないが、他国では 規制が強化される傾向となっているため、今後の動向に注意しなければならない。

    個人所得税額=売却額×0.1%
    売却額は、証券取引所における取引価格である。証券取引所で取引されていない場合、法令上不明確な記 載があるが、原則、売却価格を使用するのが一般的である。

    https://www.i-glocal.com/service/write/pdf/smbc_globalInformation_201802.pdf

各国・地域で、仮想通貨の分類と税制については、きっちりと決まっていないケースがあります。

ただ、日本の税率は高いということが分かります。

このまま仮想通貨/暗号通貨市場が縮小していく可能性がありますが、2017年末のように大きく価格上昇する可能性もあります。

現状で、仮想通貨/暗号通貨の将来を期待して、現物を保有しているのなら、来るべきタイミングで、利益を確保し、金融資本主義下での労働の毎日から脱却しなければなりません。

そのためには、仮想通貨/暗号通貨の価格を確認し、利益確定ポイントを探ると同時に、どのように資産を合法的にたくさん確保していくか?今から情報収集しておく必要があります。

税制は不確定な要素が多く、数億円規模だと、税務当局からの確認が入る可能性があります。

その際に慌てないためにも、国内・国外両方の税制に精通し、的確なアドバイスがもらえる専門家を頼るのは必須といえます。

※各国の税制については、最新の状況を必ずご自身でご確認下さい。

日本を出る時に設けられている課税制度

現状で、日本での住民登録を抜いて、非居住者になる場合に課税される制度があります。

それが、国外転出時課税制度、出国税です。

「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」

国外転出時課税とは、国外転出をする時点で、1億円以上の対象資産を所有等している一定の居住者に対して、国外転出の時に、対象資産の譲渡等があったものとみなして、対象資産の含み益に対して所得税が課税される制度です。

対象資産については、含み益があるかどうかにかかわらず、全ての対象資産の価額の合計額が1億円以上となるかを判定します。

1)
有価証券等の価額に相当する金額

2)
未決済信用取引等又は未決済デリバティブ取引を決済したものとみなして算出した利益の額又は損失の額に相当する金額

の2つが対象資産となります。

非居住者になる上で、クリアすべきポイントというのがあるので、事前に調べて、疑問点を明確にしておく必要があります。

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