仮想通貨/暗号通貨投資家が海外リタイアメントを考える上で、現地の不動産価格や現状は知っておくべきポイントになります。
国際通貨基金:IMF(International Monetary Fund)が公表している、世界の家(不動産)に関するレポートを確認してみます。
「Global House Price Index」は、世界的に不動産価格がどう推移しているか表すもので、2000年以降で、2017年第3クウォーターが最も数字が高くなっています。
2008年以降に一度低迷しましたが、2014年から再び上昇して、2010年以降で最も高い数字になっています。
各国による金融緩和政策によって、現金が市場に大量供給されたことで、一部が不動産に流入していると考えられます。
次に、1年間で、家の価格が何%変化したか?(*2017年第3クウォーター、もしくはそれ以降が対象です。)
香港、カナダ、フィリピン、オーストラリア、アメリカ、タイ、イギリス、日本、マレーシア、ニュージーランド、台湾、シンガポール、ベトナム
日本の不動産は、価格が上昇していますが、世界では、さらに不動産価格が上昇している国が多いことが分かります。
各国の中心地でのアパートメント購入に必要な金額は?
Square Meter(sqm:平方メートル)ごとの各国の中心地でのアパートメント購入価格を見てみると・・・
1. Hong Kong, Hong Kong 28,516.59 $
2. London, United Kingdom 17,347.18 $
3. Singapore, Singapore 16,915.34 $
7. New York, NY, United States 13,734.27 $
22. Tokyo, Japan 10,281.06 $
23. Taipei, Taiwa 10,020.99 $
25. Sydney, Australia 9,730.36 $
27. Vancouver, Canada 9,329.68 $
51. Auckland, New Zealand 6,704.96 $
88. Bangkok, Thailand 4,452.79 $
134. Kuala Lumpur, Malaysia 3,078.60 $
162. Hanoi, Vietnam 2,665.78 $
181. Manila, Philippines 2,431.22 $
台北は、東京並みの価格になっている一方で、タイ・バンコク、マレーシア・クアラルンプール、ベトナム・ハノイ、フィリピン・マニラは、価格が半分以下であることが分かります。
各国・地域の税制については・・・
香港:
賃料収入:15%
キャピタルゲイン:なし
相続:なし
居住:2から17%もしくは15%(香港源泉)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Hong-Kong/
シンガポール:
賃料収入:22%
キャピタルゲイン:なし
相続:なし
居住:2%から22%(シンガポール源泉)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Singapore/
台湾:
賃料収入:20%
キャピタルゲイン:20%
相続:10%
居住:5%から45%(台湾源泉)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Taiwan/
タイ:
賃料収入:15%
キャピタルゲイン:15%
相続:5%
居住:0から35%(タイ源泉+持ち込み)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Thailand/
マレーシア:
賃料収入:26%
キャピタルゲイン:5%(規定あり)
相続:なし
居住:2%から26%(マレーシア源泉)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Malaysia/
ベトナム:
賃料収入:20%
キャピタルゲイン:0.10%
相続:10%(VND10 million超え)
居住:5%から35%(全世界)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Vietnam
フィリピン:
賃料収入:12%
キャピタルゲイン:5%から32%
相続:5%から32%
居住:5%から32%(フィリピン源泉)
https://www.globalpropertyguide.com/Asia/Philippines/
となっています。
海外現地で不動産を購入する場合には、過去の価格推移も自分で確認しておく必要があります。
現金の価値が下がり、物の価値が上がる局面なので、どのように自分の資産を守り、運用していくか?が求められます。
不動産は、価値の保存に優れていて、インフレーションが起こると、それに合わせて価格が上昇していく傾向があり、資産を守る上で保有している投資家が多いです。
海外で不動産を購入する場合は、賃貸に出して、そのリターンを期待するインカムゲインだけではなく、物件価格の上昇を期待するキャピタルゲインを狙うケースが多いです。
2017年第3ウォーターからでは、日本で不動産を購入するよりも、マレーシア、ニュージーランド、台湾、シンガポール、ベトナムで購入した方が、パフォーマンスが悪かったということになりす。(*税金などは考慮されていません。)
購入するのは簡単ですが、売却には様々な手間がかかり、税金がかかってきますし、現金化するまでに時間がかかります。
不動産価格が上昇しても、賃料は上昇しづらいというデータもあるので、自分が拠点とする不動産以外は、安易に購入することなく、よくよく考え、他の選択肢を検討する必要があります。
ちなみに、不動産の仲介業者さんたちは、サポート手数料として、物件価格の一定割合を持っていきます。
それが、5%なら、
3,000万円なら、150万円
5,000万円なら、250万円
1億円から、500万円
です。
ビジネスとして、いかに短時間で、手間をかけずに、不動産を買ってもらうか?
親身になって、エリア全ての不動産を調べて、最適なものを提案するよりも、現在売り出されていて、モデルルームがあるものなど、案内しやすい物件を勧めるのは、当然になります。販売元からのコミッションが高ければなおさらです。