実は、これが単にスターバックスやアップルだけに限らないということです。
アメリカを例にとれば、タックスヘイブンを使っていない多国籍企業はほとんどないというほどです。
アメリカの消費者団体が2013年7月に発表した調査によると、米巨大企業トップ100社のうち82社が、タックスヘイブンに2,686社の子会社を持っています。
そして、トップ15社だけで859の子会社を持っていて、全体の3分の1を占めています。そのトップはバンク・オブ・アメリカで、タックスヘイブンに316社の子会社、2位のモルガンスタンレーは299社、3位の製薬会社のファイザーは174の子会社を持っています。
これらすべては5年間納税ゼロという状況です。
トップ100社がタックスヘイブンに保有しているお金は、1.2兆ドルに達しています。これもトップ3をあげると、ジェネラルエレクトリックが約1,080億ドルでトップ。アップルは2位で826億ドル。
ファイザーは金額の面でも730億ドルで3位に入っています。
つまり、巨大企業は、巨額のお金をタックスヘイブンにこっそりと置いているのです。
また、アメリカの多国籍企業が1999年にタックスヘイブンのバミューダであげた利益は、同国の経済規模の2.6倍に相当していました。
それから9年後の2008年には、バミューダの経済規模の10倍へと急速に増えています。
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