アメリカの強さは高学歴移民の受入れにある。
アメリカという国は様々な問題を抱えつつも、しかしそれでも国は強く、今後も成長を続けていくことだろう。
注目すべき重要なことは。先進国の中で唯一、アメリカは人口が増加し続けているという事実。
アメリカの強さは、今までにない新しい産業そのものを作り出し、そこで大きな雇用を生み出し、更には大きなお金を生み出す強さにある。
金融という産業を、アメリカは1980年以降、全く新しい次元の産業に作り変えた。
これが良いか悪いかという観点で見るとどうだろうか?
強欲を生み出し、際限のない博打場状態を創りだし、更には多くのバブルを発生させ、金融危機を発生させている 。
その一面から見てしまえば、威力はあるが多くの人たちを犠牲にする爆弾のようなものを、生み出したと考えることができるかもしれない。
ITという産業もアメリカが生み出したものであるし、今では新たにシェールガス、新しいエネルギー産業も生み出そうとしている。
アメリカがリードして産業を生み出せる仕組の根源はどこにあるのか?
世界中から優秀な人材をどんどん受け入れている点にあると思われる。
学生の段階から優秀な人材を奨学生として受け入れている。
そして卒業後には、優秀な高学歴な人材にはすぐに永住権も与えられる。
同様に人材確保をしている国はシンガポールであり、シンガポールも大きく成長、成功をしている国としての良い事例だと思う。
優秀な人材が新しい産業を作り出し、新しい産業が新しい雇用を作り出す。
先進諸国の中で唯一この循環を持つアメリカ。
たとえ様々な問題を抱えていようとも、やはりこれからもまだまだ世界の中心にあり続けると思われる。
同じ移民でもユーロ圏はアメリカとは質が違う
ユーロ圏の場合、移民の多くはアフリカ圏から入って来ている。
もともとユーロ圏の国々が、アフリカを植民地化していた関係もあり、人道的な意味合いも強いのだろうか。
現状として移民として受け入れる多くの人達には学がなく、教育の素地ができていない。
彼らがユーロ圏に入ったとき、どのような仕事につけるのか?
せいぜいサービス業のスタッフ止まりなのだ。
高付加価値の、それぞれの国の競争力を高める分野につける人材はごく一部である。
そしてこれは若いユーロ圏の人たちの職を奪うことにつながる。
現在の高い失業率の根本的な原因のひとつはここにもあるのだ。
ユーロ圏各国では、極右的な考え方をとる政党が多く台頭してきている。
デモも各地で起こっている。この問題の根幹が非常に深い部分にあり、なかなか解決はできないだろう。
ユーロ圏には長く培って作り上げてきた資産があるため、ユーロという通貨そのものには一定以上の価値があると考えられる。
ユーロを対円で考えた場合、130円~135円が、ユーロの妥当な水準だと考えられるし、日本の国債問題が浮上してくれば、円に対してユーロも今以上に強くなるかもしれない。
しかし、ユーロ圏が今後大きく成長することはなく、長期的なゆるやかな衰退を歩んでいくように推測される。
移民を拒否し続けてきた国日本のみらいは?
日本という国は今まで移民の受入をほとんど拒否してきた国。
しかし少子高齢化が進む中、どのように国を維持していくのか?
現実的に福祉・介護を誰が行なっていくのか?
問題を先延ばしする中、時間だけが過ぎている。
自分たちの将来が確実に暗雲が垂れこめている状態なのだ。
日本で生まれ育った日本人として、まずは僕たち自身のこと、僕たちの身の周りの問題を、考えることから始めてみようじゃないか!